
(番外)2024年J加入選手特集 岡哲平編/明大スポーツ第535号特別企画
念願の全国制覇を果たした明大。得点力を見せつけ、他校を圧倒したが、その裏では、安定した守備で合計3失点に抑え、優勝に大きく貢献した守備陣の存在があった。鉄壁の要塞(ようさい)の中心として、岡哲平(政経4=FC東京U-18)は全試合フル出場を果たした。
全日本大学選手権(以下、インカレ)2回戦はJ内定者6人の強豪・関西学大に5-3の勝利で3回戦進出。続く仙台大には2-0と無失点勝利し、準決勝で待ち受けた関東王者の筑波大にも1-0と完封する。そして4年ぶりの優勝を懸けた決勝戦で関西王者・京産大には2-0のクリーンシートで勝利。チームを4年ぶり4度目のインカレ優勝を飾った。
インカレでは3バックの左として全試合にフル出場した岡。インカレで360分すべてを戦い抜いたのは井上樹主将(法4=ヴァンフォーレ甲府U-18)と岡の2人だけ。まさに明大の守備の要の役割を果たして、今大会を通じて唯一の失点を許した2回戦を除き3試合連続無失点での優勝へと導いた。「3試合連続でクリーンシートできてうれしい。後輩たちに(失点を)ゼロで抑えるところを見せられたと思う」。1年次から試合出場経験があったからこそチームへの思いは人一倍強かった。
2、3、4年とコンスタントに出場機会を得ていた岡。試合に出続けている分、チームにも大きな存在感があった。「『お前の甘さがチームの甘さになる』と言われたことが本当に印象深かった。(4年生の)自分の影響力は大きいので、人に言う前にまず自分がやるようにと言われたことが印象的だった」。栗田大輔監督の一言でチームを引っ張る立場の振る舞いを意識した。4年間で最後の大会となったインカレ。ラストイヤーのすべてぶつけるかのごとく仙台大戦では無失点に貢献すると、決勝でも盤石の試合運びで勝利。試合終了の笛と同時に泣き崩れ、最高の仲間と抱き合った。4年分の成長を出し切り、固い守備を体現。最後は「チームが勝てたことがなによりもうれしい」と万感の思いを募らせた。
[岩田英佑]
◆岡 哲平(おか・てっぺい)岡山県出身。政経4、FC東京U-18。186センチ、83キロ
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