
(41)ONE TEAM ONE MEIJI〜100代目の誇りとともに〜 大越勇気「どういう状況でも全力でやり切りたい」
「全員で日本一の集団を作る」。廣瀬雄也主将(商4=東福岡)が今年度のスローガン『ONE MEIJI』に込めた意味だ。100周年という節目の年。悲願の関東大学対抗戦(以下、対抗戦)、全国大学選手権(以下、選手権)優勝に向けて一人一人が鍛錬に励み、ラストシーズンを迎えた。4年生に明大での4年間の感想と、最後の戦いに向けての意気込みを伺った。11月1日より連載していく。
第5回は大越勇気(営4=茗渓学園)のインタビューをお送りします。(この取材は10月12日に行われたものです)
――改めて明大ラグビー部に入られた経緯を教えてください。
「出身高校が茨城県の茗渓学園なんですけれども、今年のW杯にも出場していた福田健太(平31法卒・現トヨタヴェルブリッツ)さんと出身高校が同じで、前監督の田中清澄(平10文卒)さんと一緒に声を掛けていただいたのがきっかけで選びました」
――今までご自身が出場された試合で印象に残っている試合ありますか。
「今年の(関東大学)春季大会の東海大との試合です。リザーブで途中から入ったんですけど、なかなかうまく自分のプレーを出せず、トライも取られてしまいました。結果的には勝ったんですけど、 リザーブとしての役割をあまり果たせなかったという思いがあります。ずっとBチームやCチームでプレーしてきた中で、Aチームに出る試合というのはなかなかなかったので自分のレベルの低さだったり、周りとの差を感じた試合でした」
――目標にしていた先輩はいましたか。
「一昨年卒業した竹ノ内駿太(令4政経卒・現九州電力キューデンヴォルテクス)さんです。同じポジションで、試合に出場する時は必ず自分の強みを出そうとしていた方ですが、一方でチームとしての役割、やらないといけないプレーを必ず全うしているイメージがとても強かったです。また、本当に毎試合楽しんでいたのでそういった選手になりたいと思っていました」
――これまで苦しかったことなどはありますか。
「試合に出られなかったことです。大きいケガなどをしているわけでもなかったんですけど、何か理由があって、メンバーに選ばれなかったり試合に出られずしんどかったです。でも、どんな状況でも竹ノ内さんが気にしてくださって、メンバーに選ばれた時は、BやCに関係なく一緒に喜んでくれたり、頑張らなくていいから楽しめよと言ってくれたりしてそういう言葉に助けられて変に気負わずに楽しんでラグビーをすることができました」
――4年生になってご自身の中で特に成長したと思うところはありますか。
「人と多くコミュニケーション取るようにはなったかなとは思います。昔は自分の世界に入っちゃうというか自分中心の考えをしていたところも多かったと思うんですけど、やはり学年上がるにつれて、後輩もできて本当に後輩も先輩も関係なく、会話やコミュニケーションを大事にするようになりました」
――ここまでやり切れたなと思う部分と後悔の残る部分はそれぞれどのようなところですか。
「やり切れた部分は、みんな1年から試合出たいっていう気持ちで入っていると思うんですけど、そこでずっと切れずに4年目にして春シーズンも出れたり対抗戦も初出場させてもらってそこは諦めずやってこれて良かったなという気持ちはあります。やり切れなかった部分は、入学当初、高校と大学のレベルの差だったりとかを感じつつも明治のラグビーにしっかりフィットしなきゃいけない部分を変に自分のプレーだったりとかを優先していたので、もっと早い段階からコミットしていればもっとチームの役に立つ選手になったのかなと思います」
――チームスローガンである『ONE MEIJI』は大越選手にとってはどのような意味を持っていますか。
「僕は後輩たちをもっと巻き込みたいなっていう気持ちはすごくあります。苦しんできたという気持ちがあるからこそ下のチームの子たちの気持ちもすごく分かるし、くじけそうになる状況もたくさんあると思うんですけど、Aチームだけ勝てればいいとかそういうことじゃなく、全員巻き込んで優勝を目指していくっていうのがやっぱり大事だと思うので、後輩たちを巻き込むためにコミュニケーションを増やしたりだとか試合に出てなくてもアドバイスしてあげるとかそういうことは大事にしたいなと思います」
――今後のご自身の役割はどのように捉えていますか。
「今までもこれからも変わらないと思うんですけど、与えられた場所だったり環境でしっかりと自分のプレーを全うしてやるってこととやっぱり全力でやっている姿が一番大事だと思うのでどういう状況であってもしっかりやり切るっていう気持ちを持ってやりたいと思っています」
――後輩に伝えたいことはありますか。
「本当に一日一日の日々を大事にする必要があるかなと思います。諦めずにやっていけば、もし自分が考えている目標などが叶わなくてもやってきたことが絶対どこかで糧になると思います。自分が立大戦にスタメンで選ばれたのは少なからずチーム事情などの運もあるんですけど、そういった運を味方につけることも大事だと思いますし、運を得るためにも日々の積み重ねというものが大事になってくるということは伝えたいです」
――これからの目標と残りの期間頑張っていきたいことを教えてください。
「これからの目標はやはりチームとしては大学日本一になるということです。個人としては1試合でも多く出たいなという気持ちはカテゴリー問わずありますし、出た試合では全力でやり切りたいです」
――ありがとうございました。
[廣末直希]
◆大越 勇気(おおこし・ゆうき)営4、茗渓学園高、170センチ・74キロ
オフの日はラジオを聞いて過ごしている。特に好きなのは、オードリーが出演しているラジオだそう。
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