(194)箱根駅伝事後インタビュー⑤/吉川響

2023.01.05

 〝返り咲け明治〟。復活を誓うスローガンを胸に挑んだ箱根路。10区間中2区間で区間賞を獲得するなど紫紺の戦士たちが躍動するも、結果は総合12位。3度目の正直とはならなかった。今回はレース後の選手たちの声をお届けする。

 

5区を走った吉川響(文1=世羅)のインタビューです。

 

5区 吉川響 区間順位15位 1時間15分09秒

――5区を走って率直な感想をお願いします。

 「本当にひどい走りをしてしまって、自分をほめるところが一つもないくらいひどい走りでした。チームにも迷惑を掛けてシードも逃してしまい、悔しい気持ちでいっぱいです」

 

――前日はどのように過ごしましたか。

 「前日は追い込む練習はほとんどせずに、しっかり体を箱根駅伝(以下、箱根)に向けて慣らす練習を行っていました」

 

――走る前の心境はいかがでしたか。

 「今までの駅伝より緊張感があって、走る前にシード権を取れるか取れないかというところで襷をもらったので、自分の力を出し切る走りをしようと思いました」

 

――体のコンディションはいかがでしたか。

 「体の状態はすごくいい状態で箱根の山に挑みました。太刀打ちできなかった形になってしまったので、力をもっと付けて走らないと箱根の山は挑めないと思いました」

 

――1区の富田選手(峻平・営4=八千代松陰)が区間賞を取りましたが、どう見ていましたか。

 「テレビで自分は見ていたのですが、終盤に富田さんが飛び出して区間賞で2区に襷を渡していました。富田さんが区間賞を取ったのを見て、自分もホテルのテレビの前で叫びました。シード権獲得の流れが来ているのは感じたので、自分もやってやる気持ちが出てきました」

 

――レースプランはどのようなものでしたか。

 「最初は抑えて登りも余裕を持って入って、宮ノ下の一番きつい登りのところから切り替えて、最後は粘って後半の下りもギアチェンジしてゴールするレース展開でした」

 

――他の1年生の走りを見ていかがでしたか。

 「自分の同期の森下(翔太・政経1=世羅)や堀(颯介・商1=仙台育英)はすごくいい走りをしてくれました。森下が順位を上げて、堀も復路のスタートから順位を上げて粘って襷をつないでいたので、同期の中でもすごく頼れるし誇りに思うチームメートです。次は自分たちが引っ張っていく立場になると思うので、今回走ったメンバーだけとは言わずに1年生全員でチームを盛り上げていきたいと思います」

 

――今大会で得られた課題は何でしょうか。

 「後ろから選手が来て抜かされた時にもしっかり付いていって、粘って最後ギアチェンジして抜き返すのが自分もできなかったです。そういうところが積み重なっていってシード権を逃すことにつながったので、自分たちの弱点を見つけていくことが大事だと思っています」

 

――今回の走りで良かったところはありますか。

 「ひどい走りだったのでいいところが見つけづらいのですが、1年生で山登りをやらせてもらって、山登りのきつさを感じました。来年度もまた同じ区間で走りたいと自分は考えているので、その目標をかなえるためにまた1年間やっていこうと思いました」

 

――来年度に向けての取り組みは何か考えているものはありますか。

 「自分はもう一度山を走りたいので、しっかりと箱根の山をいいペースで走れるような体づくりや動きづくりをしていきたいです。山登りと最後の下りにも対応できるような走りができるように調整をしていきたいと思いました」

 

――今後に向けての意気込みをお願いします。

 「シードを逃してしまって、応援してくださる方に恩返しができなかったのが自分も悔しいです。来年度こそは予選会から通ってシード権を取って、今まで支えてくださった人にも笑顔で終わっていただけるような走りをしたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[桑原涼也]