(6)シーズン直前インタビュー 元榮愛子

 長いオフシーズンを越え、ついにシーズンが開幕する。今シーズンからは部練を積極的に取り入れ例年以上に結束力の強いチーム明大。日本学生氷上選手権の連覇、そして各選手が掲げる目標の達成に向けて何を思うのか。本インタビューではそれぞれの選手の思いをお届けする。

 

(このインタビューは9月14日に行われたものです)

 

第2回は元榮愛子(商1=目黒日大)のインタビューです。

 

――春学期を終えて大学生活はいかがですか。

 「最初は大変だったのですが、友達もできて、最近は楽しめているかなという感じです」

 

――夏休みはどのように過ごしましたか。

 「夏休みはほとんど練習でした」

 

――明大の合宿はいかがでしたか。

 「合宿ではいつもよりもたくさん曲をかけての練習ができました。今まででこんなに練習したのは久しぶりというくらいたくさん練習できて良かったです」

 

――ケガの調子はいかがですか。

 「完全に治ってはいませんが、最近はしっかり練習できています。ケガの期間はまた滑りたいなと思いましたし、もう一度試合に出たいなと思っていました」

 

――今年度出場した大会を振り返っていかがですか。

 「最初の大会(リリーカップカナガワ)はとても緊張してしまってあまりうまくできなかったのですが、2回目(サイニチホールディングス杯)と3回目(関東サマートロフィー)は少し試合に慣れたというのもあって、うまくできたかは分からないのですが、少し落ち着いてできるようになっていて、そこは成長しているかなと思います」

 

――大会を終えてから何を意識して練習しましたか。

 「夏の大会(関東サマートロフィー)でかなりスピンのレベルを取りこぼしてしまったので、そこを少し練習して、頑張らなければなと思いました。後は、やはりジャンプが跳べないので、そこをもっと頑張らなければと思いました」

 

――今シーズンのプログラムで使用する曲名を教えてください。

 「SP(ショートプログラム)は『ピアノ協奏曲第2番』という曲で、FS(フリースケーティング)が『ブラック・スワン』という曲です」

 

――選曲理由を教えてください。

 「SPは先生が選んでくださいました。FSは長く使っている曲です。これはかなり激しい曲で、やったらうまくできるかなと思い自分で選んだのですが、激しいのが大変で苦労しました」

 

――どういった衣装ですか。

 「SPは紺色の衣装です。FSは黒で、ブラックスワンをイメージしています」

 

――見どころを教えてください。

 「SPはゆっくりとした曲なので、あまり今まではやってこなかった優雅な動きができたらいいなと思っています。FSはSPとは違って、力強い感じなのでそこを表現できたらいいなと思います」

 

――練習で苦労したところはありますか。

 「SPは今まであまり柔らかい曲調の曲をやったことがなかったので、ゆっくりの曲調に合わせて動くのにかなり苦戦しました。FSはやはり体力が持たなくて、すごく疲れるので苦労しました」

 

――FSの曲は長く使っているとおっしゃっていましたが、今までと違う部分があれば教えてください。

 「ジュニアから使っているのですが、ジュニアの時は(曲が)少し短くて、シニアになると曲が長くなっていて、表現力が増せるように頑張っているので、そこが見せられたらいいなと思います」

 

――演技ではどういったところを見てほしいですか。

 「スピンが最近あまりうまくなかったのですが、夏に少し練習してうまくなったかもしれないので、そこを見てもらえたらうれしいです」

 

――今季のプログラムを練習する中で印象に残っている指導者のアドバイスがあれば教えてください。

 「合宿の時に監督には、スピンのレベルを取るための回数などを指導していただきました。自分のコーチには、SPは柔らかく手を使うように言われたり、FSは『本当にやりすぎなくらい力強くやってね』と言われたのが印象に残っています」

 

――仕上がりはいかがですか。

 「すごく仕上がっている感じでは全然ないです。正直まだあまり仕上がっていない感じです」

 

――スピンやジャンプの調子はいかがですか。

 「調子もあまり良くはないのですが、もう少し上げていけたらと思っています」

 

――シーズン初戦を来週に控えた今の心境を教えてください。

 「もう本当にあっという間に来ちゃったな、頑張らなきゃという感じです」

 

――今シーズンの目標を教えてください。

 「自分ができることをしっかりとやって、試合で自分の力を出せたらいいなと思います」

 

――ファンの方へメッセージをお願いします。

 「私の演技をもしも見ていただく機会があれば、少しでも心に残れるような演技ができるように頑張りたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[堀口心遥]

 

(写真は本人提供)