
(29)RISE OF ROOKIES〜ルーキー特集2023〜 山口匠「毎日を全力で過ごし日本一を目指す」
22人のフレッシュマンが、今年度100周年を迎える明大ラグビー部の門を叩いた。輝く未来に向かって、100周年の歴史に新たな風を吹き起こすだろう。本企画では彼らに電話取材を行い、高校時代のエピソードや4年間に懸ける思いについて伺った。6月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)
第22回は山口匠(政経1=流経大柏)のインタビューをお送りします。(この取材は5月17日に行われたものです)
――明大に進学した理由を教えてください。
「小学校からラグビーを始めたんですけど、もうその頃から自分の中では大学ラグビーは明大っていうイメージがあったので、高校の最後あたりは明大しかないだろうなと思いながら、明治明治って言いながらラグビーをしていました。あとは自分の先輩が明大に進学していたので、それもあって明大に決めました。やはりスクラムが強いというのはすごく自分が入りたくなるポイントでした」
――高校時代の明大ラグビー部への印象を教えてください。
「一言でかっこいい集団だなと思っていて、ラグビーも強いんですけど名前に重みがあるというか、明大ラグビー部って響きだけですごく憧れがありました。やはり日本一を目指す集団なんだなという印象がありました」
――高校最後の大会となった全国高校大会(以下、花園)を振り返ってみていかがですか。
「自分たちの一体感が出せてなかったなという感じです。花園が近づくにつれて多くのチームはチーム力が固まってくると思うんですけど、なかなか自分たちはそうはいかず意外とバラバラになってしまったり、本番も本来入っていたメンバーが全員そろわなかったりと、最後の最後までやりきれなかったという感じがあります」
――今までで最も印象に残っている試合を教えてください。
「高校3年生の時の関東大会で、国学院栃木高に勝った試合が一番印象に残っている試合です。2年生の時の関東大会で桐蔭学園高に勝って、優勝まで行くぞって時に国学院栃木高に負けて、その年の花園でも最後国学院栃木高に負けてしまって。本当に3度目の正直という気持ちで国学院栃木高と関東大会1回戦で対戦して、最後の最後まで接戦だったんですけど結果2点差で勝てたので、すごく自分としては思い出に残っています」
――自分の強みを教えてください。
「自分の強みはパワーと運動量です。スクラムやフィールドでのパワープレーと豊富な運動量が自分の売りだと思っています。とにかくボールのもらえるエリアに動くっていうことはすごく意識しています。ボールをもらわないとアタックだったら何も生かせないので。あとはセットプレーやモールとかは本当にもう押し切るっていうことだけを意識しています」
――大学に入って変わったことや気づいたことはありますか。
「大学の方が繊細というか、高校は大きく大胆にやっている感じがしたんですけど、大学は本当に低さとか速さなど、今までは抽象的に言われてきたものを具体的に説明したり、提示されるようになったりするようになったことが、高校と大学の違いなのかなと思っています」
――試合前のルーティーンや昔から継続していることはありますか。
「正露丸の匂いを嗅いで気合いを入れることですね。元々お腹を下しやすいタイプで緊張するとどうしてもお腹を下してしまうので、高校の時からかばんの中に正露丸を入れておいて、すごく緊張した時とかは飲んでもすぐに効果は出ないので、一応匂いを嗅ぐだけでも気合いが入るかなと思ってやってみたら意外と効果があったって感じです。あとはユニフォームを少しだけ内側に折り込むっていうのも、ちょっとしたルーティーンとしてやっています。高校の時に暑くてまくっていたんですけど、それが段々とルーティーン化してきて、袖を内に折り込むと少し締め付けがあって安心できます」
――高校日本代表の合宿や試合に参加してみていかがでしたか。
「結局アイルランドにも行かせていただいたんですけど、やはり同じ世代のレベルの高い人たちと集まってやるのはすごく楽しかったですし、いろいろな学校の戦術だったりとかも試したりするっていうのはあまり自分の高校ではできなかったので、一日一日の刺激が強かったです。やりたいことができて本当に楽しかった期間でした」
――関東大学春季交流大会・流経大戦での初紫紺はいかがでしたか。
「初紫紺が母校の付属の大学で、運命なのかなとか思いながら試合前からすごく楽しみにしていました。相手スクラムの1番プロップ側が自分の1個上のキャプテンの人で、高校の時は結構スクラムは毎回負けていたのですが、今回は全部押し切ることができたので成長を見せられたのかなと思います」
――これからに向けての意気込みをお願いします。
「とにかく毎日を全力で過ごし日本一を目指すというのが意気込みです。やはり日本一を目指してやっているので、今年日本一を取ってそのまま4年間連続で取り続けられれば、最高の形で終われるのではないかなと思っています」
――ありがとうございました。
[久保田諒]
◆山口 匠(やまぐち・たくみ)政経1、流経大柏高、180センチ・118キロ
山口選手のマイブームは音楽を聴くこと。「最近はフォンクミュージックという新しいジャンルの曲を聞いています。独特な音楽なんですけど自分の中ではすごく落ち着けて好きです」
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