(56)インカレ直前インタビュー⑪/田中克幸

2023.12.07

 12月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。

 今回はMF田中克幸(商4=帝京長岡)のインタビューをお届けします。 

 

――明大で過ごした4年間を振り返ってみてどんな4年間でしたか。 

 「本当にいろいろなことがありましたが、4年間を振り返ってみると早かったなと思います。本当に明治に来てよかったなというふうに素直に思いますね」

 

――4年間を過ごしてきて、一番印象に残っていることはなんですか。 

 「やはり恵允(佐藤=文4・実践学園)がドイツに渡ったところが自分は印象に残っています。1年生の頃からピッチ内外、プライベートの時間も含めて一番過ごす時間が長かったので、そういった面ではすごく刺激になりました。仲間がチームを離れてドイツの舞台で戦うということが本当にうれしかったですし、悔しい気持ちというか自分も負けてられないなというふうな気持ちにもなって、いい刺激を受けましたね」

 

――下級生の頃は2列目など攻撃的なポジションをして、昨季は3列目と低めのポジションでもプレーしました。最近はサイドハーフやインサイドハーフでのプレーも増えましたが、4年間でプレーの変化などはありましたか。 

 「ドリブルで剥がしたりゴールに直結して自分で打開するというところからすると、入部当時の方がガンガンいっていたとは思いますが、スピードや能力というところからすると、技術を重視して展開力であったりゲーム構成能力というところの方が通用する部分は大きいというかチームにはそっちの方がいいのかなというので、3年生の頃は低めの方の位置をやっていました。ゴール前やゴールに直結するようなプレーは自分の武器で、最近はコンサドーレのチームの方々からもそういった評価をいただいたり、栗田さん(大輔監督)をはじめとした明治のスタッフでもやはりそこは勝負させたいというところで、また前の方というかトップ下だったり、そういった位置をやっています」

 

――栗田監督をはじめとするスタッフの皆さんへの思いを聞かせてください。 

 「サッカーだけじゃなく人間性の部分が全部直結しているというところから、ピッチ内外での物事に対する考え方であったりプライベートの過ごし方だったり、一つ一つの意識というのは明治に来てすごく変わりましたし、常日頃から口酸っぱく細かく言われているので、自然と意識して自分に身につくことでサッカーに対する考え方が変わり、いろいろな選択肢を持てるようになって今の自分があると思います。本当に人として、プレイヤーとして、一回りも二回りも大きくしてくれたという風に思っているので、本当に感謝しています」

 

――今後の明大を背負っていく下級生への思いを聞かせてください。 

 「可愛い後輩たちばかりで、普段からもコミュニケーションを取ったりしていますが、本当は有望な選手たちばかりでみんなうまいですし、ある程度能力があって明治に来ているわけだと思います。明治の環境で4年間積むことで本当に成長できると思いますし、今もピッチで活躍している下級生も多くいるので、今後も強い明治を継承してどんどんより良くしてくれることを期待しています」

 

――J1・北海道コンサドーレ札幌に内定ということですが、Jリーグに進む、コンサドーレでプレーするというところに向けて意気込みをお願いします。 

 「1年目から試合に絡むというところは目標にしていきたいですし、やはりコンサドーレがJ1で優勝する、上位に食いこんでいくというのは、クラブの目標としても掲げていますしサポーターの皆さんが望んでいることだと思うので、いち早く貢献できるように残りの期間は明治でしっかり成長して、早くピッチで活躍する姿をファンサポーターの方々含め、家族や後輩たちにいい影響を与えられるようにやっていきたいなと思います」

 

――インカレへの意気込みをお願いします。 

 「自分たちは大学に入ってからトーナメントで本当に悔しい思いばかりしてきているので、最後の大会でまた同じ轍を踏まないように目の前の一戦にこだわって戦い抜きます。残りの期間はみんなと1試合でも多く戦えるようにいい準備をして最後笑顔を締めくくりたいです」


――ありがとうございました。

 

[下元天花]

 

◆田中 克幸(たなか・かつゆき)商4、帝京長岡、174センチ、67キロ