(115)箱根駅伝予選会事前インタビュー⑫/杉彩文海

2023.10.13

 今年度100回目を数える箱根駅伝(以下、箱根)。その出場権を懸けた戦いに明大が挑む。突然の監督交代を経験するなど変化の夏を経て選手たちは何を思うのか。勝負の駅伝シーズンを迎えた彼らの声をお届けする。

※今回はスケジュールの都合上、山本豪駅伝監督、児玉真輝選手(文4=鎌倉学園)、溝上稜斗選手(商3=九州学院)には取材を行っておりません。

 

 第12回は杉彩文海(文4=鳥栖工)のインタビューです。(この取材は10月6日に電話で行われたものです)

 

――現在のコンディションはいかがですか。

 「夏まで練習を積んできて疲労がありましたが、今は疲労もうまく抜けてきました。状態も徐々に上がってきていると思います。最近は気温が落ちてきて走りやすい気候になったこともあり、全体的に状態は上向いていると思います」
 

――箱根駅伝予選会(以下、予選会)に向けて特別に取り組んでいることはありますか。

 「特別に何か変わったことをしようっていうのは、今のところはないです。むしろ豪さん(山本豪駅伝監督)から口酸っぱく言われているのは、早い段階から調整で距離を落とさないようにということです。まだ1週間前ですが、しっかりとジョグを継続して一定量組んでいるというところです」
 

――今年度で3年連続の予選会エントリーとなりましたが、そこに関してはいかがですか。

 「3年連続というところでのプレッシャーは特には感じていないです。ただ、経験者という立場でもありますし、予選会となると今年度は13枠の出場枠を争う勝負の掛かった大事なレースっていうところで、各校とても独特な雰囲気の中でのレースになります。しっかりとそこは経験者として、チームを引っ張っていく立場という自覚を持って取り組んでいます」
 

――今年度は第100回大会という節目の大会となる上で、関東圏以外の大学にも箱根に挑戦するチャンスが与えられています。この取り組みに関してはどのように感じますか。
 「第100回大会という記念すべき大会で、実際に大学に入るにあたって高校時代うまく走れずに関東圏の大学に入学ができなかった人もいると思います。私の場合だと九州出身なので九州の大学に進学することで、ある意味箱根は諦めたような友人も実際にいました。そういう一度諦めた友人が箱根という夢の舞台への挑戦権を得た姿を見ていると、自分としてはとても心に迫るものがあります。その一方で実際に戦っていく相手でもあります。取り組みとしてはとても面白いですが、自分たちも厳しい争いになる中でしっかりと勝っていかないといけないなと気が引き締まる思いです」
 

――チームとしての目標順位はありますか。

 「やはり自分たちとしては全日本大学駅伝予選会(以下、全日本予選)で痛い目を見ているという状況なので、総力戦でとにかく予選会を通過するというところを狙っています。順位というよりは、予選を通るっていうことを最大の目標に現在取り組んでいます」
 

――杉選手としてはタイムや順位の目標はありますか。

 「個人の目標っていうのはまだ具体的には考えていない状態です。やはり総力戦になる以上、絶対に外すことはできないですし、チーム状況からしても全日本予選で負けての今回なので余裕がない状況です。できるだけ(タイムを)稼いでいく必要があるっていうところで、しっかりと先頭集団に食らいついていこうというふうに考えています」
 

――4年生から3人がエントリーしたことに関してはいかがですか。

 「最後の予選会ですが、中にはケガだったりコンディションが上がらなかったりで悔しい思いをした同級生もいます。人数としては決して多くはないですが、しっかりと本戦への出場権の獲得することで今回選ばれずに悔しい思いをした同級生に出場権をつなぎたいです。本戦こそは4年生の中からももっと出ていけたらなというふうに思います」
 

――最後に意気込みをお願いします。

 「自分としてはやはり4年間で最後の予選会なので、最後に箱根本戦に出場できるようにしっかりと取り組んでいきたいです。あとはやはり普段からお世話になっている方々への感謝の気持ちを忘れずに全力で戦っていけたらと思っています」
 

――ありがとうございました。

 

[石井遥]