
(103)「この4年間はかけがえのない思い出」齊藤誉哉 シーズン終了インタビュー
2022年12月25日。秩父宮ラグビー場に響いた無情なホーンの音は、石田組の終わりを告げた。選手たちはあの時何を思い、今何を感じているのか。率直な思いを主将、副将の3人にお話を伺った。
第2回は齊藤誉哉(文4=桐生一)選手のインタビューをお送りします。(この取材は1月10日に行われたものです)
――改めて1年間を振り返っていかがですか。
「副将という立場になって、今までの3年間とは違うシーズンだったのですが、選手としての力だけでなく人間としても大きく成長できた1年だったのかなとは思います」
――ラストシーズンの個人としてのプレーはいかがでしたか。
「毎試合毎試合チームのやることにフォーカスしてチームを勝たせたいと思いながら、他のメンバーの想いも背負った結果、活躍することができたのかなと思います」
――最後の試合の交代の際はどのようなことを考えていましたか。
「残り10分という場面で交代して最後までグラウンドにいられないということに対して思うこともありましたし、帰っていく中でベンチ外のメンバーの顔を見ると、応援してくれている人が多くてそういった面で少しうるっときてしまいました」
――来年以降、後輩にはどのような活躍を見せてほしいですか。
「来年、100周年という節目の年で皆今まで以上にプレッシャーというものがかかると思うんですけど、4年生は特に最後の年になるので悔いの残らないように頑張ってほしいなと思います」
――来年以降、チームを引っ張っていって欲しい選手はいますか。
「雄也(廣瀬・商3=東福岡)や嶺二郎(山本・法3=京都成章)は何も言わなくても勝手に自分たちでやってくれると思います。ですが、普段静かな同部屋の耕太郎(伊藤・商3=国学院栃木)には4年生の意地じゃないですけど、最後の試合も出れていないですしそのような面では僕の想いも背負って1年間頑張ってほしいなと思います」
――今後はどのようなラグビーをしていきたいですか。
「学生ラグビーは終わってしまいましたが、しっかり次のステージでも続ける機会を貰えたので自分らしくラグビーを楽しみたいと思います」
――明大で学んだことで今後にも生かしていきたいことはありますか。
「とにかく仲間を大切にすることですね。4年間過ごしてきて大事な仲間ができたので次のステージでもしっかり出会えた人を大切にして過ごしていきたいと思います」
――明大を選んだことを今はどう思っていますか。
「高校は花園に毎年出場しているようなチームではなかったので、東京の強いチームに入ってきていろいろな不安がありました。ですが、4年間ラグビーにも集中して取り組める環境の中で、素晴らしい先輩、後輩、仲間たちと同期と出会えて4年間ラグビーできたことはかけがえのない思い出になったのかなと思います」
――今まで応援してくれたファンへのメッセージをお願いします。
「4年間結局優勝できずに最後あのような形で早稲田に負けて年を越せずに終わるという終わり方になってしまって、ファンの方々や両親など今まで応援してくださった方々などに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。僕ら石田組は外の選手だけでなく内側の選手もこのチームが好きだったと思いますし、そのようなカルチャーというものは残せたのかなと思いますし、来年度以降後輩たちが僕たちの果たせなかった日本一という結果で恩返ししてくれると思うので、あとは僕たちも応援するだけだと思います。本当に4年間ありがとうございました」
――ありがとうございました。
[廣末直希]
◆齊藤 誉哉(さいとう・たかや)文4、桐生一高、180センチ・90キロ
今後の成長が楽しみな選手として挙げたのは東海隼(情コミ1=光泉カトリック)。同部屋でもありよくしゃべっていたそう。「オフロードなどの彼の持ち味であるダイナミックなプレーに期待したいです」
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