
(64)インカレ事前インタビュー⑨/櫻井風我
林組の集大成だ。12月8日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。101年目を迎えた今季は2年ぶりに関東大学リーグ戦1部で優勝。勢いそのままにインカレ制覇を目指す。関東王者として挑む明大の初戦は11日、九産大と仙台大の勝者との2回戦から幕を開ける。元日に国立競技場で行われる決勝の舞台へ。日本一を懸けた戦いが始まる。
今回は櫻井風我(情コミ4=日大藤沢)のインタビューをお届けします。
――改めて、優勝を果たしたリーグ戦を振り返っていかがですか。
「リーグ戦を迎えるにあたり、いくつかポイントを提示されていました。同じ相手に2度負けないことと連敗をしないことを提示されていた中で、その提示通り連敗をせず、同じ相手にも2度負けることはなく優勝の流れをつかむことができたので優勝することができたと思います」
――4年間で印象に残っていることを教えてください。
「1、2年次は苦しいことも多かったです。自分はサッカーがそこまで強くない高体連から大学王者の明治に入り、サッカーで通用しない部分が多く、初めての寮生活でも不慣れなことが多く苦しかったです。ただ、3年生になってからは厳しい環境の中でも楽しく過ごせているかなと思います」
――明大でどのようなことを学びましたか。
「明治のサッカーが掲げている、サッカーだけを学ぶ場所ではないということが4年間で一番成長した部分だと思っています。サッカーを真剣に取り組んだりサッカー面が向上するように努力するのはサッカー選手として当たり前です。しかしそれだけではなく、『明治は人間形成の場である』という監督のポリシーに基づいて寮生活や規律を持った行動を突き詰められたかなと思っています」
――サッカー面ではどのような部分が成長しましたか。
「サッカーに関して言えば、縦への推進力、オーバーラップなどのストロングポイントはもっともっと伸びたかなと思います。私生活でも、自分は高校の時は『サッカーだけしていればいい』みたいな考えがありましたが、やはりそうではないなということに気づかされました。自分からサッカーを抜いたときに何が残るのだろうと考えた時に、最初は『何も残らないな』と感じていたのでそういった面を見つめ直して改善できたかなと思います」
――3年次に椎間板ヘルニアを発症しましたが、振り返ってみていかがですか。
「あの時はちょうど試合に出始めて少し経ったタイミングでの大きなケガということで、当時はすごくショックでしたが、あの4カ月でもう一度自分を見つめ直して冷静に分析する時間が増えました。サッカーをやってない時間はピッチ外からみんながサッカーをやっている姿を見て自分に今何が足りてないか、何が通用しているかを冷静に見ることができました。医者にも『もう完治できない』と言われていますが、その中で体感トレーニングなどに取り組むことで、自分の足りない部分を伸ばすことができたかなと思っています」
――同期への思いをお聞かせください。
「苦しい時も楽しい時もずっと一緒なのでほぼ家族みたいです。今は一緒にいるのが当たり前なので、いざ離れてみたときどうなるのか想像できないです」
――栗田大輔監督への思いをお聞かせください。
「今まで小中高大とサッカーをしてきた中で、さまざまな監督がいた中でも一番の衝撃を受け、自分の考え方を大きく変えてくれた人です。一般企業での勤務と明治の監督をずっと両立されているため、サッカーだけではなくていち社会人としての考え方もあり、ハイブリットな形でさまざまなことを教えてくださる監督でした」
――インカレを通して下級生に残していきたいものを教えてください。
日本一の景色を見たことがあるのが、自分たちが最後の代なので優勝と言う形で、日本一の景色を残すことが一番と同時に今4年生ではいろいろな立場の人がいて、トップチームで試合が出ている人ベンチの人、セカンドチームの人、リハビリ中の人、いろいろなポジションの人がいますがそれぞれの立場でリハビリの人だったら復帰する姿だったり、セカンドの人だったらトップチームに食い込み、もがき続けている姿を最後まで後輩に見せてあげるのが一番かなと思います。
――1月1日に国立競技場でインカレ決勝が行われることに関してどのように考えていますか
「1月1日に国立でプレーできるということで、明治ではない他のチームが決勝に行くことが想像できないです。やはり明治が行かなければいけないなと感じています」
――インカレの直前はどのようなことに取り組んでいきますか。
「自分は特別な事というよりは、これまで4年間明治でやってきたことをそのまま発揮すれば優勝できると思っているのでこれまで積み上げてきたことを発揮できるようにしたいです」
――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします。
「絶対に優勝します、ということだけです」
――ありがとうございました。
[新津颯太朗]
◆櫻井 風我(さくらい・ふうが)情コミ4、日大藤沢、175センチ、72キロ
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