(193)箱根駅伝事後インタビュー④/尾﨑健斗

2023.01.05

 〝返り咲け明治〟。復活を誓うスローガンを胸に挑んだ箱根路。10区間中2区間で区間賞を獲得するなど紫紺の戦士たちが躍動するも、結果は総合12位。3度目の正直とはならなかった。今回はレース後の選手たちの声をお届けする。

4区を走った尾﨑健斗(商2=浜松商)のインタビューです。

 

4区 尾﨑健斗 区間順位11位 1時間0248

――今大会を振り返っていかがでしたか。

 「自分としては4区ということは、現状の力からしたら少し背伸びした区間ではあったのですが、その中でもある程度自分の中で納得のいく走りができました。その一方で、やはり今回チームの順位が12位ということで、時間がたつほど『もっと走れたのではないか』というふがいなさも感じました」

 

――今回が初めての箱根駅伝(以下、箱根)でした。

 「箱根は自分の夢だったので、まずそれがかなって本当にうれしかったです。また親孝行という意味でもそれができたので、本当に出場できて良かったなと思っています」

 

――4区出走はいつ頃決まりましたか。

 「エントリーの前日なので、6日前くらいに言われました」

 

――言われた時はどういった気持ちでしたか。

 「ほんの数パーセント、4区に起用される可能性はあったので、言われた時に驚きはなかったですが、本当にプレッシャーや不安がすごくありました」

 

――ご自身の走りに点数をつけるならどれくらいですか。

 「80点くらいかなと思っています」

 

――その理由を教えてください。

 「20キロ、ハーフマラソンの距離のレースは後半大きく失速してしまうことが多かったです。今回はそれがなくて、きちんと21キロ、大体ハーフマラソンの距離をうまく組み立てて走り切れたところが、自分としては手応えがあったので、すごくそこは良かったなと思います」

 

――森下選手(翔太政経1=世羅)から襷を受け取った時の気持ちはどうでしたか。

 「やはり2区でかなり順位を落としていて、僕自身も『悪い流れになってしまっているのかな』と不安はあったのですが、森下が15キロ以降から一気に順位を上げてきてくれました。僕自身も襷をもらった時には驚いたのですが、それと同時に気合いも入りましたし、この流れを崩すわけにはいかないという責任感が芽生えました」

 

――早大や創価大との集団になったと思いますが、そのあたりはいかがでしたか。

 「もらった位置もすごく良くて、周りをうまく使いながらいいレースができたと思っているので、いい位置で渡してくれた森下にはすごく感謝しています」

 

――2年生で唯一の出走でした。

 「僕1人ということでしたが、練習内容を見ると本来であれば新谷(紘ノ介・政経2=世羅)も走っておかしくないくらいの力でした。僕と新谷は全日本大学駅伝で2人とも失敗してしまい、チームの足を引っ張ってしまいました。なので箱根に向けては2人で頑張ろうという感じで、僕個人としてはジョグやポイント練習など、彼に負けじとやってきました。なので今回新谷は走らなかったですけど、来シーズン以降は2人で学年を代表して引っ張り上げられたらなと思っています」

 

――下級生の走りはどのように映りましたか。

 「やはり頼もしかったですね。僕らの学年よりも強いというのは普段から感じていて、駅伝の時は頼もしいなと思います。ですがここからトラックシーズンになった時は負けてはいけない存在だと思うので、学年一丸となって負けじと頑張りたいと思います」

 

――来シーズンに向けて、チームとしても個人としてもどのようにしていきたいですか。

 「今年1年、走ったレースは得るものが多くて、すごく貴重な経験をさせてもらって、手応えも得ることができました。来シーズン以降、僕個人としては面白い走りが皆さんに見せられるのではないかと思うので、そこの部分は期待してほしいです。チームとしては主力が抜けてしまうのですが、その分新谷や僕も含めて、エース格として出てくる選手がいると思うので、そこに期待してほしいなと思っています」

 

――主将の小澤選手(大輝政経4=韮山)が作り上げたこの1年間はどのような1年間でしたか。

 「小澤さん自身もすごく苦しい思いをしたと思います。厳しいこともチームに言っていて、嫌われ役になってもチームを変えようと、この1年間チームをまとめてくださって、そういった意味ではすごくかっこいい先輩でありました。今回12位ということで、小澤さんをはじめとする4年生に結果で恩返しができなかったというのは、後輩としては残念に思います」

 

――今後に向けての意気込みをお願いします。

 「やはり僕自身も今回の結果でなかなか納得し切れるものではなかったので、これからまた今回の結果を糧に強くなっていけたらなと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[菊地隼人]