
(173)箱根駅伝事前インタビュー⑤/室田安寿
2年連続で箱根駅伝(以下、箱根)のシード権を逃している明大。それ故、古豪と評されることの多いチームだがその実力は申し分ない。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では安定した走りで2位通過、全日本大学駅伝では新戦力が好走を見せるなど着実に手応えをつかんだ。今大会こそ伝統ある紫紺の襷をシード権と共にゴールへ届ける。揺るぎない決意を胸に、チーム一丸となって箱根を戦う覚悟は十分だ。
第5回は室田安寿(情コミ1=宮崎日大)のインタビューです。(この取材は12月11日に電話で行われたものです)
――現在のコンディションはいかがですか。
「少しずつ上がってきていると感じます」
――どういったところでコンディションの良さを感じますか。
「ポイント練習の余裕度やジョグの時の体の動きから、状態が上がってきていると思っています」
――世田谷246ハーフマラソン(以下、世田谷ハーフ)に出場したことで手応えを得ましたか。
「自分の中で今年度ハーフマラソンを2本走れたという部分に関しては、他の1年生の中で誰よりもハーフマラソンの経験値で勝っていると思います。そのことは箱根にも生きてくると思っています」
――世田谷ハーフは起伏の多いコースでした。
「世田谷ハーフのコースは箱根のコースに近いという話を先輩方から聞いていました。そのため、箱根に向けたイメージを作れたり、実際に走ることで経験を積めたりしたことは大きかったと思います」
――予選会の事後インタビューで「ラスト5キロで失速してしまった」というコメントがありました。それを改善するために意識したことはありますか。
「まずは基本的な部分としてジョグの量を増やしたり、質を高めたりすることを第一に考えました。あとは効率のいいフォームにするために動きづくりや補強をしたり、走っている最中の意識を変えたりしました」
――箱根には室田選手を含め1年生が4人エントリーされました。
「やはり他の3人とも能力が高いですし、高校での実績もあるので少し差を感じる部分はあります。それでも負けたくはないです」
――チームの中で期待している選手はいらっしゃいますか。
「同期の森下(翔太・政経1=世羅)に関しては最近の練習のこなし具合を見聞きする中で、区間賞争いをするような戦いをしてくれるのではないかなという期待をしています」
――チームを引っ張る4年生の姿はいかがですか。
「やはり4年生が箱根に多くエントリーされていることはすごく頼もしいですし、心強いです。4年生がいることで自分たちも安心して、先輩方を追い掛けて練習することができるので、それはいいことだと思っています」
――箱根のシード権獲得についてミーティングなどで話すことはありますか。
「直近の2年でシード権を逃しているという部分では、往路での走りでうまく流れに乗れなかったということを全員が理解しています。そのためにチームの底上げなどをしていると思っています」
――希望する区間とその理由を教えてください。
「希望している区間は8区です。復路における要の区間だと思っているので、その区間で上位に絡めるような走りをしたいです」
――駅伝を走る上でご自身の強みは何だと思いますか。
「強みは淡々と自分のペースで押していけることです。また、粘り強い部分も強みだと思います」
――区間順位の目標はありますか。
「区間順位としては5番以内を目標に、悪くても区間10番以内というのがシード権を取るための最低ラインだと思っています」
――最後に箱根への意気込みをお願いします。
「1年目からしっかりと箱根を走るという気持ちで残りの日数を過ごして、本番当日に出走できるよう一日一日を大切に頑張っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[松原輝]
第99回箱根駅伝まであと8日。
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