(47)日本選手権兼U20日本選手権事後インタビュー①/山本佑樹駅伝監督

2023.06.05

 4日間にかけて行われた日本選手権兼U20日本選手権。明大からは9人の選手が出場し、日本一の座を争った。今回は選手たちのレース後の声をお届けする。

 

 第1回は山本佑樹駅伝監督のインタビューです。

 

――今大会の総括をお願いします。

 「少しこの大会に出場する選手が少なかったので寂しい感じにはなりましたけど、特にU20の若手を多く出すことができました。これから勢いをつける意味では、いいきっかけになったレースだと思います」

 

――シニアの日本選手権に出場した馬場勇一郎選手(政経4=中京大中京)についてはいかがですか。

 「馬場は集大成で、一番大きい大会では最後のレースでした。決勝進出を何とか目指したんですけど、そこには届かず残念ではありました。ただ走りとしてはこの春のシーズンの中では一番良かったと思うので、そこは本人も納得して終えられたんじゃないかなと思います」

 

――U20日本選手権の1500メートルに出場した加世堂懸選手(商1=仙台育英)、乙守勇志選手(政経1=大阪)の走りはいかがでしたか。

 「決勝にきちんと進出したのは良かったと思います。こういう大会で自己ベストを出して上位に食い込むのはとても大事なことなので、そういった最後の踏ん張りはこれからやってほしいと思います。彼らもこれからは距離を伸ばして、5000メートルなどにシフトしていきます。一旦リフレッシュして、夏合宿に入る前に5000メートルをしっかりやろうという話をしています」

 

――5000メートルの綾一輝選手(理工1=八千代松陰)、大湊柊翔選手(情コミ1=学法石川)についてコメントをお願いします。

 「大湊はケガや体調不良で4月、5月がうまくいかなくて残念でしたが、今大会は立ち上げ段階で出場しました。苦しみながらもしっかり粘りながら走ってくれました。あとはどれだけ上げていけるかなので、しっかり上げていってくれればいいと思います。綾については走る前からペースが遅かったら積極的に前に行きたいと言っていたので、そこは思い切って行っていいよと。ただ、自分が先頭を外れてから粘っていかないと意味がないからと言いました。その通りの走りをしてくれたと思うので、本人の中でもきっかけをつかむことができたと思います。彼の場合は理工学部で、陸上競技以外のところでまだまだ慣れない部分もあるので、ようやく歯車がうまくかみ合い出した感じはしています」

 

――3000メートルSCの2人に関してはいかがですか。

 「もう少し上の順位だったらというのと、8分台が出せたらというのはありました。少し物足りなさは感じますけど、小林(周太郎・営1=伊賀白鳳)の方は安定して9分そこそこのタイムでずっといけています。今は辛抱して、どこかのタイミングで一皮むけるような走りしてくれたら良いと思います。鬼塚(大翔・政経1=学法石川)は練習の成果をレースで出せないのが続いているので、そこは課題だと思います。ただ力がないから失速しているわけではなく、色々な課題や改善策があると思います。そこを一つ一つつぶしていって結果につなげようという話をしました。1500メートルの2人と一緒で、彼らも3000メートルSCのレースはこれからなくなっていきます。フラットの3000メートルや5000メートルをしっかりやって、駅伝に向けて夏合宿をやると。それで来年の春から力を付けた状態で3000メートルSCや中距離に取り組む形になるので、ここからは気持ちを切り替えて長い距離に取り組んでくれたら良いなと思います」

 

――全日本大学駅伝予選会(以下、全日本予選)のメンバーは、関東学生対校選手権の際にはそろわないぐらいというお話がありました。現在のチーム状況はいかがですか。

 「児玉(真輝・文4=鎌倉学園)がだいぶ復調して戻ってきたのは大きくて、チームにとってかなりプラスになります。ただ教育実習に行っているので状態がどこまでキープできるかというのはあります。彼は毎日練習報告をくれて順調に練習の方もうまくやれているので、全日本予選はしっかり走ってくれると思います。杉(彩文海・文4=鳥栖工)は実習がかなり忙しいみたいで大変ですけど、彼もそこはうまくやってくれています。いい疲労抜きも兼ねてリフレッシュした状態で戻ってくれれば良いと思います。大湊あたりを入れるか入れないかというのはあったんですけど、ここから残りの期間で上げていけることを考えたら大丈夫だと思います。大湊にも1万メートルに出場する準備をするようにとは言っています。他はだいたい上の選手は予定通りエントリーできていると思うので、当日ベストな8人を選んで予選を通過したいと思っています」

 

――今後の展望や意気込みをお願いします。

 「春はトラックが振るわずでしたけど、全日本予選をしっかり通過して夏合宿に弾みをつけていくような形にしたいと思います。そうは言っても対校戦もあってトラックレースはまだまだ続くので、一つ一つ結果にこだわってやりながら夏以降の駅伝につなげていきたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[桑原涼也]