
(59)インカレ直前インタビュー⑭/井上樹
12月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、関西学大との2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。
今回はDF井上樹(法4=ヴァンフォーレ甲府U―18)のインタビューをお届けします。
――明大サッカー部は〝人間性〟を大切にしていますが、どのようにその部分が成長するのだと思いますか。
「寮生活をしていればいろいろなことが起きます。人と関わる機会が多いので、その中で失敗や成功を繰り返すからです。指導者や先輩方からのご指導もありますし、自分自身の気付きや学びもあるので、いろいろな場面で力を兼ね備えていくと思います」
――主将をやっていて大変だった部分をお聞かせください。
「伝えることの難しさやチームを引っ張っていくことは大変でした。小、中、高とキャプテンをやっていた時も大変でしたが、明治の102年の歴史を背負っていくことの責任はやはり重かったです。また、結果を出すことに一番こだわらなければいけないので、勝ち続けることも大変でした」
――下級生に伝えたいことはありますか。
「日頃から伝えているつもりですが、とにかく4年間必死にやってほしいと思います。4年間一生懸命成功と失敗を繰り返して毎日を全力でやっていたら、サッカー選手としても人間としても素晴らしい人になれると思うので、そこを信じてやり続けてほしいと思います」
――同期への思いをお聞かせください。
「ずっと一緒に戦ってきて、自分がけがをした時もとても助けられたので感謝の気持ちでいっぱいです。キャプテンの自分に付いてきてくれたことも、インカレで恩返しできたらなと思います。また佐藤恵允(文4=実践学園)がドイツに行きましたが、同期として大切な存在なので、恵允が海外や代表で頑張っていることはすごく刺激になりますし、僕たちも頑張ろうという気持ちになります。恵允にも頑張ってもらって、自分たちも結果で恵允に刺激を与えられるように切磋琢磨(せっさたくま)していけたらと思っています」
――監督やコーチへの思いをお聞かせください。
「朝早くから毎日のように熱い指導をしてくださっていることに感謝の気持ちしかありません。本気で向き合ってくれますし、そういった存在は当たり前ではないと思っているので、最後のインカレで成長した姿を見せて恩返しができればなと思います」
――プロ入り後の目標をお聞かせください。
「ヴァンフォーレ甲府は幼稚園の時からお世話になっているので恩返しがしたいですし、明治で成長した姿を甲府の地で見せたいというのが一番の目標です」
――4年間で印象的だった試合はありますか。
「2つあります。一つは3年次の順大戦(リーグ戦第2節)で自分がデビューして得点を決めて1ー0で勝った試合です。チームに貢献できたことは安心したし、頑張ってきて良かったという思いがありました。もう一つは昨年度のインカレ初戦(対仙台大戦)です。一瞬の隙で負けたことが、まだ頭によぎりますし、その悔しさは忘れられないと思います」
――トーナメント戦は初戦の入りが大事になってくると思いますが、その点に関してはいかがですか。
「初戦の難しさは感じているので、しっかりと明治のサッカーをして入るというのが大事だと思っています。相手がどうこうということもありますが、明治が主導権を握って攻撃と守備をして先制点を取るというところが重要になってくると思います」
――インカレへの意気込みをお願いします。
「結果です。とにかく少しでも長くこのチームでサッカーがしたいですし、勝ち進んで最後は笑って終わりたいので結果にこだわってやりたいです。そして今まで積み重ねてきたことと感謝の気持ちを全てぶつけたいと思います」
――ありがとうございました。
[田上愛子]
◆井上 樹(いのうえ・みき)法4、ヴァンフォーレ甲府U―18、178センチ、74キロ
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