
(50)インカレ直前インタビュー⑤/佐藤文太
12月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。
今回はGK佐藤文太(商4=仙台育英)のインタビューをお届けします。
――明大での4年間はいかがでしたか。
「苦しいが一番かもしれないです。学年ごとで悩みがそれぞれ出てきたり、下級生のときは仕事やサッカー以外の場面ですごく大変なことが多かったです。ですが、苦しいことを乗り越えた先に一つ、自分の中でも成長や良いことがあって、そこは自分の糧になったかなというふうに思います」
――4年間で成長したところはございますか。
「気付く力というわけではないですが、相手の気持ちを察することがすごくできるようになったと思います。サッカー面での、相手はどういうパスが受けやすいか、仲間とコミュニケーションを取ってどう攻撃していくかなどももちろんですが、私生活の部分で、悩みがありそうな選手に対して声をかけたり、スタッフが手伝って欲しそうな時に自分からアプローチすることができたり、仲間の気持ちを察する力はサッカーと私生活両面で身に付いたのかなと思います」
――学業や私生活を振り返っていかがでしたか。
「すごく大学生活を楽しめたなと思っています。1年生の時はコロナ禍で学校に行くことがなくて寂しかったのですが、2年生になってから徐々に行けるようになって友達もすごくできましたし、学校に行く日は一般生の学生と毎回のように食事に行っていました。そこでサッカー以外の刺激をすごく貰ったので、充実した大学生活になったかなと思います」
――栗田大輔監督から学ぶことは多かったですか。
「ミーティングの時に社会人で活躍していらっしゃった時の話をされていて、自分が就職活動する時、細かいところにすごく栗田さんが気を使ってくれました。一つの報告や何か言われたことに対してどう自分が表現するかというところに、すごくこだわった方だとお話を聞いて思いました。そういうところを自分なりに落とし込んで、就職活動する際にOBの方への話し方であったり、お礼の仕方であったり、自分が社会と接点を持った時に生かすことができました。これを自分が社会人になったときに、さらにくみ取って、今まで言われたことに対して自分なりに表現して活かしていきたいなと思っています」
――同期への思いをお聞かせください。
「同期が大好きというか、同期がいなかったら自分はここまでやってこられなかったのではないかというくらい、助けられることが自分としては多かったです。最後、同期全員で一丸となって一番長くサッカーをやりたいなと思っています」
――ご自身にとってインカレはどのような大会ですか。
「1年間の集大成を見せる大会だと思っています。それは試合に出るメンバーや出ないメンバー関係なく、その期間でどれだけチーム一体となって1年間やってきたものを出せるかという大会だと思っています」
――トーナメント大会特有の難しさはございますか。
「1点で試合が決まってしまうことが多いと思います。相手も割り切ってサッカーをしてくることが多く、リーグ戦の相手とは違うような形の試合になることが多いです。そこに対して柔軟に対応するというか、絶対に失点しない、失点したら終わりくらいの気もちでやることが難しさだと感じます」
――インカレの意気込みをお願いします。
「この同期とやれる最後の大会です。日本で一番長くサッカーをして、良い形で終わりたいなと思います」
――ありがとうございました。
[下元天花]
◆佐藤 文太(さとう・ぶんた)商4、仙台育英学園、187センチ、80キロ
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