
(74)栗田大輔監督によるコメント/Jリーグ加入内定選手合同記者会見
12月22日、明大駿河台キャンパスグローバルフロントにて、Jリーグ加入内定選手合同記者会見が行われた。来季Jリーグのチームへと入団することが決まっている6人と栗田大輔監督、越川芳明部長が出席し、プロの舞台での飛躍を誓った。
今回は栗田監督のコメントをお届けする。
「今回13年連続でJリーグの内定者が出ております。ここにいる6人がJリーグの舞台に行きますが、4年生14人が4年間しっかりと明治で全力を尽くして、それぞれの道に進んでいくことになります。僕は常日頃明治のサッカー部に対して、プロの養成場ではなくて人間形成の場であるというところを追求して突き詰めています。プロになる、ならないが成功者ではないです。4年生14名全員が大学の4年間においては成功者だと思っております。
この1年を振り返りますと林主将を中心に4年生が頑張り、関東大学1部リーグ戦で優勝することができました。関東1部に居続けることはとても価値の高いことです。国内最高峰のリーグで来年も後輩が試合することができる環境を残してくれたことは本当に功績だと思います。心から選手のみんなに感謝しています。今年度6人の選手がJリーグに進むことになりましたので、改めて紹介をさせていただきます。
まずは、林幸多郎(法4=サガン鳥栖U―18)です。主将を務めています。鳥栖のコーチと話をした時にとても人間として素晴らしい主将がいると聞きました。しっかりとした人間が明治に入ることで、4年生になった時に人間性のところで部に貢献してくれるのではと思っていました。やはり、この4年間は努力の子で、また妥協がなく自分に厳しさを持っていました。4年生では強烈なリーダーシップを行動で示すということを追求して、見事に横浜FCに内定することができました。本当に胸を張って送り出せる選手です。J1の舞台で、屈強な選手たちと戦う際にフィジカル面で劣る部分でも、そこでもより体で勝負して、頭で凌駕してチームの勝利に貢献してほしいと思います。
(写真:プロ内定選手の紹介をする栗田監督)
続きまして、京都サンガFCに内定した福田心之助(文4=北海道コンサドーレ札幌U―18)です。副将を務めております。代々先輩に素晴らしい選手がいて、その背中を追いながら一生懸命明治のSB像を追い求めて苦労していました。林幸が怪我をしている間は副将としてチームを引っ張っていました。自分だけではなくチームのことを考え、チームを引っ張る中でめきめきと自信をつけたと思っています。複数のプロチームからお声掛けをいただいて、最後は京都に行くという決断を下しました。J1で競争の激しいところですが『自分の行きたいところで真正面からぶつかりに行って砕けるのであればそれでいい、そこで成果をつかみ取りたい』という言葉がとても印象に残っています。福田が明治のSBとして長友佑都選手を越えるくらいに、次の世代のSBになってほしいと思います。
続きまして、遠藤雅己(法4=桐蔭学園)です。横浜FCに内定をいただきました。特徴は高い身体能力と、ハイボールの強さ、キックの質です。それに加えて人間性が良く、性格が良いというところが彼の特徴だと思います。GKというのは一つのポジションで大変かと思うのですが、そこに強い信念を持っており、レギュラーを獲得したと思います。元Jリーガーの父(遠藤雅大)も僕と同級生で、元日本代表の選手です。なので、遺伝で引き継いで力を発揮しているのかなと思います。性格が良いという部分を、仕事としてサッカーをすることになるので、そこでライバルたちと勝負して厳しさを持って追求してくれれば、よりいい選手になるのかなと期待しております。
続きまして、木村卓斗(政経4=横浜F・マリノスユース)です。横浜F・マリノスに内定が決まっております。木村、福田、櫻井(風我・情コミ4=日大藤沢)は右SBとして入部した選手で、競争の中でみんながいい方向に成長して欲しいと思っていました。木村は持ち前の球際の強さ、運動量、インテンシティの高さがありましたので、2年生の時にボランチにコンバートしました。苦労したと思うのですが、その中で強い信念を持ち、先輩たちの姿を見ていろいろな勉強をして、ボランチとして今日本で一番強いチームに内定をいただいたことは彼の頑張りだと思います。弱気になってしまう気持ちがあるなら行かないほうがいいよと言ったところ、卓斗は『自信を持って行きます』とのことだったので、それだったら行ってこいと背中を押しました。今は喜田拓也選手という素晴らしいボランチの選手がいますが、そういった選手たちを押しのけて、卓斗もマリノスで活躍しているのを日産スタジアムに観に行きたいなと思います。
続きまして、櫻井風我です。ツエーゲン金沢に入団が内定しました。少し前に同じ日大藤沢OBで現FC東京の中村帆高(令2法卒)という選手がいて、その選手を追いかけているのだろうなと思います。歴代のSBと1年生の頃から比較されながらやっていました。特徴としては高い身体能力、とにかくスピードが強みです。さらには1対1の強さに自信を持ってほしいなと思います。またツエーゲン金沢のサッカーは非常に櫻井の特徴が出ると思っています。櫻井も練習参加から帰ってきて『僕のサッカーが生きるチームだと思います』と言っていて、思う存分自分の武器を発揮して活躍してほしいと思います。課題となってくるところは、ポジショニングや、流れの中での試合の理解度です。そういったところがプロの中で備わっていけば、彼の武器がさらに出てくると思っています。金沢でも活躍してほしいなと思っています。
最後に松原亘紀(文4=大津)です。いわてグルージャ盛岡に内定しました。本当に技術の高い選手で、レフティなのですが、展開能力がある選手です。170センチほどで細身に見えるのですが、気持ちが全面に出たプレーが特徴だと思います。守備力も戦術理解度も非常に備わっている選手だと思います。さらにもう一つ大きな展開力、もしくはペナルティエリアからペナルティエリアに至る運動量と、得点により絡むプレーができると、さらに上のステージに行ける要素を持つ選手だと思います。そしてプロのステージではフィジカルが強いので、しっかりと渡り合えるような強さをさらに身に付けてほしいです。まずはグルージャを来年J3で優勝させてJ2に引き上げて、さらにそこで活躍して自分自身も昇格していけるような、そんなサッカーライフを送ってほしいと思っています。
最後になりますが、今回6人の内定者が誕生しました。各チームで求められる像があると思いますが、明治で4年間培ってきたものを発揮し、自分の特徴を存分に発揮して、勝負して欲しいと思います。あくまでもスタートラインであって、ここから上り詰めて、切り開いていかなければなりません。成功しようが失敗しようがとにかく挑戦して、全力でトライして、その姿を見たみんなが元気や勇気や感動をもらえるようなアスリートになってほしいと思います」
[サッカー担当一同]
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