
(180)箱根駅伝事前インタビュー⑱/尾﨑健斗駅伝主将
いよいよ目前に迫った箱根駅伝(以下、箱根)。3大会連続でシード権を逃している明大は、全日本大学駅伝予選会(以下、全日本予選)敗退や駅伝監督の交代など変革を迫られた1年に。それでも、4年ぶりのシード権獲得と総合8位以上という目標は揺るがない。箱根を前に、選手たちの決意がにじむコメントをお届けする。
第18回は尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)のインタビューです。(この取材は12月1日に電話で行われたものです)
――富津合宿での練習内容を教えてください。
「特別強化するというよりは普段の練習の延長線上で、多少はボリュームが増えています。あとはロードで練習したり箱根に向けての調整をしています」
――昨年度から内容が変わっているところはありますか。
「特に大きく変わったわけではないですが、練習の質などは去年よりは高いのかなとは感じています」
――現在のコンディションはいかがですか。
「10月の記録会や、11月の世田谷246ハーフマラソン、MARCH対抗戦と連戦の中でも大きな故障や調子が下がったりということはなく、今のところきちんと安定して練習はできています」
――安定して練習に取り組めている要因はありますか。
「コンディショニングには気を配るようにしています。セルフケアをちゃんとやるとか、治療に行くとか、早く寝るとかですね」
――箱根の希望区間はありますか。
「チーム状況を見ても自然と7、8区あたりかなと今は考えています。区間にこだわりはあまりないのですが、8区に関しては後半のアップダウンを生かして走りたいという思いがあります。7区は昨年度走った4区の反対側の区間というのと、明治としても例年重視している区間ではあるので、チームを勢いづけられるような走りがしたいなと思っています」
――駅伝主将になったきっかけに前回の箱根があったとのことですが、昨年度を振り返っていかがですか。
「前回の箱根では、高校時代に競り合っていたような選手が大舞台でどんどん活躍していて、それなのに自分はただ出場して走り切るので精一杯だったので悔しい思いをしました。大学に入ってから結果が出ずにくすぶっている部分があったので、殻を破るきっかけにしたいと駅伝主将に立候補しました」
――3年生で駅伝主将に就任して、それによって尾﨑選手の中で変化したこと、意識していることはありますか。
「やっぱり主将としての責任というのが一番自分の中で大きいです。今までは自分のことだけを考えてやっている部分があったのですが、今はチームの全員が同じ方向を向くようにどうするべきか考えることが多くなりました。山本豪駅伝監督から箱根予選会前などでも『それぞれが役割も違うし箱根を走れない選手もいるけど、それでも全員が何かしらできることがあるから、同じ方向を見てやっていかないといけないよ』と言われて。箱根駅伝予選会ではチーム全員がそのように同じ方向を向くことができたので、本戦でも目標の8位というのをチーム全員で達成できたらと思っています」
――以前インタビューで駅伝主将をやることを挑戦とおっしゃっていましたが、実際駅伝主将として挑戦した1年間はいかがでしたか。
「覚悟はしていましたが、やっぱり簡単ではなかったです。前半シーズンは全然チームの結果がついてこなくて、僕自身もしんどかったですし難しいなというのはすごく感じました。今も組織の上に立って責任感を持ってまとめることはまだまだ未熟ではあるのですが、こうやって苦労している今というのは自分にとって価値のある経験だと感じて、すごくやってよかったなと思います」
――競技面で1年を振り返ってはいかがでしたか。
「大学3年間を振り返った時に、今年度が一番自分の中では苦しいシーズンでした。特に前半シーズンはなかなかうまくいかなくて苦労したのですが、それでも今こうやって最大目標である箱根のメンバー争いに絡めてチームの主力として目標に向かって頑張れていることにうれしい気持ちがあります。いい流れで僕個人もチームも来ているので、このまま流れを切らさず、この勢いで箱根に臨めたらと思います」
――ありがとうございました。
[覺前日向子]
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第100回箱根駅伝まであと2日。
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