
(181)古豪復活へ 4年ぶりシード権獲得目指す/箱根駅伝展望
正月の風物詩、箱根駅伝(以下、箱根)まで残り1日を切った。〝今年度こそは〟と毎年期待がかかりながらも、3年連続でシード権を逃している明大。今季は16年ぶりに全日本大学駅伝(以下、全日本)出場を逃す苦汁もなめた。記念すべき第100回大会で返り咲けるか。Wエースの児玉真輝(文4=鎌倉学園)、杉彩文海(文4=鳥栖工)を軸とし下級生も一緒になってチームを再構築してきた。箱根駅伝予選会(以下、箱根予選)では5人が自己ベストを更新するなど充実の2位通過を果たし、いざ箱根の大舞台へ。生まれ変わった明大のお披露目だ。
箱根の当日変更は6人まで認められており、1日に変更できる最大人数は4人まで。レース開始1時間10分前まで変更が受け付けられる。
◆1・2~3 東京箱根間往復大学駅伝競走
▼区間エントリー
1区 大湊柊翔(情コミ1=学法石川)
2区 児玉真輝(文4=鎌倉学園)
3区 杉彩文海(文4=鳥栖工)
4区 甲斐涼介(情コミ3=宮崎日大)
5区 吉川響(文2=世羅)
6区 堀颯介(商2=仙台育英)
7区 斎藤拓海(政経4=市立船橋)
8区 綾一輝(理工1=八千代松陰)
9区 鈴木祐太(文3=鎌倉学園)
10区 溝上稜斗(商3=九州学院)
補欠 橋本基紀(商4=専大松戸)
馬場勇一郎(政経4=中京大中京)
尾﨑健斗(商3=浜松商)
古井康介(政経2=浜松日体)
森下翔太(政経2=世羅)
山本樹(営2=専大松戸)
レースの流れに大きく影響を与える1区。任されたのは大湊だ。1年生でありながら箱根予選ではチーム内5位の好成績を残し、その後行われた上尾シティハーフマラソンでも自己ベストを更新。上り調子であるとともに「箱根以降は明治のエース格と呼んでもらえるように、存在感のある走りをしたい」と意気込みも十分だ。
続いて〝花の2区〟を任されたのは、Wエースの1人である児玉。シーズン前半はケガに苦しんだものの、箱根予選をチーム内トップでフィニッシュし完全復活を遂げた。昨年度こそ出走できなかったが、1年次から箱根路を走り続け明大競走部を背中で引っ張ってきた男が最後に地元・戸塚で有終の美を飾る。前回区間賞を取ったWエースのもう一角・杉を3区に、昨年度も山登りを経験し今季2大会連続で自己ベストを更新するなど絶好調の吉川響を5区に据え、万全を期して往路に臨む。
復路最初の6区には昨年度に続き堀颯がエントリー。「どんな状況で渡されたとしても、もう一度勝負できる位置に戻せるように頑張りたい」。前回よりも成長した姿でチームにいい流れを持ってきてくれるに違いない。また、8区には1年生の綾が名を連ねる。箱根予選では自身初のハーフマラソンでありながら62分台を叩き出すなど、次世代エースの片りんを示した。大湊とともに実力派ルーキー2人の走りに期待したい。
そして、箱根の行方を左右するのが当日変更だ。補欠には駅伝主将の尾﨑や、今年度の全日本に日本学連選抜として出走した森下など有力選手が控えている。今夏駅伝監督に就任し、新風を巻き起こしている山本豪駅伝監督の采配にも注目だ。
第96回大会以降シード権を逃している明大。3年分の悔しさを晴らすため、ジョグを増やすなどして着実に練習を積んできた。それぞれの歯車が噛み合ったとき、チーム目標である8位入賞はおのずと見えてくるはずだ。〝不撓〟不屈の〝紫魂〟を胸にシード権獲得へ。古豪復活の時はもう目の前だ。
[加藤菜々香]
2023年度競走部特集ページ『紫魂不撓』にてエントリー選手の事前インタビューを掲載しております。そちらもご覧ください。
第100回箱根駅伝まであと1日。
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