(12)シーズン直前インタビュー 松井努夢

 長いオフシーズンを越え、ついにシーズンが開幕する。今シーズンからは部練を積極的に取り入れ例年以上に結束力の強いチーム明大。日本学生氷上選手権(以下、インカレ)の連覇、そして各選手が掲げる目標の達成に向けて何を思うのか。本インタビューではそれぞれの選手の思いをお届けする。

 

(この取材は9月7日に行われたものです)

 

第8回は松井努夢(政経4=関西)のインタビューです。

 

――明大合宿はいかがでしたか。

 「合宿は、予定よりも練習が増えてしんどかったです」

 

――練習が多かったのですか。

 「氷上練習の時間が多くてかなりきつかったですが、いい練習になりました。男子と女子で分けて練習する予定でしたが、他の合宿に行く人もいて人数が少なかったので、エンドレスで曲をずっとかけていくという練習をしました」

 

――合宿で一番楽しかったことを教えてください。

 「一番楽しかったことは毎年恒例のリレーです。チーム分けをしてチーム対抗でリレーしたことが楽しかったです」

 

――最高学年の立場から見た部の雰囲気はいかがでしたか。

 「自分たちが一番先輩ではあったのですが、正直あまりそういう実感がなくて『もうあっという間だな』という感覚を持ちました。僕らの同期がもう今年度でラストシーズンということはあまり実感がないです。ただ今回の合宿では4年生がみんなそろいました。今まで必ず誰かしらいなくて会えなかったのですが、今回は真凜ちゃん(本田真凜・政経4=青森山田)が初日だけ顔を出してくれて、4人しっかり合宿で集まったのが初めてだったので、それはうれしかったです」

 

――昨シーズンはどのようなシーズンでしたか。

 「昨年度は慌ただしい1年でした。慌ただしい1年であり、自分にとってすごく大きく変化した年でもあったし、悔しい年でもあったし、でも一番頑張った年でもありました。アイスダンスをやったことで、シングルも相乗効果ですごく良くなったと思います。アイスダンスをやっていなかったら、シングルも昨年度の東日本(選手権)であそこまでの結果にはいかなかったと思います。だからアイスダンスをやって良かったと思うし、組んでくれたパートナーにも、感謝しています」

 

――最近のコンディションはいかがですか。

 「悪くはないです。悪くはないけれどもっと(調子を)上げていけるなという感じです」

 

――スケート靴はいかがですか。

 「靴はもう完全に慣れました。『あれ、もう柔らかい』みたいな感じです。合宿で氷に乗っている時間が長かったのが良かったかなと思います」

 

――今シーズン一番頑張りたいことは何ですか。

 「まだインカレに一度も僕は選ばれたことがないので、もう4年目のラストチャンスですが、インカレに出たいなと思います。もちろん全日本選手権(以下、全日本)にも出たいです。そのためにやはり体力面で鍛えてジャンプの質を、今はかなり上がってきましたが、まだまだだと思うので、もっと鍛えたいです」

 

――特に見てほしいところを、SP(ショートプログラム)とFS(フリースケーティング)それぞれについて教えてください。

 「SPもFSも持ち越しですがどちらも気に入っています。曲も全て気に入っていて、SPは、最初の出だしの振り付けも好きだし、スピードに乗りやすいところも好きです。SPもFSもイナバウアーをジャッジの前でしっかり強調してできたらいいなと思うので、そこを見てほしいですし、FSではやはり最後のステップの音ハメも見てほしいです」

 

――ラストシーズンとなる今シーズンはどのような気持ちで臨みたいですか。

 「今年度で最後の集大成だと思って、全日本に出たいし、インカレでも選ばれるように他の試合でポイントを稼いで、もうやり切りたいと思います」

 

――今年度の目標を教えてください。

 「4年間変わらずの目標ですが、全日本に出ることです。アイスダンスで出られたので、シングルでも出て、悔いなく終わりたいです」

 

――特に力を入れたい練習は何ですか。

 「スピンのレベルなど、確実に取れるところの練習や、全てのジャンプをはめる練習をしたいです」

 

――ありがとうございました。

 

[新村百華]

 

(写真は本人提供)