(88)菅平合宿インタビュー①/馬場勇一郎

2023.09.24

 今年度も菅平にて行われた、長距離部門の3次合宿。そこには来たる駅伝シーズンへ向け、闘志を燃やす選手たちの姿があった。例年よりも厳しいと言わざるを得ないチーム状況は、選手一人一人の覚悟を変えた。紫紺のランナーたちは今、何を思うのか。最新の声をお届けする。

 

 第1回は馬場勇一郎(政経4=中京大中京)のインタビューです。

 

――現在の調子はいかがですか。

 「長距離の合宿を3つ全部通してやるのが初めてなので、菅平合宿では1次・2次合宿の疲労がだいぶたまってきているのを感じています」

 

――中距離からの移行で大変だったことはありますか。

 「3年間先輩やチームメートを見てきて合宿の流れは分かっていたんですけど、実際やってみると体の反応が全然違うなと感じています。初めての練習だったり、初めての負荷を感じる中で、どう対応していけばいいか難しかったです。新しいことをやるのに心配な時もありましたが、逆に4年生でそんな経験はなかなかできないと思うので、いい経験になったなと思います」

 

――合宿の中で意識したことは何ですか。

 「一つ一つの練習だけで判断しないことをすごく大事にしていました。あくまでも10月、 12月に上げていくための練習なので、現在のタイムだけで判断しないようにしていました。距離を踏むことを大事にしたり、スピードを上げた練習では心肺に負荷をかけることを意識したり、練習ごとに目的を考えるようにして先を見通してやることを大事にしていました」

 

――合宿の練習が大変な中で、息抜きはありましたか。

 「練習のメリハリはすごく大事にしていて、例えばジョグの時は、後輩やチームメートと話しながら走る時間をつくりましたし、ご飯の時でもいろいろな人と話すことがリラックスになっていたかなと思います」

 

――幅広く仲間と会話するようにしていたんですね。

 「4年生としていろいろな学年の意見を聞くのが大事なことだと思っていて。監督も変わった状態で、自分は豪さん(山本豪駅伝監督)と中距離で3年半やってきていますけど、みんないきなりってところだったので、監督の意図を伝えたりアドバイスができるのも自分の役割かなと思って話していました」

 

――合宿前と比べて変化を感じたことはありますか。

 「体重も少し落ちていますし、やっぱり距離に対しての恐怖心っていうのはだいぶなくなったかなと思います。今まで25キロくらいの距離しかやったことがなかったので、1次合宿の30キロ走では最後の5キロが長く感じてきつかったんですけど、前に比べると30キロへの不安はだいぶなくなってきた感じがあります。ジョグでもプラス14~15キロで行うのがベースになりつつあるので、距離が長いなっていう意識がなくなったのが一番の変化かなと思っています」

 

――箱根駅伝予選会に向けてはいかがですか。

 「自分が駅伝に挑戦しようと思ったのは、駅伝を走りたいからというより、最後までチームに何か貢献したいという気持ちが大きかったからです。予選会を通過できるように今やれることをみんなで頑張りたいと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[覺前日向子]