(180)箱根駅伝事前インタビュー⑫/杉彩文海

2022.12.28

 2年連続で箱根駅伝(以下、箱根)のシード権を逃している明大。それ故、古豪と評されることの多いチームだがその実力は申し分ない。箱根駅伝予選会では安定した走りで2位通過、全日本大学駅伝(以下、全日本)では新戦力が好走を見せるなど着実に手応えをつかんだ。今大会こそ伝統ある紫紺の襷をシード権と共にゴールへ届ける。揺るぎない決意を胸に、チーム一丸となって箱根を戦う覚悟は十分だ。

 

  第12回は杉彩文海(文3=鳥栖工)のインタビューです。(この取材は12月12日に電話で行われたものです)

 

――現在のコンディションはいかがですか。

 「いい感じです。疲労がないわけではありませんが、走りに支障があるほどではないです」

 

――練習において意識的に取り組んでいることはありますか。

 「自分は他のメンバーよりも走る距離が落ちていた部分があったので、そこをカバーするためにしっかり距離を踏むことを意識しました」

 

――エントリーメンバーに選出された感想を教えてください。

 「選ばれてほっとしました。16人に入ることは昨年度もクリアできていたので、そこから10人に選ばれるためにより気持ちを引き締める思いです」

 

――選ばれる自信はありましたか。

 「ここ最近は調子も良かったので、選ばれるのではないかとは思っていました」

 

――昨年度と比べて成長した部分はありますか。

 「昨年度も自分の中では正直10人に入れると思うくらい練習も積んできていたので、そこで出られなかった悔しさはあります。今年度は練習でやっていることとレースがうまく結び付かず、結果が出ないもどかしさがありました。そうした中でも我慢して練習を積み重ねてこられたので、辛抱強く頑張れた1年間だったと思います」

 

――自己ベストを更新したMARCH対抗戦の結果は納得のいくものでしたか。

 「今シーズンを通して自己ベストから1分以上遅いタイムで走る状況が続いていました。今回のMARCH対抗戦では練習の成果を結果に出せたので、非常に自信につながるレースだったと思います」

 

――自分の中で何か変化した部分はありますか。

 「MARCH対抗戦で1万メートルをそれなりに速いスピードで走ることができたので、スピード面でも余裕を持つことができました。技術的な部分でも、今回の走りはハーフマラソンの距離になってもつながってくると思っています」

 

――今のチームの雰囲気はいかがですか。

 「4年生を中心に箱根に向かってチーム一丸となってできています。合宿時には(合宿に)参加していない4年生がはるばるやって来て、タイム計測などの練習を手伝ってくれました。みんなが一つになって箱根に向かっている状況だと思います」

 

――これから意識的に取り組みたいことはありますか。

 「1年間を通して練習を積むことはできているので、あとはコンディショニングと自分の動きの微調整が必要になると思います。今までとやることは変わらず、しっかり睡眠と食事をとって調子を上げていけたらと思います」

 

――希望区間は何区ですか。

 「正直どの区間でも走るつもりではいますが、できたら8区や9区あたりにいけたらと思います」

 

――理由を聞かせてください。

 「8区は非常にタフなコースなので、自分の粘り強さを発揮できると思います」

 

――目標タイムや順位はありますか。

 「タイムはそのときの状況や天候に左右されるので、そこまで深くは考えていないです。区間順位は最低でも10位以内で渡すことがチームのシード権獲得の必要条件になると思うので、区間10位以内、できれば上位や区間賞を意識しています」

 

――箱根に向けて意気込みをお願いします。

 「いろいろな方の支えがあって箱根に出られると思います。そういった方々への感謝を忘れず、自分のできることを最大限努力して箱根を走れたらと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[石井遥]

 

第99回箱根駅伝まであと5日。