
(31)栗田大輔監督への質疑応答/ヴェルダー・ブレーメン加入契約締結記者会見
7月20日、明大紫紺館にて佐藤恵允(文4=実践学園)の入団記者会見が行われた。会場には多くのメディアも出席。会見では、異例とも言える海外挑戦への決意を語った。
今回は明大サッカー部の栗田大輔監督の質疑応答をお届けします。
――入学した当初からの変化についてはどう思いますか。
「元々ポテンシャルはすごくあったのですが経験値がなかったのでプレーの深みが足りなかったと思います。いくらいい選手でも壁が高いと力を発揮できない選手がいると思うのですが、恵允はそういうところで力を発揮できるのでその時からプレーの精度や自信を深めていったのだと思います」
――入学時点では名前も聞こえてこないような選手でしたか。
「そうですね。僕も全く知らなかったです。だからサッカーをやっている高校生にも夢がある話で。アンダー世代で国体や代表に入っていなくても、こうして3、4年でこういう場所をつかめるので、そういう一例ができるのかなと思います」
――彼の人間性についてはどのようにお考えですか。
「今日の記者会見でも分かるように、臆さずに自分の意思を持って意見を言えるので、相手の懐に入れるというか。そこは日本人は遠慮しがちなところがあると思いますが、(佐藤恵は)パッションを持っていると思います」
――急激に実力が伸びた時期やターニングポイントなど思い当たることはありますか。
「日本代表のトレーニングパートナーに選ばれた時があったのですが、初日か2日目にケガをしてトレーニングパートナーなれなかったと(いうことがありました)。その時にたまたま僕が見に行ったら隅の方で申し訳なさそうにうじうじしていたので、僕がめちゃくちゃ怒って(笑)。それで、そういう場所に行った時にどんな立ち位置でももっと力を発揮しないと、チャンスが逃げてしまうと思ったのではないかという印象が残っています。あとやはりドイツとベルギーに日本代表で行った時、追加招集だったのですが、本当に出発の日の夕方6時とかに協会から電話かかってきました。でもその試合で2点取ったので、そういうチャンスをつかめる何かを持っているのかなと思いましたね」
――「明治発、世界へ!」というキーワードを掲げられていますが、これまでも海外に行きたいと言ってくる学生はいましたか。
「『明治発、世界へ!』というキーワードは、サッカーだけを捉えておらず、22歳から社会に出た時に自分で人生切り開いてほしいというメッセージです。それをサッカーに置き換えると、狭い価値観にとらわれずに自分がこうしたいと思ったらどんどん挑戦するということです。やっと今回恵允が実現してくれたので、そういう選手が出てきたなとは思います」
――ブレーメンが面談まで応じてくれたことについて、どうやってそこまでたどり着いたのですか。
「僕も一番初めにオンラインの面談で監督が出てきたときには、『監督が出てきてくれるのか』というのが率直な感想で、誠意を感じましたね。本当に事細かくブレーメンのサッカーのことや恵允に対する評価、使いたいポジションなどを話してくれたので、よく見てくれているなという印象でした」
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