
いざ全国制覇へ 今年度最後の大会に挑む/全日本大学選手権展望
12月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの3位入賞を果たし、14大会連続22回目のインカレ出場を決めた。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。
今季の明大の戦いは波乱な展開となった。リーグ戦序盤、部の組織上の諸事情により最下位までの転落を余儀なくされる。5月から再出発となった。そして7月には、これまで明大の10番を背負い、チームをけん引してきたエース・佐藤恵允がブンデスリーガ1部のヴェルダー・ブレーメンへの加入を発表。7月をもって退部という異例の事態にチームの安定が危ぶまれた。しかし、残された二人のストライカー、中村草太(政経3=前橋育英)と太田龍之介(政経4=ファジアーノ岡山U−18)の得点力で連続白星を掲げる。明大は最終順位3位、14大会連続でインカレ出場権を得た。勝負強さを見せつけたシーズンとなった。
そしてついに12月10日、明大の戦いは幕を開ける。初戦は、現段階でJリーグ内定者過去最多の5人を保持する、強豪・関西学大。勝利のカギは、シーズン後半で爆発させた攻撃力と得点力だ。リーグ戦ゴール王&アシスト王を受賞した中村とリーグ戦後半の立役者である太田。そして、来季から北海道コンサドーレ札幌への加入が決まっている田中克幸(商4=帝京長岡)の左足から放たれる展開力に注目が集まっている。対戦校の攻撃を阻む明大の砦には、今季主将を務め、チームをけん引してきた井上樹(法4=ヴァンフォーレ甲府U―18)とFC東京加入が内定している岡哲平(政経4=FC東京U-18)の存在があり、最高学年としてチームの精神的支柱となっている。日本一を手にし、有終の美を飾る明大のラストイヤー陣に期待したい。
インカレはリーグ戦とは異なり、トーナメント式となっている。負ければ終わりの厳しい大会だ。「みんなが自分の力を発揮して、明大らしいサッカーをしたい」(栗田大輔監督)。五冠を目標としたものの今季いまだ無冠の明大。リーグ中にも夢と掲げ続けた全国制覇を果たすべく、一戦一戦に全力を注ぐ。
[岩田英佑]
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