水泳部(水球部門) 重圧を乗り越えて/卒業記念特別企画

2023.03.21

 昨年度、史上初の関東学生リーグ準優勝を果たした明大。しかし今年度、時にその栄光は重圧になることもあった。結果を残さなければいけないというプレッシャーと戦いながら泳ぎ続けた一年。2年連続で最高の舞台・日本選手権に出場し「強さの継承」を完遂した。

 

◆10・7~10・9 第98回日本選手権

▼10・7 1回戦 対IKAI・Kingfisher74戦(東京辰巳国際水泳場)

 明大2{2―9、0―9、0―10、0―9}37IKAI・Kingfisher74〇

 

 2022年10月17日。日本水球最高の舞台・日本選手権を持って、水泳部水球部門は代替わりを迎えた。最終戦はIKAI・Kingfisher74相手に2対37というスコア。しかし、数多の日本代表選手を擁し、大会3連覇中の絶対王者相手に先制点を挙げるなど、集大成の試合になった。何より、この舞台で戦ったこと自体に意味があるのではないだろうか。

 

 私が明スポの水球担当記者になった2年前に抱いた印象は「スポーツ推薦は無いが、強豪に食らいついている」というものだった。しかし昨年度、関東学生リーグで史上初の準優勝を果たし、18年振りに日本選手権に出場。明スポ513号でも大きく扱うなど、メモリアルイヤーとなった。大躍進を遂げた明治水球。しかし、それ故に「今年も成果を残さないといけないというプレッシャー」(太田竜浩・商4=明大中野)は、今年度重くのしかかった。

 そんな中「自分は常日頃からメダルが欲しいというのを口にしていた」(熊谷泰人主将・営4=明大中野)。今年度の関東学生リーグは6位。昨年度と比較すると決して満足できる成績ではなかった。それでも、日本学生選手権では史上初の3位でメダルを獲得。そして予選を勝ち抜き、2年連続で日本選手権の舞台で戦った。「去年の結果を継続することができて、本当に満足する4年間だった」(熊谷)。

 

 新体制になった明大水球。「自分が水球をやる意味、やる目的をはっきりさせて水球を楽しんでほしい」(熊谷)。「あまりプレッシャーを感じ過ぎず、この勢いを止めないように頑張り続けてほしい」(太田)。偉大な功績を継承した4年生。その思いは次の世代へ。

 

[飯塚今日平]