
(9)4年生引退インタビュー 深沢大陽
今年度悲願のグランドスラムを達成した明大卓球部。名実ともに卓球界の王者に君臨した卓球部をけん引してきた4年生もついに卒業を迎える。今回はそんな4年生全員にそれぞれ思いを伺った。
(この取材は2月5日に行われたものです)
第2回は深沢大陽(営4=浜松修学舎)のインタビューです。
――4年間で思い出に残っている試合を教えてください。
「最後の全日本学生選手権ですね。1年目も予選を通過して出場しましたが、2年目はコロナでなくなって、3年目は追加で通過できて、4年目も厳しいブロックでも通過できて、まずはそこがうれしかったです。本選でも普通だったら競ることのないような、自分よりも実力が上の相手といい勝負ができて自分の中でけじめがついたので良かったです」
――最後の大会に向けて一番練習されたのですか。
「まあ、1年目が一番練習しましたね(笑)」
――なぜ1年目が一番練習したのですか。
「最初は明大の卓球部に入れたのがうれしくてやっていたのですが、コロナとかでモチベーションも下がってしまい、就活や単位も厳しくて、徐々にモチベーションが欠けていったかなと思います」
――4年間を漢字で表すとしたどのような漢字にしますか。
「情けないという意味の『情』ですね。勉強も危なくなって周りに迷惑をかけてしまったと思います」
――4年間で成長したことはどんなところですか。
「1年目から自分よりも格上の選手に負けないように頑張ったということで成長したのと、周りのOBの方との接し方や態度も勉強になりました」
――挫折した経験はありましたか。
「常に挫折しながら『辞めたい、辞めたい』と言っていたので、挫折の4年間でした」
――それでも続けてきた理由は何ですか。
「親が『頑張れ』と言ってくれて、自分のためだと頑張れないので、誰かのためとか親が仕事しているのを想像すると自分も頑張らないといけないなと思っていました」
――親御さんの存在が大きかったのですか。
「そうですね。高校の後輩とかも自分が頑張っていれば明大に入りたいと言ってくれる子が多くなるかもしれないという思いもありました。大学の卓球部は高校でのつながりが多いのですが、自分の高校で自分が初めて明大に入ったので、それを考えたら頑張らないといけないなと思いました」
――同期に対してはどのような印象でしたか。
「みんな成績はどんぐりで、誰かがずば抜けていたというのはなかったので、みんなでばかにしながらやっていました」
――後輩に対してはいかがですか。
「今の明大を支えてくれていると思っているので、それを超えるような人が出てきてほしいと思います。みんなかわいい後輩でした」
――どんな大学生活でしたか。
「地獄みたいな(笑)。学校に行ったら周りは髪を染めたり、遊びの予定を立てたりしていましたが、僕らは卓球で入った以上、卓球を頑張らなくてはいけないという思いがあったので、楽しい生活ではなかったですが今となってはこのような生活も良かったかなと思います」
――充実していましたか。
「寝てばかりでしたけれど、充実はしていたかと思います」
――明大卓球部に入って良かったと思いますか。
「そうですね。戸上(戸上隼輔・政経3=野田学園)、宇田(幸矢・商3=大原学園)とか、日本卓球界を背負っていくような選手と切磋琢磨(せっさたくま)できたのはいい財産になったかなと思います」
――深沢選手にとって卓球とはどのようなものですか。
「純粋に楽しいですね。頑張ったら頑張っただけ成果が出て、周りから見ても頑張っているというのが一目で分かるような競技です」
――将来の展望についてはどう考えていますか。
「僕は山梨県が地元なので、山梨県のスポーツ協会というところに入ります。卓球だけではなくてスポーツが好きなので、スポーツに携われたらいいなと思いますし、卓球だけでなくスポーツを小・中学生にも教えていけたらいいなと思います」
――人生の目標は何ですか。
「濃い大学4年間で培ったことを生かして、みんなに背中を見せられるような、自慢してもらえるような大人になっていきたいです」
――ありがとうございました。
[新村百華]
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