(81)第533号ラグビー明早戦特集号 特別インタビュー! 父・友幸さんが語る廣瀬雄也

2023.12.02

 廣瀬雄也主将(商4=東福岡)がラグビーを始めるきっかけとなった存在である元ラグビー選手の父・友幸さん。まさに廣瀬選手のラグビーの原点ともいえる友幸さんに、廣瀬選手のプレーヤーとしての魅力から普段は見せない意外な一面まで、さまざまなお話を伺いました。ここでは紙面に載せきれなかったインタビューをお届けします!(この取材は11月7日に行われたものです)

 

――幼少期はどんなお子さんでしたか。

 「大人しい子でしたよ。自分からいろいろと活発にやるような子ではなかったですね」

 

――雄也さんが生まれた時、ラグビーをやってほしい気持ちはありましたか。

 「いやあんまりなかったです。それはもう本人のやりたいことをやらせたかったので、私からラグビーを強要したことはないです。ただ私の練習の時はいつも来てて周りの選手たちが一緒に遊んでくれたりとかしていたので、小さい時からラグビーの環境の中で生活はしていましたね」

 

――雄也さんの感心するところはありますか。

 「自分がやらないといけないことをちゃんと理解しているところかなと思います。あともう一つすごいのは、私生活でも妥協をしないとか全てのことを自分がやっているラグビーに結びつけて考えているところがすごいなと思います。試合の前日は必ず部屋もきれいに整頓するとかそういうのはすごいかなと思います」

 

――雄也さんの名前の由来はありますか。

 「僕が付けたんですけど由来というより僕が勝手に思ったのは『英雄になれ』みたいな感じの思いがあって、それで英雄の〝雄〟の字を入れたいなということで決めました」

 

――明大に入学を決めた時はどのような思いがありましたか。

 「田中澄憲前監督(平10文卒)と今のヘッドコーチをしている伊藤宏明ヘッドコーチ(平10文卒)が僕と同期なんですよ。同い年でラグビーをしていた選手なんですよね。なので、田中前監督も伊藤ヘッドコーチも昔からプレーとかもよく知っていて同期っていう信頼があったので、(明大を選んでくれて)良かったなという思いはありました。もう一つは、やっぱり僕たちの時代は明治が憧れだったんですよ。僕は行けなかったんですけど、そういう自分が行きたかった大学、憧れていた大学に行ってもらうというのはうれしかったです。明治の〝前へ〟というのが僕は一番好きで一番憧れていたので、今息子が紫紺のしかも自分と同じ12番を背負ってくれているのはすごくうれしいです」

 

――自分と同じポジションに就いていることについてはどのような思いありますか。

 「うれしい部分もありますが、本人からしたら多分嫌なんじゃないですかね(笑)。やっぱりプレーを分かってしまうので言われることもあるだろうし。ただ私とスタイルは真逆なので、自分なりのセンターとして頑張ってくれればいいかなと思っています」

 

――雄也さんにはどのような選手になってほしいですか。

 「チームの流れを変える選手になってほしいですね。チームを勢いづけられるような、ピンチなときでも体を張って周りをついてこさせるようなプレーっていうのはやっぱり望みますよね」

 

――父から見て雄也さんはどんな人物ですか。

 「どうでしょうね。僕から見たらやっぱりかわいい息子っていう感覚でしか見てないですからね(笑)。もう本人がもう楽しくやっていればいいかなと思っているので、いつまで経ってもかわいい息子っていう感じですかね。ただ、僕が願うのは『男になれ』っていうことですね。周りの人への感謝というのを忘れないで成長していってほしいです」

 

――ご家族だからこそ知る雄也さんの一面はありますか。

 「外での雄也が分からないですからね(笑)。昔はもう鉄道が好きだったっていうくらいかな。家ではだらだらしてますよ(笑)。やっぱり外ではいつも気を張ってるんだろうなと思いますし、私生活でも周りの目を気にして後輩たちの示しにもならないといけないっていうのもあると思います。なので、一番ゆっくりできる時間が家なのかなとは思いますね」

 

――思い出深いエピソードはありますか。

 「僕が一番覚えているのは、僕がまだ現役引退する前に鹿児島までチームの応援に電車で行ったことかなと思います。彼が電車好きだったっていうのもあったからですね。僕は2人でそういう風に動いたのが初めてで、多分2人でどこか行ったのは多分それっきりじゃないかなと思います」

 

――どんなところがご自身と似ていると感じますか。

 「性格が似てるのかな。負けず嫌いは似てるんじゃないですかね。僕ももう大の負けず嫌いなので(笑)。僕も本当に遊びでも子どもにも負けたくなので、その負けず嫌いなところは遺伝したのかなと思います」

 

――雄也さんに向けてメッセージをお願いします。

 「この4年間東京に出てラグビーをして、いろいろ肉体的にも精神的にもつらい時もいっぱいあったと思います。でも、本当に最後の最後なので思い残すことなく出し切ってほしいなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[久保田諒]