
(78)~road of 〝AHead〟〜4年生スタッフインタビュー
「しっかり頂点だけを見つめる」。石田吉平主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガン『AHead』に込めた思いだ。4年ぶりの大学選手権(以下、選手権)優勝という頂点の地へ。闘球に魂を込め、たくさんの汗を流した日々。4年生にこの4年間とラストシーズンに懸ける思いを語っていただいた。11月1日より連載していく。
第17回は4年生スタッフのインタビューをお送りします(この取材は11月18日に行われたものです)
小林瑛人主務兼学生コーチ(法4=明大中野)
――試合中に聞こえる小林主務の声で元気をもらっている選手が多くいると思いますが、後継者はいらっしゃいますか。
「僕はもともと声が通ることと、あとは僕がグラウンドに立てなかったので、その気持ちは今でもずっと持っているのでそのためにできることは何だろうとか、同じ気持ちで戦っていることを発信したいと思って常に声を出しています。なおさら憧れているので頑張ってほしいという気持ちで声を出しているので(笑)。いないかもしれないです」
――選手を含めて同期の存在や雰囲気はいかがですか。
「同期は僕にとってかけがえのない存在です。特に齊藤誉哉(文4=桐生第一)と大賀宗志(営4=報徳学園)と中村公星(情コミ4=国学院栃木)と仲が良いのですが、きつい時や自分が嫌なことがあった時でも、そのメンバーは絶対明るく励ましてくれました。彼らが試合に出ている分、そばにもっと付き添って一緒に頑張ってあげないといけないなと思いました。僕も今寮生活しているのですが、オフの時はいつも一緒にご飯食べに行ったり、中村公星だと一緒にお風呂ずっと入ったり、かけがえのない仲間です。僕の存在意義もしっかり認めてくれて、学生コーチやスタッフだと別の立場なので、一歩距離を置かれるのかなと思っていたのですが、僕のことを明るく迎えてくれて、一緒にいつもいてくれて、声を掛けてくれます。彼らのために毎日また頑張ろうって思えましたし、きつい時に側にいてくれたというのは、本当に大事な仲間だったなって思いました」
――これからの意気込みを教えてください。
「チームが勝つために何かできることは必ず全力で尽くしたいと思います。だからこそ選手たちにはラグビーに集中してほしい分、寮内ではちょっとしたほころびからチームは崩れてくると思うので、しっかり見て指摘できるような存在でいたいです。自分の役割を最後まで全うできればと思います」
佐賀優真学生トレーナー(文4=国学院)
――学生スタッフになって良かったところを教えてください。
「私は高校時代までずっと帰宅部で部活も入ったことがなかったのですが、一生懸命何かを頑張っている人たちを日々支えられていることはもちろんうれしいです。その中でも、感謝の気持ちを伝えられるとやっていて、とても良かったな、うれしいなと思います」
――選手と関わる上で意識していることを教えてください。
「私は全員を特別扱いしようって思って接していて、誰かを特別扱いして、この人にはこうしてあげるけど、違う人にはしてあげないとか、そういう対応の差をつけてはいけないと思っています。なので皆に平等に、でも一人一人全然性格も違えば、考えていることも違うので、一人一人に合った接し方をするには、みんなを特別に思って、特別扱いしようって思って接しています」
――改めて学生スタッフにとって『AHead』にはどんな意味が込められていますか。
「学生スタッフは部門ごとに分かれていて、つながりが薄くなりがちな組織です。私は部門を越えて学生スタッフとして一つになるという意味が込められていると思います。日本一を目指しているチームに所属している学生スタッフだからこそ、日本一の学生スタッフを目指したいと思っています。」
橋本英将学生アナリスト(商4=明大中野)
――4年間で思い出に残る試合を教えてください。
「1年の大学選手権決勝です。たぶん全員負けるわけがないと思っていた試合で、自分たちもしっかり準備はしていたはずです。でも、相手の分析で更新されているところはなかったかと思い返してみると、やはりどこかに慢心があったのかなと感じて終わってしまいました。それからは一度勝った相手でも、必ず何かあるのではないかと常に映像を見るようになったので、(アナリストとして)さらに向き合えるきっかけになった試合だったと思います」
――この4年間で得たものはありますか。
「僕はアナリストの仕事として分析することもそうなのですが、それに加えて伝えることが仕事に入ってきます。いかに工夫して分かりやすく伝えるか、どうしたら伝わるのかということを常に考えながらやっています。本当に伝える能力というのをこの4年間で身に付けられたのかなって思います」
――後輩にメッセージをお願いします。
「アナリストの立場は唯一大人のスタッフがいない役職なので、大人から見て学ぶことができません。そういう立場だからこそ自分たちで考えることが大事になってきます。その面で頑張って、何かしら部に貢献してくれたらと思います」
――ありがとうございました。
[牛嶋淳太郎、井垣友希]
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