
(71)全日本大学選手権 決勝京産大戦 試合後選手コメント⑤
上林豪(商3=セレッソ大阪U-18)
――試合終了の笛が鳴った瞬間はどのようなことを思いましたか。
「自分の頭の中では樹さん(井上・法4=ヴァンフォーレ甲府U-18)の顔が浮かびました。今年1年同部屋(二人部屋)で樹さんが苦労している姿を本当に近くで見てきたので、試合が終わり目の前で樹さん膝から崩れ落ちた瞬間を見て本当にうれしかったですしほっとしました」
――初戦以外はスタメンで出場され、全て無失点で抑えられましたがこの点に関してはいかがですか。
「明治は無失点にこだわり続けているチームなので、今年のリーグ戦では22試合あって4試合しか無失点の試合がなく、自分自身悔しさと不甲斐なさがありました。DF陣も他の選手たちも同じことを思っていたと思います。(初戦の)関西学大戦でも3失点してしまい『これじゃ明治じゃないよね』という話がありました。どれだけゼロにこだわれるかを意識した結果だと思います」
――会見で京産大の吉川拓也監督が「明治の守備強度に驚いた」と仰っていましたが、その要因に関してはどのように考えていますか。
「日々の練習での取り組みでしたがないなと思います。水曜日の過負荷の練習は大学で日本一きつい練習をしているので、GKもやっているのですがフィールドの選手は特にすさまじい強度の中でやっているので、試合でいきなりできるものではなく練習の賜物だと思います。全員が高い強度と意識でやっているところが今日のゲームに出たかなと思います」
――個人としては全日本大学選抜にも選ばれ、今日日本一を達成しており、重要な一年だったのではないかと思いますがいかがですか。
「正直なことをいうと自分がここまで上っているとは思っていなくて、実際全日本大学選抜にも選ばれるようになるとは一切思ってなかったです。自分でも正直びっくりしている部分もあるのですが、それをつかめるだけの努力や準備は明治に入ってからずっとやってきたつもりなので、今までやってきたことが成果として出た1年だったなと思います」
――これから伸ばしていきたい部分はどこですか。
「ビルドアップの部分は高めなければいけないと思っています。今後の自分のサッカー人生を考えた中でも必要な能力だと思います。他にも存在感であったり背後への対応であったりと今日の試合も前半もっと早く判断できたと思いますし質を高めていかなければいきたいなと思います」
――来年度に向けて意気込みをお願いします。
「これだけ今年1年間明治の試合に出させていただきましたし、自分として強い覚悟を持って挑んだシーズンでした。その中で明治の絶対的守護神、そして精神的支柱になって圧倒的な存在感と安定感のあるGKとして『大学サッカー界でナンバー1のGKは上林だよ』と誰にでも言ってもらえるような存在にならないといけないと思っています」
中村草太(政経3=前橋育英)
――1点目のゴールと2点目のアシストを振り返っていかがですか。
「(1点目は)背後が取れるなという印象は自分の中であったので、そこは自分のストロングですしいつか来るかなと思ったんですけど、熊(熊取谷一星・政経3=浜松開誠館)が前を向いて熊の持ち味でもあるいいパスしてくれたんで、切り返すところまでイメージ通りでした。2点目はドリブルしながらPA(ペナルティエリア)に入り自分の中で3つか4つ程選択肢があったのでどうしようか迷いました。あそこの位置はいつもシュート練でも克さん(田中克幸・商4=帝京長岡)は決めてますし、克さんの場所だと思っているので、あそこに出せば決めてくれるだろうと思っていました」
――2試合目の後、不甲斐なくてその場に居づらかったと言っていましたが、そこに関してはいかがですか。
「FWとして、ダブルタイトルを取った身として、結果にはこだわらないといけないですし、そういった中で結果が出せていなかった2試合は自分の中でくるものがありました。でも井上さん(樹・法4=ヴァンフォーレ甲府U-18)が守備の貢献などの部分で『結果以上の活躍をしてくれたよ』という言葉をくれて。自分の中でそれが救いの言葉でした。あとは、栗田さん(大輔監督)と話をしていく中で『もう一個そういう舞台で決めていないと上には行けないぞ』と。とにかく筑波戦勝たしてくれと言われてたんで、それが結果につながってよかったです」
――佐藤恵允選手(文4・現ヴェルダー・ブレーメン)が離脱した中で10番を受け継ぐことになりましたがいかがですか。
「正直10番に対しては、責任や重圧をすごく感じていましたし、どこかで自分も恵允さんと比較してしまう部分があった日常でした。結果は日に日に出ていく中で、その次の試合に対するプレッシャーや、10番という背番号の重みを日々感じながら自分も成長できましたし、そこに勝ちながら日々やってきたつもりなので、今日もゴールという形でチームを勝たせられていたかなと思います」
――4年生への思いを教えてください。
「自分たちが1年生として入ってきた時に、井上主将をはじめとする今の4年生の方々が本当に感謝し切れないくらいさまざまなことを教えてくださりました。井上主将を優勝校のキャプテンにしたいということと、4年生一人一人に対する思いも強いので、優勝という結果で恩返ししたいなと思っていました」
――来年度、今以上の結果を出すために必要だと思っていることはどのようなことですか。
「今年を超えるのは運なども必要になってくると思いますが、その中でも結果には注目していきたいです。それ以外の部分でも4年生として何か後輩たちに残したり理想の選手に今度は自分がなっていけたらなと思ってます」
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