
(177)箱根駅伝事前インタビュー⑮/杉彩文海
いよいよ目前に迫った箱根駅伝(以下、箱根)。3大会連続でシード権を逃している明大は、全日本大学駅伝予選会(以下、全日本予選)敗退や駅伝監督の交代など変革を迫られた1年に。それでも、4年ぶりのシード権獲得と総合8位以上という目標は揺るがない。箱根を前に、選手たちの決意がにじむコメントをお届けする。
第15回は杉彩文海(文4=鳥栖工)のインタビューです。(この取材は12月3日に電話で行われたものです)
――昨年度の箱根で区間賞を獲得されてからメディアに取り上げられる機会も増えたと思いますが、そういった環境の変化はいかがでしたか。
「それこそ箱根はテレビで見る世界だったので、正直あまり自分がメディアに出ているのが信じられない気持ちは今でもあります。自分でもあまり直視できない、恥ずかしさもあります」
――世間に注目されるようになってプレッシャーは感じますか。
「あまりプレッシャーなどは感じないです。注目されているという感覚もあまりないです。自分は箱根をもう1回走りたいっていう気持ちが強いので、あまりそういうプレッシャーはないのかなという感じです」
――富津合宿ではどんな練習をされましたか。
「1カ月前というところで追い込み期間じゃないですけど、箱根に向けて実践的な練習をやっています。そういった箱根に向けて調子を上げていくような練習になっています」
――富津合宿中の息抜きはどんなことをしましたか。
「正直夏合宿みたいに詰めてやるような練習でもないので、普段からそこまで張り詰めている感じもなく過ごせています。あと海が近いところなので、今日は午後がフリーで馬場くん(勇一郎・政経4=中京大中京)と一緒に海を見に行ってリフレッシュしました」
――最上級生になり、心境に変化はありましたか。
「心に余裕ができたことで下級性を引っ張っていかないといけないっていう気持ちも出てきました。あとは自分中心の話ではあるんですけど、4回しかない箱根に出るチャンスの中でいよいよ残り1回になってしまったっていうところで、残り1回を好結果に終わるにはどうしたらいいんだろうっていうのは考えるようになったと思います」
――後輩に残したいことや伝えたいことはありますか。
「後輩たちに伝えたいこととしては、第一は伸び伸び走ってもらうことです。本人にも絶対プラスですし、チームとしてもいい方向にいくと思います。総合8位を目標にしていますけど、正直今の状況だと守りのレースは絶対にできないので、攻めの走りという意味でも伸び伸び走ってもらいたいです。あとは今年度は3年生の尾﨑(健斗・商3=浜松商)が駅伝主将になってくれて、3年生でキャプテンっていうのはやっぱり大変な位置だと思いますし苦労している姿というのも4年生ながら見ていて感じました。全日本予選も落ちて結果を残せないシーズンというのが現状なので、最後は尾﨑キャプテンに笑って終わってもらえるように全力を尽くしていけたらと考えています」
――杉選手にとって箱根とは何ですか。
「ずっと箱根を走るというのを小さい頃から夢にしていたので、その夢の舞台として箱根はあります」
――目標順位や走りたい区間はありますか。
「目標の順位としては総合8位っていうところで、最後はシード権を取ってゴールできたらと考えています。走りたい区間としてはあまり自分の中ではそこまで特定の区間にこだわっているっていうのは今のところないです。任せてもらったところはどこでも走れる準備っていうのを、気持ちの面だったりコンディションの面でも対応できるようにしています」
――箱根に向けて意気込みをお願いします。
「箱根は自分が小さい頃から見ていてずっと目標にしてきた大会です。自分を大きく成長させてくれた大会でもあるので、箱根を走ることで今まで支えてもらった家族や監督、コーチといった人に感謝の気持ちを表せたらなというふうに思います」
――ありがとうございました。
[石井遥]
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第100回箱根駅伝まであと3日。
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