
スケート部(スピード部門) 〝強い明治〟の復活へ/卒業記念特別企画
日本学生氷上選手権(以下、インカレ)で、過去最多の30回もの優勝を誇る明大。しかし、近年は〝優勝〟の二文字が遠い。〝強い明治〟の復活へ。スケート部(スピード部門)の、強豪の名を取り戻す戦いの序章に迫る。
◆1・5~7 第95回日本学生氷上選手権(苫小牧市ハイランドスポーツセンター)
▼5位 明大
各種目の順位に応じてポイントが付与され、合計得点を争うインカレ。大会1日目から、主将とエースが実力を発揮する。「自分だけのレースではない分、気持ちが入る」(伊藤海主将・政経4=中津商)。チームを背負い、1500メートルに出場した伊藤海主将。スタートから安定したラップタイムでの好走を見せ、1分55秒64でゴールイン。8位入賞を果たした。「全国大会で個人種目入賞が初めてだった。後輩たちにいい姿を見せることができた」(伊藤海主将)。続く佐藤天海(政経3=北杜)も、その勢いのまま3位でゴールイン。「お世話になった4年生への恩返しの気持ちがあった」(佐藤)。主将とエースが好走を見せ、1日目を終えた。
8位入賞を果たした伊藤海主将
大会2日目。16年ぶりの歓喜を目撃した。5000メートル、最終組に出場した佐藤。「できるだけリラックスということを意識していた」(佐藤)。ラップタイム32秒を保ったまま、3位のタイムで前半戦を折り返す。後半戦も持ち前の持久力でタイムを維持し、1位と0.8秒差でラスト1周を迎える。「監督から1秒負けという声が聞こえた。行けるところまで動かして上げていった」(佐藤)。最後まで力を出し切りゴールラインを通過すると、掲示されたタイムは6分53秒80。「すごく気持ちのいいレースができた。素直にうれしかった」(佐藤)。16年ぶりの快挙に、佐藤は拳を高く突き上げた。
レースを終えた佐藤
最終的には5位でインカレを終えた明大。しかし「3位が見えた5位だった。来年以降も期待ができるチームだと感じた」(伊藤海主将)。残された後輩たちの戦いは、もう始まっている。
そんな明大の強さの根源はチーム力だ。レース中のチームメートへの声援、一体感で明大の右に出るチームはない。「本当に楽しいチーム。明治の応援が一番盛り上がっていた」(伊藤海主将)。〝強い明治〟復活への物語はまだ始まったばかり。強豪復活を果たすべく、残された後輩たちが先輩たちの思いを受け継いでいく。
[野口優斗]
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