(33)シーズン後インタビュー 山田帆花
掲げた目標の達成を目指して、今シーズンをひたむきに戦い抜いた。今年度の日本学生氷上競技選手権(以下、インカレ)では20年ぶりにアベック優勝を果たし、チームとしても目覚ましい結果を残した。その中でも、近い将来を見据えながら歩み続ける選手もいれば、今シーズンでスケート競技から引退した選手もいる。それぞれが感じる思いを、選手の言葉を通じてお届けする。
(この取材は3月2日に行われたものです)
第3回は山田帆花(国際1=明大明治)のインタビューです。
――今シーズンを振り返ってみていかがですか。
「高校生の時とは全く環境が変わってジャンプの回数や構成なども変わったので、いろいろあったなと思います。試合に3回くらい出て、それぞれでいいところも悪いところもあって来シーズンに向けて課題が見つかったシーズンだったなと思います」
――高校生の時と比べて成長したなと感じるのはどのような部分ですか。
「高校生の時はSP(ショートプログラム)だったのでジャンプが三つで、それでもまとめるのが大変だったのですが、今では六つ跳ばなければいけないので失敗する時もありますが、最後の試合では全部降りられたことが成長、前よりは良くなった点だと思います」
――明治大学に入って良かったことは何ですか。
「同じ級の先輩が2人いらっしゃったので先輩の演技を見て学ぶことができたのは明大に入ったからできたことだなと思います」
――憧れの先輩はいらっしゃいますか。
「菜ちゃん(小川菜・文4=新潟南)は同じ級なのですが、ジャンプなどが私より跳べて試合でもいつも入賞しているのでそういう風になりたいなと思います」
――授業など学校生活はいかがでしたか。
「授業はだんだん慣れてきてそんなに問題もなく順調です。春学期に取った授業がたまたま全て楽単でした(笑)。秋には一つレポートがありましたが、生活に慣れてきていたので大丈夫でした。それと、だんだん友達もできて空きコマでいろいろおしゃべりすることが楽しかったです」
――一般入試でフィギュア部門に入ったことはいかがでしたか。
「入部する時は、明大のレベルの高さを知っていたので、まず入れてもらえるのかなと不安でした。同じ級の先輩がいらっしゃったので少し怖さが薄れたのですが、スケート部はみんなすごくて怖いなと思っていました(笑)。入っていいのかなという感じでした」
――1年間過ごしてみていかがでしたか。
「一緒に練習する中でやはりそのすごさを実感しました。今でも入っていていいのかなと思います(笑)。みんな少し動いただけで私のレベルとは違うことが分かります。体をもっと大きく使って全身で表現することが大事だと学べたと思います」
――そのために意識していることはありますか。
「普段の練習でステップをやる時にもっと大きく体を使うように心掛けています」
――明治法政 on ICE 2023はいかがでしたか。
「最後の出番に出たのと受付をやりました。先輩や同期の滑りが本当にすごくて、お客さんとして楽しんでしまうくらい感動しました。みんな見応えのある滑りでした」
――今シーズンで一番心に残っている試合はありますか。
「3回しか試合に出ていませんが、その全てで思うことがありました。1個目は人生で一番ぼろぼろで、東インカレ(東日本学生選手権)が2個目でしたが、最後のダブルのジャンプがシングルになってしまって、悔しい思いをしました。実際には分かりませんが、そこで取れていたらもしかしたらインカレに出られていたかもしれないと思うと、とても悔しかったです。最後の試合は関カレ(関東学生選手権)で、初めてジャンプをダブルで全て降りたのですが、スピンで失敗してしまって、自分にとって悪い結果になってしまいました。どれもいろいろ課題があるシーズンでした」
――スケート面での今後の目標を教えてください。
「もっとジャンプを安定させたいというのが一番にあります。それ以外でも、ジャンプで取れなくても滑りがきれいな人、もし失敗してしまっても滑りがきれいだから点が取れる人になりたいなと思います」
――来シーズンの目標を教えてください。
「ジャンプをいつでもノーミスで跳べるようにすることと、私は曲に合わせて滑っているつもりでも動きが曲に合っていなかったりするので、曲にマッチした滑りができるように、見ている人に感動を与えられるようなスケーティングをできるようにするのが目標です。また、後輩も入ってきてどんどんレベルも高くなると思うので自分も頑張って技術面を高められるようにしたいです。学業面での目標は、単位を落とさないことです。それとせっかく国際日本学部に入ったので英語の勉強を頑張りたいです」
――ありがとうございました。
[新村百華]
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