
秋季リーグ戦開幕前インタビュー(中編)/今熊力丸副将×山下遼太
勝負の季節がやってきた。昨年度の関東学生1部秋季リーグ戦は3位に終わった明治大学グリフィンズ。今年度は櫻井亮新監督のもと〝ALL GRIFFINS〟を掲げ、甲子園ボウル優勝を狙う。本特集では、チームの核となる6名の注目選手インタビューを前・中・後編にわたってお送りする。
中編はDL#99今熊力丸副将(政経4=佼成学園)、DL#91山下遼太(文3=関西大倉)のインタビューです。(この取材は8月29日に行われたものです)
――春季オープン戦を振り返っていかがですか。
今熊 「秋の日本一という目標に向けて、課題であったり収穫であったりと色々な部分が見えたオープン戦になったかなと思います。(収穫とは)今まで試合で満足に見れていなかった選手も試合に出られて、どれくらいできるのかを見ることができたという点は秋に向けて大きかったと思います」
山下 「個人としては前半の試合はあまり良くなかったのですが、後半になるにつれて自分のプレースタイルを見いだすことができたり、秋に向けてしたい動きを確認したりできたと思います。チームとして見ると、自分はまだ3年生なのですが、後輩や同期が結構活躍してきてチーム内で競争ができていると思います」
――昨年度の秋季リーグ戦を振り返っていかがですか。
今熊 「去年は初戦の日大戦で負けてしまって流れに乗れない部分があったので、今年は、もちろん全試合大事ですが特に初戦にかける思いというものはありますし、3年までと大学最後となる今年ではまた違った心持ちがあります」
山下 「去年の秋はまだ2年生ということもあって、結構がむしゃらにやっていて頭をクリーンにできていませんでした。今年はその点を反省して秋に向けて準備してきたのでそこを頑張るということと、昨年度1位の早大と2位の法大にあと一歩のところで勝てなかったので、今年は絶対に負けないというパッションを持って頑張りたいと思います」
――今年度に入りチームとして、個人として意識して取り組んできたことはありますか。
今熊 「去年と比べて一番違うことはコーチがいることで、戦術をはじめメンタル面などでも支えていただいたりと刺激を受ける部分が多く、成長できていると思います」
山下 「自分は器用貧乏な部分があり突出した能力がないのですが、突出した能力を出すよりも、何でもオールマイティーにできるほうがいいと思ったので、そこをコーチと相談しながら、日々少しずつ吸収して取り組んでこられているかなと思います」
――夏合宿を終えていかがですか。
山下 「夏を通して本当に朝から晩までフットボールのことしか考えないという時間があったので、自分のことを見つめ直す時間もありましたし、コーチの声に響かされて僕らはもっとやらなければいけない、僕らはもっとできるということに気づくことのできた夏合宿になったと思います」
――今年度のディフェンス陣のキーマンは誰ですか。
今熊 「1人挙げるとしたらDL#90森洸介(法3=佼成学園)かなと思います。個人的に付き合いが長いですし、ポジション的にも隣で、今年のフォーメーション的に彼の働きが重要になってくるので期待しています」
――昨年度に比べて今年度のチームの特徴を教えてください。
今熊 「人が違うので雰囲気の違いはありますが、根本的な部分は変わっていないと思います。副将としてもディフェンスリーダーとしてもやはり自分がもっと前に出て引っ張っていかなければいけないなと思います」
山下 「雰囲気はとてもいいと思います。どう改善すればいいのかをロジカルに考えることができて、4年生のみなさんも人がいいので大好きで、後輩の僕たちもこの人たちのために頑張ろうと自然に思えるのでそういった意味でもとても雰囲気はいいと思います」
――副将としてチームを率いるうえで意識していることはありますか。
今熊 「僕たち4年生が中心にやらなければいけないのはもちろんですが、プラスで1、2、3年生も一緒になってチームを作っていければとは思っているので、チーム全員で日本一に向かっていけるように、自分は声掛けであったり準備であったりということを意識しています」
――今熊選手の印象を教えてください。
山下 「こんなにアメフトに詳しくてこんなにアメフトが好きな人はいないですし、この人が言ったことは絶対正しいと思えるくらいとても信頼出来て、とても頼りになる先輩です」
――ディフェンス陣で掲げている目標はありますか。
今熊 「〝For The Team〟という言葉をディフェンス陣では掲げています。アメフトはオフェンス・ディフェンスだったり、ポジションだったり、ユニットだったりとチーム内でも色々分かれることが多いですが、ビックプレーも地味なプレーもすべてはチームのためにという意識を持とうという思いからこの言葉をディフェンス陣の目標に掲げています」
――秋季リーグ戦のターニングポイントはどの試合になりますか。
今熊 「正直、全部大事というのが本音ですが、特に昨年度敗れた早大、法大に対しては個人的に3年間の秋季リーグ戦で勝利したことがないので、最後は勝って終わりたいと思っています」
――秋季リーグ戦開幕を直前に控えた今チームの雰囲気を教えてください。
山下 「3年生はもちろんですが、最近はすごい1、2年生もとても頑張っているなと思います。プレー以外でも雰囲気作りであったりですとか、自分にしかできないこと探したりしていて、下からも突き上げて頑張っているという感じなので、このまま一体感をもっていければもっといいチームになるのではないかと思います」
――最後に秋季リーグ戦への意気込みをお願いします。
今熊 「日本一になるだけですね。自分が今までやってきたことを全て出し切って、両親やコーチなどお世話になった多くの方々に恩返しできるように頑張りたいと思っています」
山下 「今3年でもうそろそろ結果を出したいなと思っているので、ビックプレーを出して、あとは今熊さんと一緒にプレーできる最後の機会なので、今熊さんに100点だと褒めてもらえるように(笑)頑張りたいと思います」
――ありがとうございました。
[菅波陸哉]
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