
(192)箱根駅伝事後インタビュー⑪/甲斐涼介、山本樹
第100回を迎えた箱根駅伝(以下、箱根)。悲願のシード権獲得を目指した明大だったが、往路での出遅れが響き総合20位とまさかの結果に終わった。失意の中で選手たちは何を思うのか。今回はレース後の声をお届けする。
第11回は甲斐涼介(情コミ3=宮崎日大)、山本樹(営2=専大松戸)のインタビューです。(この取材は1月4日に電話で行われたものです)
甲斐
――箱根出走とはなりませんでしたが、それはいつ頃知りましたか。
「全体の区間が決まったのが元日だったので、そこで本当に走らないというのが正式に決まりました」
――要因として思い当たる部分はありますか。
「練習がちょっときつかったのと、大会とかで結果を出せなかったという面ですかね」
――走らないことが分かったときの心境を教えてください。
「悔しかったんですけど、この悔しさを来年度にぶつけようと思いました」
――同期では尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)や鈴木祐太選手(文3=鎌倉学園)が出走しましたが、彼らの走りはいかがでしたか。
「やはりみんな結果とかの前に走るだけですごいなと思うし、自分も負けていられないなという気持ちになりました」
――総合20位という明大の結果はどう捉えていますか。
「結果は20位だったんですけど、ここで落ち込んでいる場合じゃないので次に切り替えてまた一つ一つやっていきたいです。トラックシーズンも始まるので、一からやり直して応援してくれる方にちゃんと恩返しの気持ちを結果で示したいと思います」
――この1年間を振り返っていかがでしたか。
「関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)や全日本大学駅伝予選会、箱根駅伝予選会といった箱根以外の主要大会は走ったので、そういう経験ができた今年度は良かったのかなと思います」
――そういった大会での経験は今後どんなふうに生かしていきたいですか。
「関東インカレは久しぶりに人が多い中で走ったので緊張しましたが、楽しさの方が大きかったです。箱根はさらに人が多くなると思うので、そういうプレッシャーに負けない走りをしていきたいです」
――大学最後の1年間はどのような年にしたいですか。
「やはりチームを走りで引っ張っていけるように、後輩頼みにならないように、最上級生としての役割を果たしていきたいですね」
――最後に今後に向けて意気込みをお願いします。
「やはり箱根だけじゃなくて全日本大学駅伝も予選会からなので、そういう大学駅伝を一つでも多く走れるようにまずはトラックで結果を出して明大に貢献したいと思います」
――ありがとうございました。
山本樹(営2=専大松戸)
山本樹
――振り返りをお願いします。
「やっぱり走れなかったことが一番悔しいです」
――控えに回ることはいつ頃に知りましたか。
「1月1日です」
――控えに回ることを知らされるのが直前になったのはどのような理由がありますか。
「8区と10区が直前まで決まっていなくて綾(一輝・理工1=八千代松陰)の脚の状態を考慮して僕が走るか古井(康介・政経2=浜松日体)が走るかという状況でした」
――出走できなかった原因はどのようなところだと思いますか。
「練習でラスト(ペースが)上がらないで垂れてしまうことがあったのでそれが原因だと思います」
――控えに回ると分かってから気持ちの切り替えはできましたか。
「なかなかうまくできなかったです」
――当日はどのようなことをしましたか。
「1日目は待機だったので特にサポートはしませんでした。2日目は情報伝達といって選手に前後の大学との差などを伝える役割をしていました」
――チームの結果に対して率直な気持ちを聞かせてください。
「練習はみんな調子良さそうだったので、予想外というか結構びっくりしました」
――今回チームの成績が振るわなかった原因はどのようなところだと思いますか。
「そこは走った人にしか分からない気がします」
――往路終了後の山本豪駅伝監督のコメントではオーバーワークやピーキングが合わなかったとおっしゃられていましたが、山本選手自身にそういった感覚はありましたか。
「僕はそういった感じはあまりしなかったです。走ってみないと分かんないところではあったんですけど、感覚的にいい感じでした」
――今回の結果を踏まえて今後どのようなことに取り組まれますか。
「自分としてもチームとしても1年間地道にコツコツとやっていくしかないと思います」
――これからどのような形でチームに貢献をしたいですか。
「一番良いのは僕が往路走るくらいの力を付けてシード権獲得に貢献することだと思います」
――力を付けていくために新しく挑戦したことはありますか。
「今年度やってきたトレーニングはこれからも継続していくとして栄養面の知識を付けたいと思っています」
――栄養面の知識を付けたいと思ったきっかけを教えてください。
「水分の取り方とか食事の取り方とかに気を使っている人を見て僕はあまりやってこなかったので、新しく始めるならそこからかなと思ったからです」
――これからの具体的な目標はありますか。
「試合はまだ何に出場するか決まってないんですけど、日本学生ハーフマラソンでは自己ベストを更新したいです。トラックでは5000メートルは13分台、1万メートルは28分台を出したいです」
――最後にこれからへの意気込みをお願いします。
「来年度はもっと強くなって箱根に戻ってこれるように地道にやっていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[石井遥、島田五貴]
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