
(57)インカレ直前インタビュー⑫/太田龍之介
12月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。
今回はFW太田龍之介(政経4=ファジアーノ岡山U−18)のインタビューをお届けします。
――今年度、個人としてこれまでを振り返っていかがですか。
「最初の頃はベンチスタートが多かったり、けがをしたりして、あまり納得のいくものではありませんでした。後期になって体のコンディションが戻ってくると、得点感覚も染み付いてきました。ゴールという見える結果が出てきたので、チームに貢献できたかなと思います」
――リーグ戦7試合連続得点を振り返っていかがですか。
「今年から鬼木(祐輔)コーチと、FWの動きや海外の選手のプレーなどを見て、動き方の研究をしています。鬼木コーチから後期は毎試合得点を目標にしていました。最終的には毎試合得点はできなかったですけど、7試合連続ゴールという形にできたのは自信にもつながりました。これから始まるインカレにもその得点感覚でチームの勝利に貢献できたらなと思います」
――ファジアーノ岡山への加入内定発表後から変化はありましたか。
「リリースが出てからは、チームを背負っているという自覚が芽生えました。周りからは来年からプロになる選手という目でも見られます。だからこそ、球際や競り合いの部分などは、普通の大学生には負けていられませんでした。練習中でも後輩たちに『プロに行くということ』を背中で見せないといけない部分がたくさんあるので、そこはとても意識していました」
――4年間を通してサッカー以外の面で得られたものはありますか。
「毎週のように全体ミーティングで栗田さん(大輔監督)の貴重なお話を聞けました。そのミーティングもサッカーの話はほとんどなく、栗田さんが会社に入られていた頃の実体験や社会に必要なことなど、そういった面の話が多かったです。他の大学では知りえない貴重な体験ができたので、本当に明治大学に入ってよかったなと思います。もちろんサッカー面も成長できましたが、入ってきた頃よりもサッカー以外の面で特に成長できたのかなと思います」
――現時点での4年間のベストゲームを教えてください。
「2年次の(リーグ戦)前期・筑波大戦です。90分まで0―1で負けていて、そこから自分が90+2分で取って、恵允(佐藤・文4=実践学園)が90+6分のラストプレーで取って逆転した試合です。今まで自分が体験したことのない大逆転劇でした。恵允と2人でツートップを組んで、その2人で結果を残したということも嬉しかったです」
――同期への想いをお聞かせください。
「本当に自分たちは仲の良い代で、オフがあったら学年会やるというか、わちゃわちゃするというか、それぐらい本当に仲が良いです。だからこそ、本当にこの代で優勝したい思いが強いです」
――プロ入り後のビジョンは描かれていますか。
「岡山に戻るっていうことは、即戦力として求められていると思います。1年目から開幕スタメンを狙って2桁得点を取れるように頑張っていきたいなと思います」
――ファジアーノ岡山ファンに向けてメッセージをお願いします。
「ジュニアユース時代に何もできない自分を拾って頂いて、明治大学に入学できるくらい成長させて頂いて、岡山に戻ってこられたということを本当に嬉しく思います。その分を自分はプレーで恩返しして、必ずJ1昇格に導けるように頑張っていきたいなと思います」
――インカレに向けて意気込みをお聞かせください。
「入学してからインカレで良い思い出がありません。だからこそ最後に後輩へ全国優勝という姿を見せないと、ますます明治の全国優勝が遠のいてしまうと思います。今年こそは絶対に全国を取れるように頑張りたいと思います。4年生としてはラストの大会なので、後悔がないようにやっていきたいなと思います」
――ありがとうございました。
[下元天花]
◆太田 龍之介(おおた・りゅうのすけ)政経4、ファジアーノ岡山ユース、185センチ、76キロ
関連記事
RELATED ENTRIES