
(66)インカレ事前インタビュー⑪/正田徳大
林組の集大成だ。12月8日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。創部101年目を迎えた今季は、2年ぶりに関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で優勝。勢いそのままにインカレ制覇を目指す。関東王者として挑む明大の戦いは11日、仙台大との2回戦から幕を開ける。元日に国立競技場で行われる決勝の舞台へ。日本一を懸けた戦いが始まる。
今回はFW正田徳大(政経4=柏レイソルU―18)のインタビューをお届けします。
――今季リーグ戦で優勝できたことを振り返っていかがですか。
「シーズン初めはコロナもあり、チーム作りの部分で苦労したなと思います。リーグ戦の開幕戦では東国大に0―4という、歴史的な大敗をしてしまいました。自分はケガをしていて試合に関わることができなかったのですが、スタートの時はチーム的にも個人としても歯がゆい気持ちがすごくあり、苦労したなという印象があります」
――リーグ戦後期は得点で存在感を示していましたが、終盤の戦いはいかがでしたか。
「自分自身ずっとトップチームにいた選手ではなく、セカンドでもがいていました。与えられたチャンスに対し、しっかり結果を残すことができれば希望はあるということを、セカンドで一緒に戦った仲間に背中で示せたことは大きかったと思っています。そこは本当に選手層の厚さと言いますか、誰か出ても勝てる明大の良さがリーグ選終盤に出たかなと思います」
――4年間で一番印象に残っている試合はありますか。
「今季のリーグ戦後期順大戦です。これ以上負けられないという状況の中で、自分自身気持ちもすごく入っていましたし、チームとしてもこの試合は優勝する上で負けられない戦いだと話していました。あの1点があったから今の自分があるというくらいインパクトがあったなと思っています。みんなすごく喜んでくれましたし、家族も見に来てくれていました。トップチームの試合にはあまり出場していなかった中で栗田大輔監督に『こういう試合は4年生が決めてこい』と言われていて、結果として本当に得点できたのはうれしかったです。もう一度、チームとして優勝に向けてやっていくということが再びまとまった試合だったのかなと思っています」
――4年間で最も成長したのはどのような部分ですか。
「プレー面で言えば、強みを伸ばせた4年間だったなと思っています。縦への推進力やドリブル突破は自分の強みですが、そういう部分をもう一つ上のレベルに上げられたかなと思っています。ビッチ外の部分では、メンタルがすごく成長したかなと思っています。自信を持って明大に入部しましたが、自分の実力はたいしたことないなと気付かされました。それを素直に受け入れたことで自分の殻を破ることができたと思います。そこで変なプライドを持っていたらサッカー面も人間性の面もおろそかになっていたのではないかと思います」
――栗田監督に関してはどういった思いがありますか。
「栗田監督に対しては、自分を見つけてくださったことに感謝したいです。また、今シーズンはリーグ戦の開幕時にはケガをしていたにもかかわらず11番を背負わせていただいたことや、自分の可能性に期待してくれていたことにも感謝したいです。指導を見て誰よりもサッカーに対する情熱がすごいなと思い、自分もそれに負けないように頑張りたいなと思いましたし、その姿を見て明治に入りたいなと思えたのでそこも感謝しています」
――同期に対する思いをお聞かせください。
「同期のことは本当に大好きで、感謝しているというのが一番です。自分たちの代は下級生の頃からトップチームに絡めない選手が多く『自分たちの代は大丈夫なのかな』という危機感はありました。ただ、全員がおのおのの立場でやり抜く姿勢を出せるのは今年度の4年生のいいところだと思います。同期がいなかったら自分もここまでやってこれなかったと思うので感謝したいですし、この同期と最後に日本一をとって終わりたいなと思います」
――インカレ開幕まで残りわずかですが、いかがですか。
「もうすぐ始まるということにみんなワクワクしています。ここまで来たら今までやってきたことや仲間、自分を信じてやり切るだけだと思います。4年生として後輩に日本一の景色を見せてあげたいという思いがあるので、そこの部分をしっかり達成して終わりたいです。今までお世話になった明大に感謝の気持ちを伝えるというところでも日本一になって終わるということがベストだと思っています」
――最後にインカレへの意気込みをお願いします。
「チームとしては日本一という目標がありますが、そこまでには4回勝たなければならないので、一戦一戦、決戦戦と同じようにこの試合が最後だと思って戦いと思います。また、ピッチに立ったときには自分だけではなく、応援してくれているメンバーのためにも戦いたいと思います。個人としては、FWなので得点やアシストでチームを勝たせられるようにプレーしていきたいなと思います。リーグ戦最終節で東国大に4―0で勝った時のように、明治らしいサッカーができればどんな相手にも負けないという自信があるので、残りの期間は自分自身がチーム勝たせられるように準備していきたいと思います」
――ありがとうございました。
[井澤怜音]
◆正田 徳大(しょうだ・のりひろ)政経4、柏レイソルU―18、173センチ・70キロ
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