
(59)インカレ事前インタビュー④/森喜紀
林組の集大成だ。12月8日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。創部101年目を迎えた今季は、2年ぶりに関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で優勝。勢いそのままにインカレ制覇を目指す。関東王者として挑む明大の初戦は11日、九産大と仙台大の勝者との2回戦から幕を開ける。元日に国立競技場で行われる決勝の舞台へ。日本一を懸けた戦いが始まる。
今回は森喜紀(政経4=浦和西)のインタビューをお届けします。
――今シーズンを振り返っていかがでしたか。
「個人的にはケガをしてしまい、復帰してもまたケガで全くプレーできず、思うようにいかないシーズンでした。チームとしては開幕戦のスタートダッシュは失敗したのですが、そこからうまく立て直すことができ、リーグ戦優勝を果たすことができたので今はとてもいい状態かなと考えています」
――ケガをした中でどのようにチームに貢献しようとしていましたか。
「まずはケガを治して早くプレーをすることでチームのためにやることを考えていました。しかし、そこから(プレーが)できない期間が長く続いたので、やはりそういったところでメンタルの面でも自分が落ちてしまうところはありました。それがチームに影響しないように自分の役割を考え、常に明るく前向きに私生活の面や雰囲気の部分でみんなと接するようにしました」
――ケガをしたことで変わったことはありましたか。
「最後のシーズンだったのでいち早く復帰したいという思いが強かったのですが、長い期間リハビリに入ることでチームを客観的に見ることができて、その中でトップとセカンドの差が例年よりも開いてると感じていました。そこは自分も含め上級生が示していかないといけない、でもプレーはできないという中で下級生にどう伝えるかという部分がすごく大事かなと思っていました。自分はどちらかというと個人個人にフォーカスする形でアドバイスや、今どう思っているのかということことを密に話すようにしていました」
――明大サッカー部での4年間を通して最も成長したところはどのような部分ですか。
「自分は『考えるところ』ですかね。サッカーも、他の面でも自分で考えてどう行動に移してくのかということが自分には足りない部分だったので、それを本当に4年間鍛えてもらいました。サッカーは11人で行うものなのでどうしても一人一人の判断やプレーの質が大事になります。そのため、考える力が身に付いたのかなと思います」
――5冠を見たことがない世代に何を伝えていきたいですか。
「やはり自分たちが見せていただいた景色を、まだインカレも残っているのでそこで優勝して日本一の景色をまずは見せられることが一番大事だと思います。(優勝を)全員で全力で取りに行くということと、あとは他の部分で4年生としての立ち振る舞いやプレーや言動もそうですし、常に意識して後輩に伝えていくということが大事かなと考えています」
――苦楽を共にした同期へのメッセージはありますか。
「感謝していますし、本当に4年間ありがとうということを伝えたいです。自分たちの代は本当にどの選手も悔しい思いや苦しい思いをしてきた選手が多いと思います。そんな中で1年生の頃から切磋琢磨(せっさたくま)して乗り越えてきたので、こんな濃い4年間になったのも、あっという間の4年間になったのも同期のみんながいたからだと思います。そのため、そこはとても感謝している部分です」
――栗田大輔監督へのメッセージはありますか。
「栗田さんには4年間指導していただいて、感謝しかないですし、自分が4年間やってこられたのも栗田さんのおかげだと思っています。とにかく熱い人です。それはサッカーでも他の面でもそうですし、誰よりも一番に明治の事を考えて、サッカーのことを考えてやってきた方だなって思っています。自分たちはそれに負けないように、栗田さん以上の熱い気持ちでプレーしようとやってきたので、尊敬している方の1人です」
――改めてインカレに向けて意気込みをお願いします。
「自分はプレーできませんが、変わらず常にチームのために自分がやれることを全力でやっていきたいです。試合に出る出ないは関係なく全員がチームのために戦うということが本当に大事になってくると思うので、結果が優勝に結び付けば本当に良いですし、そうなるために残りの期間インカレに向けて全員が一丸となって戦っていけたらなと思います」
――ありがとうございました。
[尾崎陽菜]
◆森 喜紀(もり・よしのり)政経4、浦和西高、187センチ・77キロ
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