
(31)「チーム一丸となって明治のラグビーを体現する」廣瀬雄也主将 春シーズン総括インタビュー
春シーズンは『挑戦』をテーマに掲げ、A、B、Cチーム全勝を成し遂げた。また、8人のルーキーが紫紺デビューするなど新戦力が躍動し、100周年を迎えた明大ラグビー部を勢いづけた。今回は春シーズンを終えた4年生の中から3人の選手をピックアップし、春の振り返りと夏、秋に向けた意気込みを伺った。7月17日より連載していく。
第1回は廣瀬雄也主将(商4=東福岡)のインタビューをお送りします。(この取材は6月25日に行われたものです)
――春シーズンを振り返っていかがですか。
「公式の試合では帝京戦はなかったですけど、しっかりと自分たちのやりたいことをフォーカスしてやれていたと思います。いつもだったらどこかしらで壁にぶつかると思うんですけど、良くなくても自分たちで立て直すことができていたので、全体的に良かったと思います」
――主将として初めてのシーズンを終えていかがですか。
「試合始まるとプレッシャーとかもっとあるかなと思ったんですけど、やっぱりそこは周りの4年生が助けてくれるし、すごく4年生がいい雰囲気をつくってくれました。なので、そんなに大したプレッシャーもなく、この自分たちの代で紫紺を着てラグビーができることの楽しさの方が勝っていて、すごくいい春を過ごせたというのがあります。ただ、これから絶対どこかで壁とぶつかってくると思うので、そこはしっかりとみんなで乗り越えていけたらなと思います」
――春シーズンのFW陣を振り返っていかがですか。
「やっぱり昨年度に比べてすごくサイズアップしてきたし、他の大学と並べても明治のFWはすごく大きいなと感じています。帝京大もFWのチームだと思うんですけど、そこと春に対戦できなかったのはうちのFW陣も少し心残りはあると思います。ただ、そこは逆にもう1回帝京大と試合するまでにまた準備期間ができたというか、しっかりと夏に向けてさらにFWに自信を持てるようになっていきたいです」
――BK陣はいかがですか。
「BKも昨年度よりスキルを多様に使っていて、ただボールを回すだけではなく、キックでもう1回ボールを再獲得するっていうのもできていたし、いろいろなことにチャレンジできていたと思います。監督も春のテーマで〝挑戦〟と言っていたと思うんですけど、そういう面ではいろいろなことにFWもBKも挑戦できたので、それはすごく良かったと思います」
――春シーズンで一番印象に残っている試合を教えてください。
「自分は試合には出ていなかったんですけど、熊本で行われた早大戦です。今年度初の明早戦であまりシステムをやっていない中で、自分たちのモメンタムというかFWのサイズを生かしてどんどん前に出るラグビーを外から見た時はすごく感動して、横から見ていてこの中で自分もラグビーがしたいと本気で思わされました。改めて明大の仲間たちはすごく強いなというのを感じ、すごく印象に残っています」
――春シーズンのMVPを教えてください。
「池戸将太郎(政経4=東海大相模)ですね。今年度からまたポジションが変わって、毎年いろいろなポジションを試していてすごく大変だと思うんですけど、今年度はフルバックにコンバートして毎回いいパフォーマンスを出してくれていると思います。キックもすごく飛ばして前に出してくれて、本当にFWもBKも助かっています。個人として多分大変なことも多いと思うんですけど、どんなポジションでもしっかりとコミットしているところがすごいなっていうのも本当に思っているので、個人的には池戸にMVPをあげたいなと思いました」
――夏に一番伸ばしたい自分のポイントはどこですか。
「とりあえず安定性は出したいです。キャプテンとして常にどの試合でもどんな試合状況でも80点以上のパフォーマンスができるというか、安定感を出さないとやっぱり主将として信頼してもらえないと思うので、そこはできるようにやっていきたいと思います」
――春シーズンを終えて見えてきた今年度のチームの強みを教えてください。
「本当に一人一人が昨年度より〝前へ〟っていう気持ちを持って、現代のラグビーというよりかは僕は明治のラグビーをしっかりやるということの方が大事だと思っています。長年OBの方々が伝統を継承してくださっているなというのはすごく思うし、明大は優勝しようがしまいが絶対に明治のラグビーをしないといけない。春を通して少しずつ自分たちがやっている明治のラグビーに自信もついてきていて、その雰囲気はAチームだけではなくBチーム、Cチームも出してくれているので、本当にチーム全体としていい方向に向かっていると思います。そのチーム一丸となって明治のラグビーを体現するという意識が、今年度のチームの強みかなというのが春シーズンを通して見えてきました」
――この夏、チームとしてどのような点を練習していきたいですか。
「課題点はこれからいろいろ出てくると思うんですけど、それよりかはもっと自分たちの強みをさらに伸ばしていきたいです。やはり帝京大や早大や慶大など、相手のレベルが上がったとしても自分の強みはこれだと言い切れるような、それぐらい自信を持ってやっていけるようにしたいなと思っています。まずは夏の菅平で何試合も組んで、自分たちの強みを確立していきたいです」
――夏と対抗戦に向けての意気込みをお願いします。
「絶対に100周年っていう形でいろいろプレッシャーはあると思うんですけど、とりあえずそういうのは気にせずに自分たちにフォーカスして強みを見つけていきたいと思います。そしてまずはスローガンである『ONE MEIJI』というところで、とりあえず夏の間に自分たち選手、監督、スタッフが『ONE MEIJI』を体現することが大事になってくると思うので、そこはしっかりやっていきたいなと思います」
――ありがとうございました。
[久保田諒]
◆廣瀬 雄也(ひろせ・ゆうや)商4、東福岡高、179センチ・95キロ
夏のオフには同期の仲間を連れて地元福岡に帰るとのこと。「屋台とか海の幸とかを食べて、しっかりと福岡の良さを教えながらいいリフレッシュをしたいなと思います!」
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