
(番外)2024年J加入選手特集 太田龍之介編/明大スポーツ第535号特別企画
今年度、全日本大学選手権(以下、インカレ)で王者へ返り咲いた明大。大会得点王になった太田龍之介(政経4=ファジアーノ岡山Uー18)は夏場以降の急成長で、4年ぶり4度目の全国優勝を手繰り寄せた。
関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で14ゴールを獲得し得点ランキング2位に輝いた太田。インカレでも持ち前の得点嗅覚で4ゴールを奪った。インカレ得点王の特筆すべき点は、後期リーグ戦からの爆発的なゴールラッシュだ。前期リーグ戦までは3ゴールだったものの、後期リーグ戦では11点をマーク。前期からの見違える活躍の裏には、明大に帰還した鬼木祐輔コーチの存在があった。
鬼木コーチは長友佑都(平21政経卒・現FC東京)のトレーナーを担当したのち、今年度フィジカルコーチに再就任。世界の第一線の基準を知る鬼木コーチから太田も薫陶を受けた。「「アミノバイタル」®カップから1カ月半空いたときに、鬼木さんから毎週よく分からない(海外のマイナーな)リーグの試合を送ってくれて見てと言われた」。最初は戸惑いがありながらも指導の効果を徐々に実感。「ゴールじゃなくて相手を見て、どこにスペースが空いるのかを常に相手と駆け引きした。それが後期に入って自分の中で、はまってからゴールにつながった」。鬼木コーチの支えもあり、リーグ戦後半から爆発的に得点を量産。7試合連続ゴールでリーグ得点数2位、インカレ得点王へと圧巻の記録を残すまでに躍進を遂げた。
来季からは古巣・ファジアーノ岡山で新たなキャリアを歩む。大学経由でユース出身の選手がトップチームへ加入するのはファジアーノ岡山にとって初であり期待がかかる。「大学から帰ってくる第1号の中で、プロでどれだけ通用するのか注目されていると思う。1年目から開幕スタメンを狙って2桁得点を取れるように頑張っていきたい」。太田は紫紺からファジレッドを身にまとい、生まれ育ったクラブへ恩返しする1年目を送る。
[石田聖]
◆太田 龍之介(おおた・りゅうのすけ)京都府出身。政経4、ファジアーノ岡山U―18。185センチ、76キロ
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