
(8)ルーキー特集⑥/綾一輝
昨年度4種目で明大記録を打ち立てるなど飛躍の年となった明大競走部。さらなる飛躍を誓う今年度のチームスローガンは「貪欲に~前のめりに一歩ずつ~」。そんな明大に〝強さ〟を求めてやってきた者たちの思いを紹介する。これは4年間を通して貪欲に求め続けていく彼らの一歩目だ。
第6回は長距離部門・綾一輝(理工1=八千代松陰)のインタビューです。(この取材は3月2日にオンラインで行われたものです)
――明大を選んだ理由を教えてください。
「明大を選んだ大きな理由は文武両道という点です。自分が理系に進もうと思っていたのでその分野をしっかり学びつつ、レベルの高いところで箱根駅伝を目指して頑張っていきたいという思いが強かったです。その中で明大は文武両道を掲げているということで自分に合っているなと思い志望しました」
――大学に進む上で競技面において心配なことはありますか。
「一気にレベルが上がるのと距離が伸びるので、今まで以上にケアなどに気を付けていかなければいけないと思います。また、実験や授業が忙しい中でも練習時間を確保しなければならないので少し不安はあります」
――長い距離と比較的短い距離のどちらが得意ですか。
「自分はおそらく長い距離の方が得意です。スピードがあまりないので、距離が伸びれば伸びるほど自分の持ち味が出せると思っています」
――箱根駅伝は20キロほどの長い区間を走ることになります。そういった場面でもご自身の強みは生きてくると思いますか。
「そうですね。大学の練習でどれくらい伸びるかにもよりますが、長い距離で淡々とリズムを踏むということを得意としています。そのため、箱根駅伝などの駅伝で活躍するイメージを常に持って練習をやっていきたいと思っています」
――高校3年次の全国高等学校駅伝競走大会は思い入れのある大会ですか。
「やはり記憶に残るレースというか今までの中で一番緊張したレースかなと思います」
――レース前の目標は何でしたか。
「個人としては区間賞、区間新を取ることでした。区間新や20分以内にチャレンジしてみたかったです。しかし、チーム目標が優勝もしくは3位以内ということで表彰台を狙っていました。そういった中で1区の出だしというのはとても大切で、先生方からは『佐久長聖高をマークして走れ』と言われていました。個人としてはどうしても記録に対してチャレンジしていきたいという気持ちはとても大きかったですが、チームのことを考えたら1区としての役割を果たさなければいけないと考えました。個人としての目標とチームとしての目標がずれてしまったのですが、チームのために走るといった点では最後までしっかり走り切れたかなと思います」
――練習をする上で意識していることはありますか。
「目的を持って練習をしなければいけないと思っています。例えば同じジョグでも時期によって目的が変わってくると思うので、ただやみくもに走るだけではなく高い意識を持って、常に何のために走るのかとかどういうところを意識して走るべきなのかということは考えるようにしています。また、練習後のケアなどはケガをしやすいので気を付けています。あとは、まだちょっと走れるという程度の八分目で抑えておくことです。ケガ防止という理由もありますし、毎回オーバーワークしてしまうと体だけではなくメンタルにもダメージが来てしまいます。余裕を持って行動することは競技力向上のために必要だと思うので、まだ練習をできるしやりたいと思うときほど抑えるということは意識しています」
――ご自身の性格についてどう思いますか。
「負けず嫌いであるということもありますし、何か一つのことに対して結構深く考え込んで、体よりも頭が先に行ってしまい体が追い付かないということがあります。いい意味で捉えればしっかりと考えることができるということなのですが、考え込みすぎてしまう点は直さないといけないと思っています」
――競技面の目標を教えてください。
「大学ではトラック、ロードにかかわらず常に安定した結果を残すということと積極的な走りという自分の持ち味を出したレースを毎回していきたいと思っています」
――これからの意気込みを教えてください。
「文武両道を目指して中途半端にならないようにどちらも高いレベルを保ちながら、見ている人を勇気付けられるような走りができるように頑張っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[松原輝]
※写真は本人提供
関連記事
RELATED ENTRIES