(66)ONE TEAM ONE MEIJI〜100代目の誇りとともに〜 森山雄太「全力を注ぎたい」

2023.11.24

 「全員で日本一の集団を作る」。廣瀬雄也主将(商4=東福岡)が今年度のスローガン『ONE MEIJI』に込めた意味だ。100周年という節目の年。悲願の関東大学対抗戦(以下、対抗戦)、全国大学選手権(以下、選手権)優勝に向けて一人一人が鍛錬に励み、ラストシーズンを迎えた。4年生に明大での4年間の感想と、最後の戦いに向けての意気込みを伺った。11月1日より連載していく。

 

 第24回は森山雄太(政経4=東福岡)選手のインタビューをお送りします。(この取材は10月24日に行われたものです)

 

――ラグビーを始めたきっかけを教えてください。

 「お父さんがラグビー選手で、元々自分は空手だけやっていたんですけど『空手をやるならラグビーもやれ』と強制的に連れていかれたのがきっかけです。最初は嫌がっていたんですけど『毎週頑張ったら終わった後にジュースを買ってあげる』と言われて、簡単にのせられて続けていました」

 

――明大に進学した理由を教えてください。

 「実は大学でラグビーを本気でやるかやらないかというのを悩んでいて、他の大学に行くつもりだったんですけど、そんな時に明大から声を掛けてもらいました。高校の監督の藤田先生からも背中を押されて、フォワードの強さとかも知っていたので大学でも頑張ろうかなと思い入りました」

 

――そこからスタメンに入ったんですね。

 「入ったからにはもう頑張るって決めていたので。入った時にはマイナスな気持ちはなかったです」

 

――初めて紫紺を着た時のことを振り返ってください。

 「初めて着たのが2年生の時なんですけど、本当に素直にうれしかったっていうのと、初めて紫紺の試合に出るっていうのでだいぶ緊張していました。実感が湧かないというか、テレビで見ていた舞台に自分が実際に紫紺を着て出るんだという不思議な気持ちでした」

 

――4年間の中で一番印象に残っている試合を教えてください。

 「多分これから一番印象に残る試合は変わると思うんですけど。今のところは昨年の早明戦です。人生で初めての国立競技場での試合っていうのもありましたし、すごく大歓声の中で何万人と入っていたじゃないですか。そんな中で試合するのは初めてだったのですごくワクワクしましたし、あとは歴史ある早明戦に自分もやっと出られたっていう感慨深さもあって一番印象に残っています」

 

――4年間の中で成長したことを教えてください。

「物事を客観して見ることができるようになりました。心に余裕ができるというか、例えばラグビーで言ったら自分の弱みを知って動画で見返して、できなかったことを反復練習して苦手を克服したり、私生活で言ったら簡単に怒ったりしなくなりました。やっぱり集団生活していたら、ストレスたまるじゃないですか。最初の頃とかは特に慣れてないですし。けどちょっとしたことでイライラしたら自分のストレスにもなるし、かっこ悪いなと思って。だから、例えば水をこぼされたりしたら自分の机を片付ける機会ができた、ラッキーと思ってポジティブに捉えるだとか、人を許せるようになりました(笑)」

 

――今のチームにとってどのような存在になりたいですか。

 「本当はそれで終わらしちゃダメなんですけど、元々発言したり言葉で伝えるのが結構苦手なので、その分プレーで前線に立って勢いを与えられるような選手になりたいです」

 

――森山選手にとってスローガンである『ONE MEIJI』とはどのような意味だと思いますか。

 「『ONE MEIJI』という言葉は僕ら選手とコーチ陣だけじゃなくて、ファンも含めて、明治が一つになって一緒に戦うということを意味していると思います」

 

――残り3カ月をどのような期間にしたいですか。

 「もう全力を注ぎたいと思っています。今まで以上に練習もするし、もうこれだけやったんだから負けてもしょうがないやって思えるくらい練習をして、本当に命を燃やすような感じで頑張っていこうと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[安室帆海]

 

◆森山 雄太(もりやま・ゆうた)政経4、東福岡高、182センチ・96キロ

コーヒーが大好きな森山選手。「頑張ったら美味しいコーヒーが飲めるとか、本当に単純なことなんですけど、そういうのもラグビーをする原動力になってます」。コーヒーの力、恐るべしです!!