(199)箱根駅伝事後インタビュー⑩/漆畑瑠人

2023.01.06

 

 〝返り咲け明治〟。復活を誓うスローガンを胸に挑んだ箱根路。10区間中2区間で区間賞を獲得するなど紫紺の戦士たちが躍動するも、結果は総合12位。3度目の正直とはならなかった。今回はレース後の選手たちの声をお届けする。

 

10区を走った漆畑瑠人(文4=鹿児島城西)のインタビューです。(この取材は1月6日に電話で行われたものです)

 

10区 漆畑瑠人 区間18位 1時間11分53秒

――初めての箱根路はいかがでしたか。

 「6区を走る予定だったのですが、ケガ人などのアクシデントで区間エントリーの前日にアンカーが決まりました。箱根駅伝(以下、箱根)は沿道からの応援が他の大会とは違うと思います。結果を残さないといけない大会で結果を残せなかったことは自分の弱さであると感じましたし、箱根は甘くないことを痛感しました」

 

――出走が決まった際の心境はいかがでしたか。

 「率直にうれしい気持ちもありましたが、それよりも4年生としてやってやろうという気持ちの方が強かったです」

 

――レースプランはありましたか。

 「ウオーミングアップしていた時に杉(彩文海・文3=鳥栖工)が快走していて加藤(大誠・営4=鹿児島実)もいい感じだったので自分も落ち着いていこうと思いました。ですが、9区で状況が変わって、突っ込んでいかないといけないレース展開になり、そこに対応できず、焦ってしまいました」

 

――コンディションはいかがでしたか。

 「練習もできていましたし、自信もあったので最初から突っ込んでいく判断に迷いはなかったです。しかし、結果を見て想像以上に走れていなかったので悔しいです」

 

――前日の心境はいかがでしたか。

 「往路12位でシード圏内にまだまだいけると思っていました。展開を考えると自分のアンカー区間が勝負だと思ったので、自分がアンカーに配置された理由も分かりました。そこで結果を残せなかったことは率直に申し訳ないです」

 

――レース中に山本佑樹駅伝監督からどのような声掛けがありましたか。

 「前にいた東京国際大と一緒に前の9、10位を追いかけていこうだったり、お前ならいけるという声掛けもあったので自信を持って走りました」

 

――コースの中でポイントとなった部分はありましたか。

 「基本は平たんだったのですが、最初の3キロ、六郷橋で突っ込んだ分、きつさを感じました。都内に入った時と都心に入った時の日陰の気温差で体がやられてしまい、後半は焦る気持ちと体が一致せず、苦しい走りとなりました」

 

――4年生同士の襷リレーとなりましたが、受け取ったときの心境はいかがでしたか。

 「下條(乃將・情コミ4=東京実)が苦しい走りになり、任せろと言って襷をもらいました。自分がその分を取り返そうと自信を持って受け取りました」

 

――明大での4年間を振り返っていかがでしたか。

 「結果が出ない時の方が多かったのですが、この4年間明大で競技ができたことはこの先の人生にも生きます。今の自分があるのもこの環境でできたことが大きいので誇りに思って、次のステージで頑張りたいです」

 

――後輩に向けてエールをお願いします。

 「力のある後輩は多くいるので一日一日を無駄にせず、この悔しさを忘れずに頑張ってほしいと思います」

 

――応援してくださったファンに向けてメッセージをお願いします。

 「4年間明大で競技ができたことを誇りに思っていますし、その明大を全力で応援してくださってありがとうございます。自分は今後も競技を続けますし、明大が古豪でなく強豪と呼ばれるよう後輩たちも頑張っていくのでこれからも応援お願いします」

 

――ありがとうございました。

 

[原田青空]