(52)ONE TEAM ONE MEIJI〜100代目の誇りとともに〜 中山律希「みんなで一丸となって日本一を取りに行きたい」

2023.11.14

 「全員で日本一の集団を作る」。廣瀬雄也主将(商4=東福岡)が今年度のスローガン『ONE MEIJI』に込めた意味だ。100周年という節目の年。悲願の関東大学対抗戦(以下、対抗戦)、全国大学選手権(以下、選手権)優勝に向けて一人一人が鍛錬に励み、ラストシーズンを迎えた。4年生に明大での4年間の感想と、最後の戦いに向けての意気込みを伺った。11月1日より連載していく。

 

 第14回目は中山律希(政経4=天理)のインタビューをお送りします。(この取材は10月21日に行われたものです)。

 

――下級生の頃を振り返っていかがですか。

 「1年生で初紫紺を着られたのが対抗戦の帝京大戦でとても緊張しました。1年目で試合に出られたのは結構いい経験だったなと思います。2年生の時は、1年生の時からずっと1番の先輩だったダブルコウセイさん(山本耕生・令4商卒・現NECグリーンロケッツ東葛、中村公星・令5情コミ卒・現リコーブラックラムズ東京)を抜くことができず、ずっと上を見ながらやっていました。春シーズンはどちらかがケガをして、僕は紫紺に絡めてはいたんですけど、秋シーズンは紫紺での出場機会がなかったので、一番苦しい年だったなと思いますね」

 

――昨シーズンを振り返るといかがですか。

 「だいぶ自分的にも安定してきました。自分たちの代はすごい選手が多くいる中で、早い選手は3年生になった時にリクルートで声がかかったりするんですけど、自分としては1番上のリーグワンでプレーしたいのもあって、周りが決まっていく中で焦る気持ちがありました。でも、プレー自体は落ち込むこともなく、ゆっくりやっていたし、自分の中で満足していました」

 

――今シーズンに入ってからはいかがですか。

 「ラグビー的なところだけではなく、チーム全体としてめっちゃ仲良い学年で、楽しくやっているなと心から思いますね。春シーズン始まる前に進路が決まって、自分の中でほっとしてプレッシャーもだいぶなくなって、プレーにも緊張がほぐれてできたのかなと思います」

 

――4年間で一番印象に残る試合を教えてください。

 「いっぱいあって悩むんですけど、2年生の春シーズンにやった天理大戦です。天理大とやるとなったら、知っている子が多いので印象深いかもしれないです。せっかく明治に入ったからには天理大に負けたら意味がないやろと思いながら対戦していました」

 

――どの部屋も素敵だったと思いますが、一番思い出に残っているお部屋はありますか。

 「自分が1年生の時の部屋は結構楽しかったです。その時の4年生が久保清悟(令3政経卒・現マツダスカイアクティブズ広島)さん、3年生が小林翔太(令4営卒)さん、2年生は關根瑞己(令5商卒)さんのメンバーでした。清悟さんがある日突然カブトムシを捕まえて帰ってきて、そのカブトムシを飼っていたのが思い出です。名前が『カズシ』って言うんですけど、今でもカズシ頑張って生きています(笑)」

 

――同期の雰囲気はいかがですか。

 「みんな面白くて仲の良い学年で、みんなが人のことを思いやれる人たちだなと思います。厳選して言うと、古田空(商4=明大中野)、伊藤耕太郎(商4=国学院栃木)、西川賢哉(政経4=桐蔭学園)はちょっと遊びに行ったり、いつも夜ご飯をそのメンバーで食べています。林哲平(文4=東海大相模)と廣瀬雄也(商4=東福岡)とは2年生の時からチャリンコをこいで遠くに行ってみたりしています。あと、山本嶺二郎(法4=京都成章)とは毎日コーヒーを飲むというか、コーヒーを入れてくれています(笑)」

 

――特にお世話になった先輩と期待を寄せる後輩はいらっしゃいますか。

 「關根さんです。頻繁に連絡を取りますし、暇だったらご飯も連れて行ってくれるので、今でもよく会っていますね。僕の方が面白いと思っているんですけど、本当に面白くていい先輩です。推しの後輩は行松真(営3=甲南)です。理由は、今同じ部屋で僕の付き人なのでそれにつきますね。勉強もできて賢くて、ラグビーでは結構頑張り屋さんでどこかで芽が出てくれたらなと思います。最高の後輩です!」

 

――チーム内で尊敬する人はいますか。

 「雄也は尊敬すべき人ですよね。今ジュニアのキャプテンをやって思うんですけど、自分はキャプテン絶対できないです。人の前でしゃべったりするのは好きなはずなんですけど、目立ち方が違うので、改めてすごい尊敬しています。あと、学生スタッフはいろいろな役割があるんですけど、学生トレーナーだったら自分たち以上に朝早くからグラウンドに出て準備してくれますし、4年間続けるって普通じゃできないことだと思うので、尊敬しています」

 

――4年間で一番成長したことを教えてください。

 「4年間だったら、スクラムです。自分はスクラムが苦手で、高校の時自分は3番でやっていて、大学に入ってから1番を始めました。結構スクラムのところで悩んでいたのはありましたね。組み方も全然違うので、1年生の時は結構苦戦したんですけど、スクラムも組まないとうまくならないので、いっぱい練習中に組みました」

 

――後輩へのメッセージをお願いします。

 「4年間あっという間なので、1年生はまだ1年かって思う時期もあると思うんですけど、気づいたらすぐ終わってしまうので、1日1日を大切にしてほしいなって思います」

 

――改めて中山選手にとってスローガンである『ONE MEIJI』の意味はどのようなものですか。

 「いろんな意味を持っていいと思っているんですけど、自分的にはファンの方、もちろんいつも取材してくれる明スポの人たちもそうですし、 みんなで一丸となって日本一を取りに行きたいなと思っています。これからも絶対皆さんの応援が必要になってくるのでお願いします」

 

――今後どんな選手になっていきたいですか。

 「今後は現役時代を長く続けられるだけ続けたいと思っているので、大ケガせずに30代後半ぐらいで引退できたらなと思っていますね。長く続けられることが一番です」

 

――ありがとうございました。

 

[井垣友希]

 

中山 律希(なかやま・りつき)政経4、天理高、169センチ・110キロ

山本嶺選手に毎日コーヒを入れてもらうのが日課な中山選手!山本嶺選手が入れるコーヒーは美味しくて、ブラックでしか飲めなくなってしまったそう!「もうミルクとか入れるやつはしばきます(笑)」。