
(56)全日本予選事後インタビュー④/尾﨑健斗駅伝主将、堀颯介
15年連続でつなぎ続けた伊勢路への道は断たれた。選手、スタッフは死力を尽くしたものの、惜しくも栄光の地へは届かなかった。だが、下を向いてばかりではいられない。今回得た反省はきっと箱根路への足掛かりとなるはずだ。今回はレース後の競走部の声をお届けする。
第4回は尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)、堀颯介(商2=仙台育英)のインタビューです。(この取材は6月18日に電話で行われたものです)
尾﨑
2組 17着 30分18秒62
――今回のレースを振り返っていかがでしたか。
「チームとして本戦に出場できなくて、OBや応援してくださっている方々に申し訳ない気持ちでいっぱいです。個人的にもふがいない走りとなってしまったので、シンプルに悔しい結果でした」
――後方からのスタートとなりましたが、レースが始まったときの感覚はいかがでしたか。
「残り3000メートルでペースが上がると思っていたので、それまでは後ろでおとなしくして、後半上げていけたらと思っていました。しかしなかなかそれができなくて、残り3000メートルは耐える走りとなってしまいました」
――関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)以降ケガをされていたそうですが、コンディションはいかがでしたか。
「関東インカレが終わってからすぐケガをしてしまい、3週間ほどあまり練習ができない時期がありました。それでもやはり全日本大学駅伝予選(以下、全日本予選)という大事なレースがある中で、なんとか準備して走れたのは良かったとまでは言えませんが、取りあえず走れて一安心という思いはあります」
――ケガ明けですが、コンディションを整えられたということでしょうか。
「そうですね。現状からしたら何とか耐えた方だと思います。本来であれば上の組でもっとタイムを稼ぐべきだったと思いますが、それができなくてチームに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです」
――駅伝主将というポジションですが、プレッシャーはありましたか。
「走る前は当然ありました。実際に終わってみても厳しい結果となり、自分がキャプテンとしてどうしていかなければならないかをとても考えさせられる大会になりました」
――ここ最近のチームの状況や部員のモチベーションはいかがですか。
「関東インカレが終わってから主力のケガが多くて、厳しいというかあまりいい雰囲気ではありませんでした。全日本予選が近づくにつれて少しずついい雰囲気になっていったと思います。やはり実際に僕たちも本戦に出場する気でいましたし、そこに向けてトレーニングできていた中で予選落ちになってしまったので、走った選手はとても悔しい気持ちを持っていると思います」
――今後箱根駅伝(以下、箱根)に向けて箱根駅伝予選会(以下、箱根予選)が勝負になりますが、チーム力を上げる上で重要視している部分はありますか。
「僕個人や主力の選手が練習の時から質の高い走りを見せて結果を出すことで、チームをいい方向に持っていくというのが今僕らがやるべきことだと思います。その姿勢を見て下の選手が付いてきてくれたらと思います」
――今後に向けての意気込みをお願いします。
「全日本予選を落としてしまって、残るは箱根1本になってしまいました。周りから見ればとても厳しい状況で、厳しい意見も多くある中ですが、箱根予選までの数ヵ月間の僕たちの変化やここからどう立ち上がっていくかというのを見てもらいたいと思います」
――ありがとうございました。
堀颯介(商2=仙台育英)
堀颯
2組 35着 31分02秒70
――レースが終わり今の率直な気持ちを聞かせてください。
「今は申し訳なさでいっぱいです。自分の走りが全日本予選に悪いかたちで影響してしまったと思います」
――レースを振り返っていかがでしたか。
「暑さや風があり、いつもより難しいレースでした。その中で準備不足だったり練習がしっかりできていなかったりしたことが試合に影響したと思います」
――コンディションはいかがでしたか。
「最後に試合に出た時からかなり間隔が開いてしまって、今自分の調子がいい状態なのかがつかみづらかったです。練習自体はできていましたが、調子はそれほど良くなかったという感じです」
――箱根が終わってから全日本予選まではどのような練習をしてきましたか。
「ケガが続いて満足した練習ができませんでした。その中で全日本予選という大きな大会に向けて自分の中ではしっかり準備したつもりでしたが、全然走れなくて継続というのが大事だと思いました」
――7000メートル付近からペースダウンしたように見えましたが、すでに苦しかったのでしょうか。
「もう5000メートル過ぎぐらいから苦しくて、それでも最初は粘っていました。しかし暑さなどの面で自分の弱さが出てしまったと思います」
――レースプランは何か考えていましたか。
「組の中で持ちタイムは3番目だったので上位でゴールを目指していました。7000メートルまではしっかり集団に付いて残り3キロを上げるというレースプランでしたが、残り3キロのところで垂れてしまったのでそこで差が出たという感じです」
――収穫や今後に生かせそうなことはありましたか。
「まず自分の走りがチームに影響しているというのを再確認できましたし、準備不足を実感しました。そういうところをしっかり補って練習していきたいです」
――今後の意気込みをお願いします。
「全日本予選は自分の走りで落ちてしまったというところがあるので、これからはチームの柱となって箱根予選や本戦で貢献できるようになりたいです」
――ありがとうございました。
[菊地隼人、石井遥]
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