
(61)明大対立大対校大会事後インタビュー②/山本佑樹駅伝監督
7月2日に行われた明大対立大対校大会。厳しい暑さの中でも自己ベストを更新する選手が現れるなど、収穫の多い大会となった。今回はレース後の競走部のインタビューをお届けする。
第2回は山本佑樹駅伝監督です。
――長距離ブロックの総括をお願いします。
「立教戦は3000メートルという普段あまりない種目で、みんな伸び伸び走ってくれたかなと。その中で東原(豪輝・政経3=大阪)とか鈴木祐太(文3=鎌倉学園)とか、ちょっと前半戦遅れた選手が頑張ったかなと。あと1年生の大湊(柊翔・情コミ1=学法石川)とかもだんだん調子を上げてきているような感じなので、いいレースができたと思います」
――対抗戦のメンバーを選ばれた経緯は何かありますか。
「対抗戦に関しては前半ちゃんとやった選手を選びたいというのがあったので、加世堂(懸・商1=仙台育英)とか室田(安寿・情コミ2=宮崎日大)を入れました。あと児玉(真輝・文4=鎌倉学園)はちょっと体調的に記録を狙うというよりは勝負をしたいというところもあったので、そこは児玉のプライドを尊重して選びました」
――監督の中でメンバーを選ばれる際の軸は何かありますか。
「やっぱり対抗戦なんで勝たなきゃいけないというところもあるので、そこらへんは意識してやっています。あとはこういう対抗戦の場合はそこで弾みをつけられるかどうかがカギになるので、そういったところできっかけにしてほしい選手を入れるような感じですね」
――全日本予選から2週間ほどたちましたが、今のチーム状態はいかがですか。
「各学年の選手同士とか各幹部のところでミーティングをして、今回の反省点をかなり洗いざらい出して遠慮なく意見を出して、今は本当に課題を出してどうしなきゃいけないというのを話し合っているような感じです。今日のレースを使いながら箱根駅伝予選会(以下、予選会)に向けてどう前を向いてやるかというところにシフトしている途中だと思うので、こういう一個一個のレースを使いながら気持ちを前に向かせていきたいなという感じですね」
――今年度は3年生キャプテンということですが、この2週間はいかがでしたか。
「かなり悩んだというか、僕と2人で話したことも結構多かったですし、4年生と相談しながら、あとは1年生の意見を聞きながらとか、尾﨑(健斗駅伝主将・商3=浜松商)は相当苦しんだと思うんですよね。自分もあんまり調子が上がってこないというのもあるし、それでチームをまとめなきゃいけないというところで、本当に苦しい期間を今は過ごしている状況です。でも周りからのサポートもあって少しずつそれがいい方に向き始めていると思います。チームが本当に大きく変わるチャンスだと思うので、がばっと変えていい方にチームが向いてくれたらいいかなという感じはしています」
――今日の試合で特に良かった選手はいらっしゃいましたか。
「やっぱ東原がいいなというのはありました。やっぱりモノはあるので、それがなかなかケガで対応できないところがあったんですけど、こういう暑いなかでもちゃんと自分らしい走りができて、だいぶ調子が上がってきているので、彼がこのまま夏を過ごして大きく化けてくれることに期待はしています」
――杉彩文海選手(文4=鳥栖工)や曳田道斗(政経3=宮崎日大)選手も組1着でした。
「杉は本当に教育実習あってちょっと練習不足でしんどいとは思うんですけど、区間賞取ったんだからというプライドのある走りをきちんとしてくれました。最後苦しくて後ろから追い込まれているんですけど、ちゃんと逃げ切るというレースができるようになっているので、本当に成長したなという感じはしています。曳田は得意な1500メートルという距離できちっと走って自信になったと思いますし、来週法政の5000メートルと翌週は1万メートルも控えているので、そこをこなして秋以降は戦力として頑張ってほしいと思います」
――ホクレン・ディスタンスチャレンジ2023(以下、ホクレン)に出場される選手は別調整されているのでしょうか。
「森下(翔太・政経2=世羅)は前半頑張ったのと疲労も出てきたので、今回ホクレンはなしにする予定です。尾﨑と溝上(稜斗・商3=九州学院)は今日3000メートルを1本やってあと5000メートル2本を北海道でやるような形です。前半出遅れた尾﨑と好調をキープしている溝上とタイプは違うんですけど3年生の核となる選手なので、ホクレンで記録を出して帰ってきてほしいなと。あと馬場(勇一郎・政経4=中京大中京)は陸連の派遣でもうすでに北海道に入ってやっているんですけど、1500メートルは最後というところでしっかり力を出し切って、夏以降の長距離種目に対応できるように頑張ってほしいなと思います」
――今後の試合や夏合宿に向けての意気込みをお願いします。
「来週は法政とその翌週には裾野の記録会があります。出遅れた選手もちょっと故障がちだった選手も、やっぱりレースを1本走って気持ちよく夏合宿に挑もうということを言っているので、そういった意味で万全ではないかもしれないですけど、現状の力を出し切って8月1日からの合宿に入ってほしいなと。その前にテストもありますけど、それもしっかりやって、夏合宿から切り替えて予選会に向けてという感じで頑張ってほしいなと思います」
――ありがとうございました。
[萩原彩水]
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