(3)前期リーグ戦開幕直前 監督インタビュー

2023.03.31

 4月1日から第97回関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)が開幕する。昨シーズンは2年ぶりに関東を制覇。王者として迎える今シーズンの明大は2部リーグからの昇格組である東海大との対戦が決まった。昨シーズンは敗れたリーグ開幕戦で好スタートを切り、連覇への弾みをつけたい。

 今回は栗田大輔監督のインタビューをお届けします。

 

――昨シーズンの振り返りで良かった点と悪かった点を教えてください。

 「昨シーズンは関東リーグ優勝できて良かったですね。サッカー部としては年間で最高峰の関東リーグを制するということが一番大変だし一番大事にしていることで、優勝することが一番の目標です。1部で優勝して1部に残るということがものすごく大事で(そのおかげで)今年度のメンバーもまた1部でできるじゃないですか。 そういう意味では優勝できたことが大きい1年だったと思いますね。逆にトーナメントの大会は、PKで負けたり押していても一発でやられたりということがありました。全体としては良かったと思いますね。みんな一人一人も人も成長したし、後退した人間が一人もいないので、そこは素晴らしかったと思います」

 

――新しくシーズンが始まりましたが、選手たちの様子はいかがですか。

 「新1年生も入ってきて、今年度全部のタイトル取るぞという勢いでやっているので、このまま一喜一憂せずにがんばってくれればいいかなと思います」

 

――新4年生全体の印象はいかがですか。

 「個性があって1年のときから経験値もありますが、僕の中ではまだまだ足りないと思っています。まだまだ甘い部分がたくさんあるので、そこがいい方向にまとまって、本当の意味で責任感が増してくるととても強いチームに成長すると思います」

 

――新戦力の1年生に期待することはありますか。

 「野心を持って日本のサッカー界を引っ張っていくんだという、それと同時に明大生としてやはり4年間しっかりと努めて、明治に入った価値をしっかりと吸収してほしいなと思います」

 

――新スローガンの紫明にはどのような印象を抱いていますか。

 「学生が決めるのですが、初めは良き明治の伝統を引き継いでいくと言ったのでそれでは駄目だと言ったんですよね。紫明という言葉自体は別にいいですが、その意味合いがつまらないという話をしました。せっかく寮もできるしいろいろな面で環境面が変わるので、いい部分は残し逆に良くなる環境を最大限に活用して、突出して良くなるという意味の紫明だったらいいのではないかということをアドバイスしました。みんなもそういうマインドでやっていると思います」

 

――新キャプテンの印象はいかがでしょうか。 

「真面目にチームをまとめようとがんばっていますが、本当の意味のプレー面やリーダーシップに達するには1年かけて追求してくれればいいと思います」

 

――副主将の2人はいかがでしょうか。

 「役割が明確になるような副主将になっていかないといけないと思います。名ばかりの副主将では意味がないのでプレーで見せるのか、サポートしてリーダーシップをとるのか。誰かに任している時点でその時点でもやはりリーダーシップとは違うと思います。リーダーシップはそれぞれの人間がそれぞれ持っているパーソナリティなので、主将や副主将だけがリーダーみたいに映りますが、別に何も役職を持っていなくても人に影響を与えています。その影響を与え続けることがリーダーシップなので、きちんと役割が見えてその存在が見えてくるような副主将にならないといけないですよね」

 

――昨シーズンから新たに変わること、取り組んでいることはありますか。

 「(特に)ありませんが、もう一度日本のアマチュア界の最高峰、突出した明治というか、今大学サッカーは日本のサッカー界の中でとても重要なポジションになっています。W杯に9名出ているという事実がある中で、その最高の場所を今けん引しているのが明治なんです。日本のサッカーに留まらない、明治発世界という僕の強烈なポリシーがあります。そこに向かってマニュアルに則ったサッカーやマニュアルに則った指導ではなくて、世界をつかみにいくような、そういう探究心にあふれたような取り組みをしたいなと思っています」

 

――リーグ戦開始まで天皇杯の予選が先ですが、そこまではどのように過ごしていきたいでしょうか。

 「もう鍛えるしかないですね。もう普通では面白くないから、突出したチームを作ってやりたいと思っています。それは人間的な部分もチームもそうなので、選手自身がやはり考え抜いて学生の領域を超えていくというか、プロと天皇杯で当たっても同一の目線でできる、本当にいち大人として成長してほしいなと思いますね」

 

――最後に今シーズンの目標と意気込みを教えてください。

 「とにかく世界を見越して突出したチームを作り上げて、学生という概念を飛び越えてすぐに世の中で戦える人材を輩出していきたいと思っています。やはりそういう場所を追い求めたいです」

 

――ありがとうございました。