
(176)箱根駅伝事前インタビュー⑧/新谷紘ノ介
2年連続で箱根駅伝(以下、箱根)のシード権を逃している明大。それ故、古豪と評されることの多いチームだがその実力は申し分ない。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では安定した走りで2位通過、全日本大学駅伝(以下、全日本)では新戦力が好走を見せるなど着実に手応えをつかんだ。今大会こそ伝統ある紫紺の襷をシード権と共にゴールへ届ける。揺るぎない決意を胸に、チーム一丸となって箱根を戦う覚悟は十分だ。
第8回は新谷紘ノ介(政経2=世羅)のインタビューです。(この取材は12月12日に電話で行われたものです)
――現在のコンディションを教えてください。
「全日本が終わったので、一度疲労を取ってから箱根に向けてトレーニングを行っています。日に日に良くなっているので、箱根は非常に楽しみです」
――最近はどのような練習をしていますか。
「持久走の練習とスピード系の練習を交互にしています。箱根に向けて練習している感じです」
――手応えはありますか。
「今までは自分のやりたいことと体の動きが全然かみ合わず、うまくいかないことが多かったです。今は自分のやりたいことがほとんどできているので、手応えをつかめています」
――エントリーメンバーに選ばれた感想を教えてください。
「昨年度は予選会、全日本、箱根に全てエントリーされたのですが、走ることはできませんでした。今年度は三つの大会に出走することを一つの目標として持っていました。それに一歩近づいたことと、自分の中では選ばれなければいけないと思っていたので、正直ほっとしています」
――2年連続のエントリーになります。
「昨年度のリベンジのつもりで、今年度はいろいろと取り組んできました。全日本があまり良くなかった分、しっかりチームに貢献しつつも、自分にとっても自信をつけられるレースにしたいです。今年度は特にやってやるという気持ちが強いです」
――全日本からはどのようにメンタル面の切り替えをしましたか。
「いつまでも落ち込んでいるわけにはいかないので、いったん全日本のことは忘れて、箱根に向けてシフトしました。そういう面ではそこまで落ち込む期間はなかったです」
――エントリーに至ったのはどのような点が評価されたからだと思いますか。
「予選会である程度いい結果を出せたことと、自分でも長い距離の方が得意だと思っているので、そういった点と普段の練習を見て評価してくださったと思います」
――同期の走りの印象を教えてください。
「曳田(道斗・政経2=宮崎日大)は夏以降安定していて、1万メートルもハーフマラソンもエントリーメンバーに選ばれて当然という結果を出していました。東原豪輝(政経2=大阪)や甲斐(涼介・情コミ2=宮崎日大)も1万メートルで自己ベストを出していて、2年生全体として上がってきていました。それでも(エントリーメンバーに)届かなかった人が多かった印象です。主力の4年生が来年度からはいなくなってしまうので、欲を言えばもっと2年生が多く選ばれてほしかったです」
――昨年度と比べて成長したと感じる部分はありますか。
「昨年度はこの期間でも一日一日の練習を淡々とこなしていました。今年度は箱根を見据えて練習をしているので、そういった意味ではメンタル面でも筋力面でも余裕が出てきたと思います。箱根に向けて日々の練習を取り組めるようになったことが成長した部分です」
――今年度の自分の走りを振り返って点数をつけてください。
「40点くらいです。シーズン前半のトラックが全く上手くいかなかったことと、予選会でまずまずな走りができたこと、全日本で出走はできたもののシード権を落とす要因となる走りをしてしまったことを踏まえて、40点という感じです」
――走りの武器は何だと思いますか。
「単独走の方が得意なので、そこは箱根でも生きてくると思います」
――何区を走りたいですか。
「9区です。その辺りの区間なら集団もばらけてきていて、1人で前を追っていける走りができるからです。多少のアップダウンだったら走れると思います」
――今のチームの雰囲気はどのように感じていますか。
「予選会後や全日本のシード権を落としてから、このままではまずいという空気があります。みんな集中して練習に取り組めていると思います」
――箱根に向けて意気込みをお願いします。
「1年間の集大成ということで箱根に向けて取り組んできました。今年度はエントリーだけで終わらずにしっかり出走してチームに貢献する走り、他大の選手に負けない走りをしたいと思っています。小澤さん(大輝・政経4=韮山)、富田さん(峻平・営4=八千代松陰)には日頃からお世話になっているので、その2人を含む4年生の方々には自分の走りでしっかり結果を出して恩返しできるように頑張りたいです」
――ありがとうございました。
[石井遥]
第99回箱根駅伝まであと7日。
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