(48)ONE TEAM ONE MEIJI〜100代目の誇りとともに〜 児嶋基「サポートとして日本一でありたい」

2023.11.10

 「全員で日本一の集団を作る」。廣瀬雄也主将(商4=東福岡)が今年度のスローガン『ONE MEIJI』に込めた意味だ。100周年という節目の年。悲願の関東大学対抗戦(以下、対抗戦)、全国大学選手権(以下、選手権)優勝に向けて一人一人が鍛錬に励み、ラストシーズンを迎えた。4年生に明大での4年間の感想と、最後の戦いに向けての意気込みを伺った。11月1日より連載していく。

 

 第10回は児嶋基学生トレーナー(情コミ4=明大中野)のインタビューをお送りします。(この取材は10月12日に行われたものです)

 

――明大ラグビー部に入ったきっかけや経緯を教えていただいていいですか。

 「1つ目は、同期の角田龍彦(法4=明大中野)、古田空(商4=明大中野)、柳田治久(法4=明大中野)の3人が同じ高校なんですけど、面識がありましたし、角田とは特に仲が良くて、 彼らがラグビー部に入るということを知って、手助けなどの部分をして彼らと一緒に日本一を目指したいなと思って入りました。もう1つは、記者志望だったのでしっかりラグビーの世界で裏方という部分から俯瞰(ふかん)的に見ることで、競技の深い部分をもっと知って自分の勉強にもなったらいいなと思い、明大ラグビー部に入部しました」

 

――印象に残っている試合はありますか。

 「歴代の4年生が12月の半ばあたりに早稲田さんと引退試合っていう形でやります。紫紺を着れるメンバーはその試合には出なくて、 紫紺を着れないメンバーが出てくるので、その4年生たちが最後に大学ラグビーで培ったものを80分間しっかり体を当ててぶつけて体現する試合は見ていて、僕らもすごく感動するものがあります。4年間頑張ったからこそ出てくるものであったり、見えるものが本当にあると感じますし、自分としてもすごく面倒を見てくれていた先輩もいたので自分の中で印象に残っている試合です」

 

――日常生活で印象的なことはありますか。

 「歴代の僕に関わってくれた学生トレーナーの先輩方から教わってきたものっていうのは、自分の中で大きくあるなって思います。3年生の時までずっと指導してくださった先輩が昨年引退されたんですけど、その方から教わった学生トレーナーとしてのあり方であったりは自分自身の成長につながっていて自分の中で印象に残っています。4年生となり後輩を指導する立場になった今、壁に当たった際などは先輩が言ってくださった言葉が生きています」

 

――スタッフをする中で意識してきた部分はありますか。

 「僕らは結果として評価される立場ではなくて、なかなかそこで壁に当たってしまったり、モチベーションが低下してしまうっていうことはあって、僕自身もすごくありましたし、就職活動などとの両立で苦労した人間でもあるので、その点ですごく難しい立場ではあるなって思います。それでもチームが日本一になるためには、僕らがサポートとして日本一にならなきゃいけないっていう思いはすごくあるので、その心構えであったり、準備であったり意識の部分というのは、常に僕らは日本一の学生スタッフでありたいなと思ってやってきました」

 

――選手やスタッフはどのような存在ですか。

 「選手に関しては支えなければいけない立場なんですけれども、逆に支えてもらったりっていうところがあったり、刺激をもらえたりする存在です。スタッフに関しては、同期は男だけなので言いたいことも言えますし、ドライな関係性なのかなと思うところもあるんですけど、与えられた分野で意見を出し合って一つの学生スタッフチームというのを作り上げているというのは本当に大切な同じ戦う仲間として必要不可欠な存在なのかなと思います」

 

――今年のチームスローガンの『ONE MEIJI』は、ご自身にとってはどんな意味を持っていますか。

 「僕自身は選手とスタッフ、ファンの方も含めて一体となり、日本一を絶対取りに行くという意味が込められていると思います。 スタッフとしては、チームとして『ONE MEIJI』になって選手をサポートしていくっていうところで、一つのある種自分の中での合言葉と言いますか、そういったものとして捉えているなと思います」

 

――今後の自身のチームでの役割というのはどのように捉えていますか。

 「とにかく選手が練習や試合で不自由なくしっかりプレーしてもらえるように、僕らが環境を整えなければならないので、そこの環境づくりにコミットしてやらなければいけない役割なのかなという風に思います」

 

――これからの目標と、残りの期間頑張っていきたいことを教えてください。

 「選手ではないんですけど、まずは日本一を取りたいっていうところが一つ目標としてあるので、それを取るために僕が選手に対してしっかりサポートして、選手の結果にコミットできるようなチームづくりをしたいです。また、僕が去っていくまでにもう練習試合全てが回って、僕がいなくてももう安心だと思えるようなチームづくりはしていきたいなと思っているので、自分自身がやれることは、しっかり後輩に伝えていきたいなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[廣末直希]

 

児嶋 基(こじま・はじめ)情コミ4、明大中野高。

プロ野球やJリーグなど様々な競技など様々なスポーツに興味があるそう。「最近は好きなクラブである浦和レッズを中心にスポーツ観戦にはまっています」