
(番外)明大スポーツ第531号 実践学園高サッカー部 内田尊久監督インタビュー拡大版
9月28日発行の明大スポーツ第531号で1面を飾った佐藤恵允選手(文4=実践学園)。本記事では紙面に載せきれなかった実践学園高校サッカー部の内田尊久監督へのインタビューを掲載いたします。
(この取材は8月23日に行われたものです)
――内定を聞いてどう感じましたか。
「本当によく頑張ってくれたなと嬉しく思いました。本人からも連絡をもらいました」
――高校入学当初の佐藤恵の印象はいかがでしたか。
「高校1年生の時は一番手にくる感じではなかったです。それでも少しずつ、フィジカルトレーニングの強度を上げていって、効果が出始めたのが高校2年生からでした。その時から頭角を現し始めたと思います。入学した当初は、まだインパクトはなかったです」
――部員が150人ほどいる中で、どのようにして佐藤恵の才能を見出しましたか。
「やはり彼は努力し続けていましたし、個性的な部分があると思います。周囲とのコミュニケーション能力が優れていますし、チームメイトとの関係性もすごく良かったです。サッカーの技術だけじゃなくて、人間性の部分も実践学園は大事にしているチームで、このスローガン通りの人材ということは早い段階で分かっていました。そこから高校2年生になって、フィジカルが伸びてきたので、少しずつ試合に出るようになっていったと思います」
――佐藤恵との思い出はありますか。
「そうですね。僕は担任でもあったので、思い入れが強いのです。3年生の時は、クラスの中心的存在となって積極的に様々な学校行事に参加してくれていましたし、プラスの力を存分に発揮してくれていました」
――佐藤恵に直接伝えていたことはありますか。
「とにかく私が言っていたのは、オンとオフをはっきりして、メリハリをつけた生活をしようということです。授業は授業だし、休み時間はオフなところで遊べばいいし、サッカー部の練習に入ったら100%の力を出す。本当にメリハリが大事だということは常々に言っていました」
――高校時代から海外を見据えていましたか。
「最終的には海外でプレーするということは口にしていたと思います。お父様が英語のできる方ということもあって、本人も英語が得意だったので、家庭環境をはじめとして、いろいろな意味で恵まれたと思います」
――明大との練習試合のきっかけはどのようなものですか。
「当時のコーチと栗田(大輔)監督がお知り合いで、その繋がりで練習ゲームをさせていただきました。その時に彼がゴールを決めて、強烈なインパクトを残せたみたいです。その後も練習に参加していたと聞いています」
――代表に選出されるまでになりましたが、どう感じましたか。
「不思議な感じがありますね。あの恵允が、代表の舞台に立つということはすごくうれしかったですが、逆に僕たちがもっと伸ばしてあげられたのかなとも思いました。もっとたくさんの人が声掛けをできていたら、高校時代に違った結果を生めたのかなという複雑な気持ちもあります。それでも、後輩たちに、こういうふうに頑張っている先輩がいるから、さらに頑張らないといけないということを言うことができるので、その点は本当にありがたいなと感じています」
――現在の佐藤恵をご覧になって、変化は感じられますか。
「使命感のようなものは感じました。高校時代も一生懸命頑張っていましたが、大学での彼のプレーを見たときに、背負っているものが、高校時代とは、重みが変わったのだろうなと思いました。それは、明大サッカー部の看板を背負っているところもありますし、代表の選手としての自覚をプレーでより体現するようになったのかなと思います」
――佐藤恵に期待していることをお聞かせください。
「やはり子供たちの目標であってほしいと思います。それは当然サッカー選手としてもですが、人としての礼儀の部分や、すごいプレーをする人はここまでしっかりやっているというところが、ぜひ子供たちの目標となってほしいなと思います。サッカー選手としては日本代表の中心となるように、頑張ってほしいなと思います」
――佐藤恵に向けてメッセージをお願いします。
「これから世界を代表する選手と肩を並べてサッカーができる環境になると思います。そこからさらにビッグクラブに発展して、世界で羽ばたいていってほしいなというふうに思っています。頑張ってください」
――ありがとうございました!
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