(13)ルーキー特集⑨/乙守勇志

2023.04.10

 昨年度4種目で明大記録を打ち立てるなど飛躍の年となった明大競走部。さらなる飛躍を誓う今年度のチームスローガンは「貪欲に~前のめりに一歩ずつ~」。そんな明大に〝強さ〟を求めてやってきた者たちの思いを紹介する。これは4年間を通して貪欲に求め続けていく彼らの一歩目だ。

 

 第9回は長距離部門・乙守勇志(政経1=大阪)のインタビューです。(この取材は3月16日にオンラインで行われたものです)

 

――陸上を始めたきっかけは何でしょうか。

 「元々小学生の時にサッカーをやっていたんですけど、地元のマラソン大会にたまたま出場する機会がありました。そこで成績を残せて走るのが楽しいなと思ったので、中学から陸上をやろうと思い始めました」

 

――中学の陸上の成績で残しているものはありますか。

 「中学3年次に全国大会の3000メートルに出場しました」

 

――その時のレースを振り返ってみていかがですか。

 「その時は陸上を始めてから初の全国大会だったので、出場することを目標にしていました。出場してみると全国の人たちのレベルを実感して、思うような自分のレースができずに予選敗退してしまったというのを感じています」

 

――高校はなぜ大阪高に進学したのですか。

 「大阪高校は大阪の中だと駅伝に力を入れている学校ですし、高校の先生と話をした時に人間性をこの3年間で成長させたいというふうに言われました。陸上だけでなく私生活も一緒に成長できるような高校だというのを感じたからです」

 

――トラックでは1500メートルでインターハイにも出場されました。インターハイのレースを振り返っていかがですか。

 「近畿総体の時に記録が一気に伸びて、自分自身でも全国のインターハイでも活躍できる自信を持って挑みました。全国になると周りのレベルも高くなってきて、特に1500メートルではレースのポジショニングが難しいと感じて、自分の実力を出せずに終わってしまったので悔しかったです」

 

――駅伝でも3年連続で大阪府高校駅伝に出場され、1年次には全国高校駅伝にも出走しました。駅伝にはどのような印象がありますか。

 「駅伝は1人で走ることが多くなるんですけど、自分は単独走がこれまで走ってきて苦手だと感じていました。練習をして1人で走ることをもっとできるようにしたいと思います」

 

――高校3年間を振り返っていかがでしたか。

 「入ってきた時は実力もなかったんですけど、先生のいい指導のおかげでトラックのタイムも伸びました。私生活や人間性の部分では特に成長できたのではないかと思います」

 

――明大を選んだ理由はありますか。

 「明治大学は昔からずっと強くて伝統のある学校だと思います。学業面でもレベルが高いので文武両道を目指して選びました」

 

――既に入寮されているということで、雰囲気などはいかがですか。

 「高校にトラックがなかったのでトラックで練習する機会があまりなかったのですが、寮のそばにトラックがあるので非常にいい練習ができると思っています」

 

――同じ部屋の先輩方とはどのような話をしましたか。

 「学校のことだったり練習面での説明だったり、寮の過ごし方というのを教えてくれたので優しく接してくれています」

 

――同じ高校の先輩である東原選手(豪輝・政経3=大阪)もいますが高校時代はどんな先輩でしたか。

 「どちらかと言うと言葉で引っ張るよりは走りで引っ張ってくれる先輩で、自分たちはその姿を見て付いていっています」

 

――明大での練習は高校までと比べていかがですか。

 「走る距離も長いですし、ポイント練習では設定タイムがだいぶ速くなっているので、今は質の高い練習ができていると感じています」

 

――大学で伸ばしていきたい部分はありますか。

 「一番はトラックと駅伝どちらも強い選手になりたいと思っています。特に駅伝ではたくさん注目してくれる場なので、今までは単独走が苦手だったんですけどしっかりそこを克服して、駅伝で明治大学を背負って活躍できる選手になりたいと思います」

 

――今の自身の強みはどこでしょうか。

 「自分はスピードがある方だと思っているのでラストスパートでは負けない自信があります」

 

――大学4年間での目標を教えてください。

 「箱根駅伝でチームの目標に近づけるような走りをすることです」

 

――大学駅伝で特に注目度の高い箱根駅伝への印象を教えてください。

 「箱根駅伝は距離が長いので、全員がいい走りをすれば結果につながってくる駅伝だと思っています」

 

――これからに向けて意気込みをお願いします。

 「この4年間で学業面でも競技面でもしっかり成長して、大学を卒業した時にこの大学に入って良かったなと思えるような4年間にしたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[桑原涼也]

 

※写真は本人提供