(43)関東大学1部リーグ戦 第22節対筑波大戦マッチプレビュー

2023.11.18

4月から始まった関東大学1部リーグ戦(以外、リーグ戦)もラスト1試合となった。最終節は大学サッカーの聖地・西が丘での一戦だ。この試合は今季随一の〝ほこたて〟対決を注目ポイントに挙げる。

 

関東大学1部リーグ戦 第22節

明治大学 vs 筑波大学

11月19日(日)12:00キックオフ/味の素フィールド西が丘

 

 明大は昨年度の王者として連覇を狙ったが規約違反による勝ち点はく奪もあり、一時は最下位に沈む不本意なシーズンに。しかし14節からの5連勝もあり、巻き返しを見せ現在3位で全日本大学選手権(以下、インカレ)出場権を手にしている。前節の中大戦ではペースを握りながらもリトリートする相手に1―1と引き分けた。対する筑波大は15勝4分2敗の勝ち点49で6年ぶりの優勝を決めており、直近も5連勝中。前節は後半アディショナルタイムに決勝ゴールを挙げて1―0で拓大に勝利した。

 

※2020年から2022年は新型コロナウイルスによりホームアウェー制廃止

(表:直近5年間の対戦成績は明大の7勝1敗2分となっている)

 

 両チームには面白いデータがある。今季の明大は総得点数が51点でリーグ最多。一方、筑波大は失点数が20点でリーグ最少だ。明大は16ゴールの中村草太(政経3=前橋育英)と14ゴールの太田龍之介(政経4=ファジアーノ岡山U―18)の強力なツートップが30点を生んでおり、得点ランキングもそれぞれ1位と2位。リーグ屈指の〝矛〟をつくり出している。

 

 〝盾〟の筑波大は勝利した15試合のうち7試合で無失点勝利。リーグ最多の無失点勝利は守備の固さの表れだ。最少失点、無失点勝利数がリーグトップのチームで堅守をけん引するのは、DFの諏訪間幸成(筑波大)だ。2年生ながらリーグ戦全試合に出場。出場時間はチーム内1位の1980分を誇っている。全日本大学選抜に選出され、U-20日本代表候補でもある最少失点の立役者を攻略することが試合の見どころの一つとなるだろう。

 

(写真:筑波大戦との前回対戦での太田)

 

 筑波大との前回対戦はリーグ戦第4節アウェーでの一戦だった。相手にボールを持たれる展開が続き83分にエース・角昂志郎(筑波大)にPKから失点を許した。しかし97分に明大もPKを獲得。太田が落ち着いてネットを揺らして1-1の痛み分けで終わっている。2023シーズンを締めくくる一戦。明大は2位で今季をフィニッシュさせるために、そして12月に開幕するインカレにつなげるために。勝利を手にするのはどちらのチームだろうか。

 

[石田聖]

 

(表:両チームの背番号10番比較)