
(35)ONE TEAM ONE MEIJI〜100代目の誇りとともに〜 石浦大貴「チームのために自分の持っているものを出し切る」
「全員で日本一の集団を作る」。廣瀬雄也主将(商4=東福岡)が今年度のスローガン『ONE MEIJI』に込めた意味だ。100周年という節目の年。悲願の関東大学対抗戦(以下、対抗戦)、全国大学選手権(以下、選手権)優勝に向けて一人一人が鍛錬に励み、ラストシーズンを迎えた。4年生に明大での4年間の感想と、最後の戦いに向けての意気込みを伺った。11月1日より連載していく。
第1回は石浦大貴(政経4=報徳学園)選手のインタビューをお送りします。(この取材は10月11日に行われたものです)
――明大ラグビー部を選んだきっかけを教えてください。
「前の監督の田中澄憲前監督(平10文卒)から誘いをいただいて、田中前監督も僕と同じ報徳学園高出身っていうこともあって声をかけていただいて、それがきっかけで明大に来ることを決めました。もともと関西出身っていうのもあって、天理大の方に進学しようかなと考えていたんですけど、田中前監督からお誘いを受けて明大の良さを伝えてもらったのが、自分の中で気持ちが動いたきっかけだなと思います」
――4年間を振り返っていかがですか。
「長いというか短いというかという感じですね。入った時はコロナがはやり出した時期で、 3カ月ぐらい活動停止の時期があってうまくラグビーの練習とかできないっていう状況で。そこから活動停止が明けて7月から活動再開したんですけど、やっぱり大学の厳しさというかしんどさみたいなのはすごく感じました」
――4年生として意識していることはありますか。
「今までAチームで試合に出ることはあったんですけど、今は下のチームにいるので、やっぱり1、2年生とか下の学年が多い中で、自分が伝えるというか教えてあげるというか、そういう立場になってきて難しさはすごく感じています」
――4年間のターニングポイントはありますか。
「2年次の9月以降のシーズンなんですけど、対抗戦の日体大戦で初めてAチームのスタメンで公式戦に出させてもらって。やっぱり最初にAチームで出たっていうのは、自分の中で大きなターニングポイントでした。トライも取ることができたのですごく印象に残っています」
――4年間を通して成長した点はありますか。
「ラグビーに関しては技術面であったり、あとはフィットネス、フィジカルの部分であったりっていうのは、4年間かけて結構成長したかなと思っています。試合中に動き回るっていうのは、1年生の時に比べたら成長した部分かなと思いますが、それもまだまだ伸びしろはあると思うので、満足はしてないんですけどそういう部分は成長したかなと思います。ラグビー以外の面では、コミュニケーションっていう部分も成長したのかなと感じます。高校の時とかは自分はキャプテンをやる人間ではなく、誰かに頼って生活とか練習、試合に挑んできた方だったので、それではやっぱり上のチームではできないなっていうのを感じました。自分から何か発言したりとか行動で示したりっていう部分は、少しは成長したのかなと思います」
――厳しい環境の中でも4年間頑張り続けることができた原動力はありますか。
「田中前監督からの影響がやはり大きいです。すごく怒られることが多くて、同じ高校出身っていうこともあってすごく気にかけていただいたというか、指導していただくことがすごく多かったです。でも、やっぱりそれは間違っていることではなくて、怒られいてるけど自分の弱みとかっていうのをすごく見抜かれていて、そういう的確なアドバイスとか指導っていうのは、今につながっているのかなと思います」
――後輩たちに伝えたいことはありますか。
「結構ありきたりにはなっちゃうと思うんですけど、やっぱり諦めずにやりきるみたいなところはすごく大事かなと思います。それがAチームで出ている選手でも下のチームで出ている選手でも、常にハングリーな気持ちで練習や試合に取り組んでいった方がいいと思います。自分自身があまりそこに貪欲になれてなかったっていうのはあるので、若い学年からしっかり盛り上げていけるようにやっていってほしいかなと思います」
――明大ラグビー部を選んで良かったことはありますか。
「環境っていうのはすごく良くて、ラグビーにおいても私生活においても、すごくいい環境で4年間生活できているなと思います。すごくスキルの高いコーチ陣とかスタッフからの指導もあって練習環境も整っていて、あとやっぱり先輩、後輩、そして同期もすごくレベルの高いメンバーが集まっていて、いい環境でラグビーができる場所だなと感じました」
――改めて石浦選手にとってスローガンである『ONE MEIJI』の意味はどのようなものですか。
「おのおので『ONE MEIJI』の意味は変わってくると思うんですけど、やっぱりまずは全部が一つになるっていうところです。選手もそうですけどスタッフやコーチとか、それから保護者の方々、それからOB、OGの方々とかが一体になって優勝を目指すっていうところはチームとして掲げているので、そのような意味は一つ自分の中でもあります。個人的には一試合一試合の中で、どれだけチームのために仕事とか自分の持っているものとかを出し切れるかっていうところだと感じています」
――今後に向けての意気込みをお願いします。
「まだ3カ月近く残っているので、もう1回Aチームで試合に出られるようにしたいです。関東大学ジュニア選手権も含めまだまだ試合は残っていて、Aチームも対抗戦、選手権っていうのはまだ残っているので、やっぱりもう1回上のチームで出られるように、毎日練習に取り組んでいきたいと思います」
――ありがとうございました。
[久保田諒]
◆石浦 大貴(いしうら・だいき)政経4・報徳学園高、178センチ、98キロ
普段からラグビーを見ることが好きな石浦選手。「最近はラグビーW杯が行われていたので、朝4時とかでも起きてライブで見ちゃっていましたね(笑)。4年に1回なんでやっぱライブで見たいですね」
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